5日朝の重要速報まとめ
日本時間朝方までの仮想通貨関連注目ニュースをまとめている。
ビットコイン先物ETFへの資金流入増加(注目度:★★★☆☆)
2021年10月に米国で初めて承認されたビットコイン先物ETF「ProShare BITO」への資金流入が急増したことが明らかになった。
データによると、6月29日〜7月3日の間、BITOが運用するCMEビットコイン先物契約のAUM(運用資産残高)は計2,680万ドル増加。現在の全体AUMは約10.4億ドルで、ブラックロックが現物型ビットコインETFを申請した日である6月15日時点の8.22億ドルから大幅に増えていた。
直近のビットコイン価格回復による機関投資家の心理改善がみられている。欧州仮想通貨ETP発行企業CoinSharesが公開するデータによると、過去二週間で計3.34億ドルの資金流入が記録されたという。
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香港政策提案 HKDGステーブルコインの発行を呼びかけ(注目度:★★★☆☆)
香港政府がUSDTやUSDCといった既存の米ドルステーブルコインに対抗するために香港ドル裏付けのステーブルコイン「HKDG」を発行するよう呼びかける新たな政策提案が行われた。
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提案を提出したのは香港科学技術大学の副学長やBlockCityの創設者などの業界人で、伝統金融とデジタル経済の架け橋としてのステーブルコインの重要性が強調されている。香港ドル裏付けのステーブルコインが金融の包括性や取引効率を高め、決済システムを改善し、中国特別行政区のフィンテック能力を強化するといったメリットが挙げられた。
また、この提案は香港の外貨準備高(3月時点で約4,300億ドル)は、USDTとUSDCの時価総額の合計を上回っているため、政府によってバックアップされたHKDGは、より高い信頼性と低リスクを提供できると論じている。
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イーサリアムDeFiリスク軽減を提案(注目度:★★★☆☆)
イーサリアム(ETH)コミュニティのメンバーは、分散型金融(DeFi)プロトコルのセキュリティを向上させるための新改善案「ERC-7265」を提案した。
この改善案は、DeFiプロトコルがハッキングされた場合にスマートコントラクトからトークンが移送される前に阻止するバックストップ機能である「サーキットブレーカー」を、コントラクトに簡単に追加できるようにするものだ。
The Blockによると、DeFiハッキングによるこれまでの合計被害金額は28.5億ドルに及ぶという。
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ソラナのリキッドステーキングが今年急増(注目度:★★★☆☆)
ソラナ(SOL)のリキッドステーキング運用額は年初来90%超増加したことがわかった。
ソラナの主要リキッドステーキングであるMarinade Finance、Lido、Jito、JPool、Soceanは1.87億ドル相当のSOLを預かっており、年初の9.800万ドルから大幅に増加した格好だ。
リキッドステーキングでは、預けた資産(SOLやETH)の代わりに利回り資産としての代替トークンが発行され、入金者に付与。イーサリアムの場合はstETHなどが代表的で、SOLではmSOLなどのリキッドステーキングトークンが運用されている。
今年4月のイーサリアム「シャペラ(Shapella)」実装によって、ETHリキッドステーキングへの資金流入はより活発的となった。DeFiでのリキッドステーキングトークン運用のメリット(レンディング市場など)から、ソラナのリキッドステーキングも再び注目されるようになったようだ。