マクロ経済と金融市場
前週末24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比61.2ドル(0.15%)高の42,124ドル、ナスダック指数は25.9ポイント(0.14%)高の17,974で取引を終えた。
東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比251円(0.67%)高の37,974円となった。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は、前日比1.96%安の1BTC=63,163ドルに。
レジスタンスライン(上値抵抗線)の65,000ドルおよび200日移動平均線の約64,000ドルで利益確定売り優勢となったが、同水準をブレイクできればトレンド転換の見方が強まりそうだ。
関連:利下げサイクル突入でビットコインETFへの資金流入に注視したい|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン現物ETFへの資金フローを確認すると、20日までの1週間で3億9700万ドルの純流入を記録した。
🇺🇸 Spot ETF: 🟢$92M to $BTC and 🟢$2.9M to $ETH
— Spot On Chain (@spotonchain) September 21, 2024
🗓️ Sep 20, 2024
👉 The total flow for BTC ETFs this week is +$397M, with inflows on 4 out of 5 trading days.
👉 The total flow for ETH ETFs this week is -$26.2M, with inflows on 2 out of 5 trading days.
Follow @spotonchain and… pic.twitter.com/Ay2NyFphhI
ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)はゼロだったが、フィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(FBTC)が2.6億ドルと健闘した。
一方、イーサリアムETFは2620万ドルの純流出となり、機関投資家の需要はビットコインに集中していることを伺わせる。
資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、機関投資家向けの仮想通貨上場投資商品(ETP)先週の資金フローは、3億2100万ドルの純流入となった。
連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が連邦公開市場委員会(FOMC)の50ベーシスポイントの利下げを決定したことを受けて急増した。運用資産総額(AuM)は9%増加したほか、投資商品全体の取引高も前週比9%増の95億ドルに。
スタンダード・チャータード銀行の外国為替・デジタル資産研究責任者であるジェフ・ケンドリック氏は、FRBの利下げを受け、11月に予定されている米国大統領選挙の結果を問わず、マクロ経済要因がデジタル資産相場を押し上げるだろうと予想した。
同氏は、ドナルド・トランプ氏が勝利した場合は1BTC=12万5000ドル、カマラ・ハリス氏が勝利した場合は7万5000ドルが目標値になるとし、暗号資産(仮想通貨)相場の展望に強気の見立てを示す有識者の一人だ。
関連:「デジタル資産などの革新的技術を奨励する」ハリス副大統領が仮想通貨に初言及
その根拠の一つとして、分散型予測市場であるポリマーケットで、民主党のカマラ・ハリス氏が仮想通貨政策を表明する共和党のドナルド・トランプ氏をリードしているにも関わらず、ビットコインが上昇している点を挙げた。
マクロ経済要因が選挙関連の不確実性を上回り始めており、相対的に仮想通貨相場に対する大統領選の影響力が低下しているという。
また、米国債の短期と長期利回りについて、利回り曲線が急勾配(長期利回りが短期利回りを上回る)になるほどと、将来の経済成長に対する期待が高まり、ビットコインなどのデジタル資産にとってはポジティブだと指摘した。
長期的なインフレ(物価高)懸念や景気回復への期待が背景にある状況下では、「インフレヘッジ」としてビットコインが注目されやすくなる。
関連:ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介
アルトコイン相場
イーサリアム(ETH)が反発する中、Arkhamのデータではイーサリアム財団のウォレットがCow Protocol 経由で売却を続けている。
According to Arkham’s monitoring, the suspected Ethereum Foundation address (0xd7…c1f4) sold 200 ETH for $528,000 DAI via Cow Protocol between 16:02 and 16:16 UTC+8 today, and then transferred the funds to another Ethereum Foundation address.https://t.co/5eBuzInR0r
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) September 23, 2024
9月に売却したイーサリアムは計1,150 ETH(約280万ドル)に達した。
さらに、イーサリアムICO参加者が、9億1,200万ドル相当の3,510 ETHを老舗暗号資産(仮想通貨)取引所のクラーケンに送金したこともあり、クジラ(大口投資家)の売りを懸念する向きもある。
An #Ethereum ICO participant who gained 150,000 $ETH($389.7M) deposited 3,510 $ETH($9.12M) into #Kraken after being dormant for over 2 years!
— Lookonchain (@lookonchain) September 23, 2024
The participant received 150,000 $ETH(ICO cost was $46.5K, now worth $389.7M) at #GENESIS.https://t.co/kmnmEbbwMY pic.twitter.com/0uVPdPwJ9M
一方、Jamie Coutts氏は、アルトコイン市場の活況期を示すアルトシーズン指標が急上昇していることを指摘した。
これは過去3ヶ月間(90日間)のパフォーマンスデータがプロットされており、アルトコイン市場がビットコインに対してどのように動いているかを示すものだ。赤線はアルトコインがビットコインに対して大幅にアウトパフォームしている時期を示し、緑線はアルト市場の低迷期を意味する。
Jamie Coutts氏は、FRB(米連邦準備制度)の金融政策転換におけるマネーサプライの増加がビットコイン上昇につながると述べ、流動性こそがすべての原動力だと強調した。
主要アルトへの資金流入は過去1週間の反発局面で顕著に出ており、前週比ではイーサリアムが12%高、ソラナ(SOL)が11.4%高、ドージコイン(DOGE)が7.1%高となり、前週比4.6%高の基軸通貨ビットコインをいずれもアウトパフォームしている。
また最近では、ドージコイン(DOGE)のモチーフとなった“かぼすちゃん”の後釜犬をイメージした「ねいろ(NEIRO)」がバイナンスに上場したこともあり、Shiba Inu (SHIB)、Pepe(PEPE)、Bonk(BONK)などのミームコインが物色される場面もあった。
関連:仮想通貨NEIRO(ねいろ)が注目される理由 ドージコイン後継を巡る競争
関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説
関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング
ソラナ(SOL)上場の国内取引所
:PR
【求人】
— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) June 13, 2024
CoinPostでは、事業拡大に伴いウェブディレクター及び広告運用に携わる正社員を募集しております。WEBマーケティングなど、広告業界の経験歓迎。
WebXをはじめとする、CoinPost関連事業のUI/UXデザインの企画・設計を担うデザイナーも募集中です。
■詳細https://t.co/UsJp3v7P39
投資家向けCoinPostアプリに「ヒートマップ」機能を導入しました!
— CoinPost(仮想通貨メディア) (@coin_post) December 21, 2023
仮想通貨の重要ニュースはもちろん、ドル円などの為替情報やコインベースなど株式市場の暗号資産関連銘柄の値動きも一目瞭然です。
■iOS版、Android版のDLはこちら
https://t.co/9g8XugH5JJ pic.twitter.com/bpSk57VDrU
過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら
本記事は企業の出資による記事広告やアフィリエイト広告を含みます。CoinPostは掲載内容や製品の品質や性能を保証するものではありません。サービス利用やお問い合わせは、直接サービス提供会社へご連絡ください。CoinPostは、本記事の内容やそれを参考にした行動による損害や損失について、直接的・間接的な責任を負いません。ユーザーの皆さまが本稿に関連した行動をとる際には、ご自身で調査し、自己責任で行ってください。