はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

トライデントアーツがKDDIと共同開発/リップルのILPを活用したサービス

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トライデントアーツ社がKDDIと共同開発しているブロックチェーンサービスを発表
リップル社提唱の異なる台帳を繋ぎ簡単に価値を転送可能な規格「ILP」が活用されています。
携帯電話の修理事業と中古販売事業を繋ぎ、販売ネットワーク拡大と効率化を目指す
KDDIはブロックチェーン開発に積極的な姿勢を見せていて、今後もこういったニュースが増えてくるかもしれません。
目次
  1. ILP活用例:Hyperledgerとイーサリアム技術を使用したブロックチェーンサービス
  2. トライデントアーツ社とは?
  3. KDDIのブロックチェーン技術に対する姿勢
  4. ILPの開発難易度について

2017年11月20日、東京でリップル社がInterledger Workshopを開催しました。

CoinPost運営者も参加させて頂き、銀行やビットコイン等の異なる台帳を繋ぎ、簡単に価値を転送、もしくは送金するようにするための「ILP(インターレジャー・プロトコル)」について多くの事を勉強させて頂きました。

また、リップル社CTO Stefan Thomas氏にインタビューをさせて頂きましたので、そちらの内容も近日中に公開する予定です。

今回はILP(インターレジャー・プロトコル)の活用例として紹介されていた、日本国内の企業であるトライデントアーツ社がKDDIと共同開発しているブロックチェーンサービスについてご紹介します。

ILPについて詳しくはこちら↓

ILP(インターレジャープロトコル)とは/ILPでXRPは使用されるのか?
銀行やビットコイン等の異なる台帳を繋ぎ、簡単に送金するようにするための規格「ILP」 リップル社のxCurr...

ILP活用例:Hyperledgerとイーサリアム技術を使用したブロックチェーンサービス

トライデントアーツ社は、JPモルガンが展開するイーサリアム・ブロックチェーンである「Quorum」、そしてLinuxにより開始されたブロックチェーン「Hyperledger」をILPで繋ぐ、というILPの活用例を示しました。

JPモルガンがZcashの技術を使ったブロックチェーン決済処理ネットワークを開始
JPモルガンがZcashのプライバシー技術を統合したイーサリアムブロックチェーンQuorumを利用し、決済処理ネットワークを開始したことを発表しました。「ビットコインは詐欺だ」と発言したJPモルガンを含めた他の銀行役員もこの技術を賞賛しています。

そして同時に、リップル社とは違い「ILPを非金融業界で活用する」ことを強調していました。

これを活用して、トライデントアーツ社がどういったサービスを提供するのか、詳しく解説します。

ブロックチェーンサービスの内容

まず、このブロックチェーンサービスはトライデントアーツとKDDIが共同で進めています。

そこから想像出来るかもしれませんが、今回の技術は携帯電話に関わるものです。

携帯電話の技術ならユーザーには関係ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかしこのサービスは「携帯電話の修理」と「携帯電話のリユース(再利用)、中古販売」を繋げることを目的としているため、ユーザーにも深く関係しています。

具体的に説明しましょう。

例えば、ユーザーが携帯電話を売りたいと考えたとします。

今までの場合、KDDIはユーザーの携帯電話を修理し、ユーザーはその後中古販売ショップに持っていくでしょう。

しかし、このサービスは修理側のブロックチェーンネットワークと中古販売のブロックチェーンネットワークを繋ぎ、情報を共有してKDDIへと修理に持っていった段階で売値を割り出します。

そして、その場で決済まで持っていくことが可能になります。

これにより、今までは修理して返還するだけだったユーザーに対しても、KDDIの販売ネットワークが広がります。

また、ユーザーも修理に持っていくだけで携帯電話を売り、実際に決済まで行うことが可能で、効率化を図ることが出来ます。

トライデントアーツ社とは?

トライデントアーツ社は、2016年11月に設立された企業です。

業務内容としては大手企業向けのブロックチェーン企画のコンサルティングとPOC開発を受託しているそうです。

また、2018年の事業化を目指し、ブロックチェーンを活用した自社サービスの開発を進めており、今回のInterledger WorkshopではILPの活用例として紹介され、どういった技術なのかという発表が行われました。

詳細は不明ですが、2018年よりILPのサービスプロバイダーという事業も行う予定とのことです。

KDDIのブロックチェーン技術に対する姿勢

KDDIはブロックチェーン技術に対し積極的な姿勢を見せています。

2017年9月27日には人工知能やロボティクス、ブロックチェーン開発等を行うクーガー株式会社と共同でEnterprise Ethereumを活用したスマートコントラクト技術の実証実験を開始しています。

また、KDDIはEnterprise Ethereumのユースケースの共有や標準化、オープンソースプログラムを開発するためのアライアンスである「Enterprise Ethereum Alliance」に加入しています。

Enterprise Ethereumとは?

Enterprise Ethereumとは、全世界に公開されているイーサリアムブロックチェーンとは違い、非公開のブロックチェーンという企業向けに最適化されたイーサリアムです。

ILPの開発難易度について

リップル社は、ILPはとにかくシンプルな規格にしているということを強調していました。

そしてトライデントアーツ社の町氏と大竹氏も同様に、ILPはシンプルで開発がやりやすいものだったと述べています。

このように、非金融業界以外でも活用が検討されているリップル社提唱の規格ILPは今後更に広がりを見せ、様々な場面で採用されることになるかもしれません。

リップル(Ripple)ニュースまとめ : 価格変動に関する最新情報を随時更新
仮想通貨リップル(Ripple)のニュースをまとめた特集記事です。価格変動に関わる最新ニュースや取り扱い取引所、ウォレットについての最新情報を更新していきます。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
05:40
米SEC委員長が仮想通貨向け「イノベーション免除」導入へ、資金調達環境の改善を重視
米SECのアトキンス委員長が仮想通貨セクター向けの「イノベーション免除」導入を表明した。新たな法律を待たずにイノベーションを促進する方針で、2005年以降改革されていない開示規制の包括的見直しも発表した。
12/02 火曜日
18:36
AIがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見 防御活用にも期待=レポート
Anthropicの研究で、AIエージェントがスマートコントラクト脆弱性6億9000万円分を発見。2025年3月以降の34件で460万ドル相当の攻撃に成功し、新たに2件のゼロデイ脆弱性も発見。攻撃収益は1.3カ月ごとに倍増しており、防御活用が急務に。
17:42
FRBが3年半にわたる量的引き締め(QT)終了、仮想通貨市場に流動性改善の可能性
米FRBが12月1日、3年半にわたる量的引き締め(QT)を終了した。約2.4兆ドル規模の資産縮小後、仮想通貨市場への流動性改善が期待される。2019年QT終了時はビットコインが短期下落後に上昇した経緯があるが、専門家は政策効果の遅延やインフレ動向など不確実性に慎重な見方も示している。
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
12:00
金価格に合わせて動く仮想通貨とは?市場の広がりとこれから
金(ゴールド)トークン市場が急成長。パクソス(PAXG)・テザーゴールド(XAUt)の時価総額・取引量、金価格の見通し、国内発行の金連動型仮想通貨ジパングコイン(ZPG)を解説。デジタルゴールド投資の最新動向。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧