- コインベースが計103カ国で利用可能に、USDCの利用は85カ国に拡大
- 米最大手Coinbaseは同取引所が新たに50カ国で利用可能になったこと、また、USDCが計85カ国で利用可能になったことを発表した。ハイパーインフレに陥っている国で安定した価値の提供を目指す。
Coinbaseが新たに50カ国で利用可能に、USDCの取引可能国は計85カ国に拡大
米最大手仮想通貨取引所Coinbaseは、新たに50カ国で仮想通貨間の取引が利用可能になったことを発表した。これにより、Coinbaseの提供する取引所が利用可能な国の数は合わせて103カ国に達した。今回のリストに日本は含まれていないが、仮想通貨交換業の登録を目指しているとみられ、日本でのサービス展開には前向きな姿勢を示している。
新たに取引可能となる主な国
- ブラジル
- 台湾
- トルコ
- ドミニカ共和国
- 南アフリカ共和国
以下が新たに取引が可能になる全ての国のリストとなっている。
Coinbaseも関わるステーブルコインUSDCは85カ国で取引可能に
併せて、同ブログ上で、ステーブルコインであるUSDCが85カ国で利用可能になったことが発表された。これにより、USDCの更なる利用拡大が見込まれている。
USDCはいわゆるステーブルコインのひとつで、Circle社などから出資を受けたことでも話題になった仮想通貨企業のCircle社によって開発された。比較的新しいコインでありながら、コインマーケットキャップによると、記事執筆時点で時価総額で30位以内にランクインしており、活発な取引が行われていることが行われていることが確認できる。
同ブログによると、ステーブルコインは送金が即座に行えるといった利点だけでなく、アルゼンチンやウズベキスタンといった経済が不安定で急激なインフレーションが懸念される新興国の人々が、安定した法定通貨のドルに裏付けされた資産を持つことを可能にし、インフレに対抗する術を提供できるとした。
また、Coinbaseはステーブルコインにとどまらず、法定通貨との取引ペアの提供も各国で拡大させていく考えを示した。
USDCの競合としては、同じく米ドルに紐付けされたステーブルコインであるTether(USDT)などが挙げられるが、USDTは裏付けとなるドルの準備金不足疑惑など、度々消費者の信用を損なうような問題が発覚してきた。
それに対して、USDCは月に一度、USDCの発行量に対するドルの保有額などに関する監査の結果を公開することで信頼を保つ取り組みを行っている。USDCの利用が拡大することで、依然として多くの取引量を誇るテザーをはじめとしたステーブルコインの勢力図に今後変化が起こるだろう。