- 銀行やビットコイン等の異なる台帳を繋ぎ、簡単に送金するようにするための規格「ILP」
- リップル社のxCurrentにも利用されていて、世界中のホームページで使われているHTMLやCSSというプログラミング言語を公開しているW3Cがこの規格の標準化を進めています。
- ILPでXRPは使用されるのか?
- ILPでXRPを使用するメリットについては、既にXRPネットワーク開発者の一人であるDavid Schwartz氏が回答済みです。
ILPとは?
ILP(インターレジャープロトコル)とは、銀行やビットコイン等の異なる台帳を繋ぎ、簡単に送金するようにするための規格です。
これはリップル社のxCurrentにも利用されています。
2015年10月にリップル社が提唱したもので、W3C(World Wide Web Consortium)というWeb技術の標準化を進める非営利団体で標準化が進められています。
世界中のホームページはHTMLやCSSというプログラミング言語を使っていますが、こういった仕様を公開しているのがW3Cです。
つまり、世界中のWebに影響力を持つ団体がILPを標準化する、と発表しているのです。
実際にW3CがGoogleやApple、Microsoft、Mozilla、Facebookと共同で仮想通貨での支払いに対応したブラウザAPI(ソフトウェアの一部を公開し、誰でも利用することができるようにしたもの)を開発し、これを採用すると発表されていて、なんとこのAPIにはILPが採用されています。
これはW3CのWeb支払い部門の一人が認めたことからも明らかでしょう。
? working on it. Draft @Interledger spec: https://t.co/qlMW8LhX8A and some progress in Chromium already: https://t.co/ghruDMu2YL
— Adrian Hope-Bailie (@ahopebailie) 2017年9月17日
想定されている接続先
ILPで接続を目指していると思われるネットワークについて分類します。
- ブロックチェーンネットワーク
- 銀行ネットワーク
- Paypalなどのネットやモバイル支払いネットワーク
- クレジットカードなどのポイントといったネットワーク
ブロックチェーンネットワーク
ビットコインやライトコインなどのブロックチェーンネットワークです。
例えば、これらの通貨がILPによって接続されると、BTCとLTCを瞬時に交換することが出来ます。
つまり現状の
ビットコインブロックチェーン→取引所→ライトコインブロックチェーン
という流れが、ILPで接続することで
ビットコインブロックチェーン→ライトコインブロックチェーン
という流れになります。
現在の中央集権的取引所を通さなくなることにより、ハッキングリスク等のセキュリティ問題が解消され、マウントゴックス事件のようなことが起きなくなります。
また、先月のBittrexの口座凍結騒動といったことも起きなくなるでしょう。
銀行ネットワーク
様々な銀行の決済システムネットワークです。
ILPは既にタイのKrungsri銀行で採用されており、これから更に採用銀行が増えていくと思われます。
Paypalなどのネットやモバイル支払いネットワーク
Paypal、Webpay、LINE Payといったネット、モバイル支払いネットワークです。
W3CがGoogleやApple、Microsoft、Mozilla、Facebookと共同で仮想通貨での支払いに対応したブラウザAPIを開発し、これを採用すると発表されていて、このAPIにはILPが採用されています。
クレジットカードなどのポイントといったネットワーク
クレジットカードなどのポイント、または電子通貨といったネットワークです。
ILPでXRPは使用されるのか?
リップル社についてよく言われているのが、「世界中の銀行等に注目されるリップル社の技術はすごいが、XRPが使われるかどうかはまた別問題」ということです。
このことで、リップル社の株は買うが、XRPは買わないという投資家も現れる要因となっているでしょう。
しかし、ILPでXRPを使用するメリットについては、既にXRPネットワーク開発者の一人であるDavid Schwartz氏が回答済みです。
XRP CHATの回答では、国際送金の事例を具体的に説明しながら、XRPが使われる場面が解説されています。
それによると、ILPによりお金の「所有権」が瞬時に付与されるが、その分のお金の支払いをすぐに済ませるという場面で、XRPが使われると述べられています。
また、XRPは送金が速く、手数料も安い等の利点がありますが、さらに重要なこととして述べられているのが、「このようなアプリケーションでXRPが機能するように『作る』ことがRipple社の収益モデルとなっている」ということです。
更にILPに関しては、リップル社の Miguel Vias(XRP担当の重役)のツイートも話題になりました。
Just imagine the possibilities when #ILP and #xrpthestandard are fully integrated. @ripple @JoelKatz @nbougalis @justmoon @xrpchat https://t.co/PUSVNEn9WK
— Miguel Vias (@miguelvias) 2017年6月29日
これらの事柄から、リップル社としては明確にXRPを使用させるための戦略を築いていると言えます。