はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

Paymasterがもたらすブロックチェーンの新時代、ガス代問題を解決する革新的な仕組み|NERO Chain寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーン技術の普及における大きな課題の一つが「ガス代」でした。トランザクション実行時に必要となるこの手数料は、ネットワークの混雑やトークン価格の上昇により高騰し、一般ユーザーの利用を妨げる要因となっていました。

Paymasterとは

Paymasterは、これまでネイティブトークンでの支払いを求められていたガス代を、独自トークンで支払えたり、事業者側が負担できる仕組みです。Ethereumのアカウントアブストラクション(EIP-4337)の一環として開発され、ブロックチェーン利用のハードルを大幅に下げることが期待されています。

Paymasterがもたらす3つの革新

1. ユーザー体験の向上

開発者側がガス代の支払い設定を柔軟にカスタマイズできることで、ユーザーはネイティブトークンの保有を意識することなく、サービスを利用できるようになります。これにより、一般的なウェブサービスに近い快適な体験が実現可能です。

2. 開発者側のメリット

ガス代無料キャンペーンなどのマーケティング施策が可能になり、新規ユーザーの獲得を促進できます。また、独自トークンでのガス代支払いを可能にすることで、トークンの流動性と需要を高めることができます。

3. エコシステムの拡大

ゲームやSNSなど、小額で頻繁なトランザクションが発生するアプリケーションでの利用が容易になり、ブロックチェーン技術の実用化が加速すると期待されています。

今後の展望

Paymasterの導入により、NFT、DeFi、GameFi、メタバースなど、様々なジャンルを横断するユーザー層の拡大が見込まれます。これは単なるユーザー数の増加にとどまらず、ブロックチェーン技術の日常生活への浸透を促進する重要な要素となるでしょう。

マスアダプションの可能性

従来の複雑なガス代の計算や資金準備が不要になることで、新規ユーザーの参入障壁が大幅に下がります。これにより、ブロックチェーンサービスがより身近な存在となり、マスアダプションの実現に向けた重要な一歩となることが期待されています。

実例:NERO Chainの取り組み

NEROはPaymaster機能を備えたAA-Platformを開発し、ユーザーがガス代を意識せずにアプリやサービスを利用できる環境づくりを進めています。開発者側がガス代の一部負担や独自トークンでの支払いをカスタマイズできるなど、Paymasterの機能を活用してDappsのUX向上を図っています。

まとめ

Paymasterは、ブロックチェーン技術の普及における重要な課題であったガス代問題に対する画期的なソリューションです。この技術の導入により、ユーザー体験の向上、開発者のマーケティング機会の拡大、そしてエコシステム全体の活性化が期待されます。今後、この技術がブロックチェーン産業の新たな成長を牽引する可能性が高いと言えるでしょう。

寄稿者:NERO ChainNERO Chain
日本発のグローバルチームとして、数々のレイヤー1ブロックチェーン技術やWeb3プロジェクトの開発に携わってきた経験豊富なエンジニアが集結しており、特にモジュラーチェーンのパイオニアとして注目を集めている。NERO Chainは、ブロックチェーンの開発・運営からサービス構築(伝統的金融、トレーディング、リスク管理)、コンサルティングまで幅広く手掛けている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/02 土曜日
13:30
OpenAI、1.2兆円を資金調達完了 汎用人工知能に関する協議も
OpenAIが新たに1.2兆円の資金調達を完了。経常収益が急成長する中、汎用人工知能(AGI)達成後のマイクロソフトとの技術利用権について協議を進めていると伝えられる。
12:00
ジーニアス法成立、サークル株に対する影響と今後の展望は
ステーブルコインUSDCの発行元サークルが米国で上場し、株価は急騰後に一時300ドル近くまで上昇。GENIUS法案の追い風もあり注目を集めたが、その後は調整局面へ。本記事では株価動向、成長の可能性、リスク、そしてUSDCの仕組みやDeFiでの活用方法を総合的に解説する。
11:15
米シャープリンク、約1.5万イーサリアム追加購入
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンクが7時間で14933ETH購入。6月以降46万4000ETH蓄積し未実現利益2億ドル以上を記録。
10:30
DeFi教育基金が米上院に提案、クラリティ法案の4つの原則とは?
仮想通貨業界団体DeFi教育基金が、米上院の「責任ある金融イノベーション法」に4つの重要原則を提案した。分散型金融と従来型仲介業者の区別などを求めている。
09:50
メタプラネット、最大5550億円相当の優先株発行を検討へ
メタプラネットは仮想通貨ビットコインの追加取得のために、発行可能株式総数の増加や永久優先株式の発行を臨時株主総会に付議することを決議。永久優先株式の発行額は最大5550億円である。
08:43
ビットコイン一時11万3000ドル割れ、トランプ新関税発表などで仮想通貨市場に売り圧力=CNBC
トランプ大統領の関税発表などを受けビットコインが3%下落し一時11万3000ドルを下回った。イーサリアムやXRP、ソラナなども下落。専門家は健全な調整と分析。
07:15
ベッセント財務長官、「仮想通貨黄金時代」宣言 
ベッセント財務長官が仮想通貨黄金時代の到来を宣言。トランプ政権が168ページの包括的報告書を公開し、ビットコイン戦略的準備金やDeFi規制緩和を明記。
06:45
英金融当局、10月から仮想通貨ETNの個人投資家向け販売を解禁
英金融行為監督機構が2021年から禁止していた仮想通貨ETNの個人投資家向け販売を10月8日に解禁。FCA承認取引所での取引が条件、デリバティブ禁止は継続。
06:25
米SECの仮想通貨タスクフォース、全米10都市で巡回ラウンドテーブル開催へ
米SECのヘスター・パース委員率いる仮想通貨タスクフォースが8月から12月にかけて全米10都市を巡回。従業員10人以下の小規模仮想通貨プロジェクトとの対話を重視。
06:00
ストラテジーの「iPhoneモーメント」か、アナリストが目標株価を大幅引き上げ
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーの第2四半期決算を受け、ベンチマークとキャンター・フィッツジェラルドが目標株価を上方修正。新優先株STRCを「iPhoneモーメント」と評価し長期成長を予想。
08/01 金曜日
17:45
予測市場が示す2025年後半の仮想通貨相場展望
仮想通貨市場の未来について、現在もポリマーケットなどで予測が活発に行われている。本記事では、2024年に精度で注目を集めた予測市場が示す2025年後半の仮想通貨相場展望をまとめた。
16:30
韓国Four Pillars、Circle・a16z・S&P参加のTACにアジア初のリサーチ企業として加盟
韓国のFour Pillarsがアジアのリサーチ企業として初めてTACに参加。Circle、a16z、S&P Globalなど大手機関と共にトークン化資産の発展に貢献。仮想通貨市場の国際協力体制が強化。
13:45
9割の北米大企業CFOが仮想通貨利用を想定=デロイトQ2調査
デロイトの最新調査により、北米大企業の最高財務責任者の99%が、長期的に仮想通貨の業務活用を想定していることが明らかになった。投資や決済での利用をはじめ、サプライチェーン管理での利用が高く評価され、2年以内の導入に意欲を見せる企業も多い。
13:00
新構想「リーン・イーサリアム」とは? 今後10年の開発目標=ETH財団
イーサリアム財団リサーチャーが、今後10年の開発構想「リーン・イーサリアム」を発表した。特にトランザクション処理能力について野心的な目標を掲げている。
12:15
初心者・女性・大口が選ぶ|仮想通貨取引所のクチコミ人気ランキング
ユーザー基盤の大きい、ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコイン・コインチェックのクチコミ500件を分析。初心者や上級者別に、おすすめの暗号資産(仮想通貨)取引所を比較しました。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧