- CFTC委員長が仮想通貨の将来性を評価
- クリプトの父の愛称で親しまれるGiancarlo氏がCNBC「FastMoney」に登場し、仮想通貨やビットコインの現状について説明し、長期的な可能性に期待を示した。
- 仮想通貨の具体的な使用例
- ビットコインが必要を満たせる国々としてベネズエラなど、自国の法定通貨が機能しない国では利便性があるとGiancarlo氏は述べました。
CFTC委員長が見る仮想通貨の未来
CNBCの経済番組、「Fast Money」内でアメリカ政府の商品先物取引委員会(CFTC)の委員長であり、「クリプトの父」(Crypto Dad)の愛称で仮想通貨コミュニティーから親しまれているChristopher Giancarlo氏が登壇、仮想通貨やビットコインについて言及した。
英語の発表内容はこちらから。
#Bitcoin is a commodity, but how do you characterize the rest? @giancarloCFTC, the man in charge of #crypto regulation, goes on the record. pic.twitter.com/hn2B1UOnGH
— CNBC's Fast Money (@CNBCFastMoney) 2018年10月1日
インタビュー内容
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ビットコインはコモディティ(商品)だが、どのように規制していく方針か。
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Christopher Giancarlo氏
詐欺と相場操縦対策に注力している。先週ボストンの連邦裁判所から詐欺や相場操縦を起訴する権限を与えられた。
アメリカでは度々ビットコイン支持層が仮想通貨の規制を押している。早急に規制しないと海外へ行ってしまう懸念は。
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覚えていなければならないのは、ビットコイン先物はアメリカで初めて開始されたことだ。
アメリカは現在、複数の分野で世界を牽引しているが、ある面においてはインターネットの黎明期と同様、慎重なアプローチで対応しなければならない。
頻繁にCFTCとSECの違いに聞かれる。CTFCはコモディティ(商品)を規制してSECは有価証券を規制しているが、なぜビットコインETFはビットコイン先物のようにスムーズに行かないのか。
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SEC(証券取引委員会)とCFTC(商品先物取引委員会)は両方とも1930年代に設立された為、30歳のソフトウェアで現代に追いつこうとしていると比喩できるが、そのような中で新しい技術に順応した新しい法令を立てようとしている。
両機関の違いだが、基本的に証券取引委員会は資本形成市場の主に小口金融市場に焦点を置いているのに対し、商品先物取引委員会はデリバティブを筆頭としたリスク移転市場と機関投資家の取引に焦点を置いている。
その為、異なるアプローチや考え方で仮想通貨に対して向き合っていると言える。
仮想通貨、特にビットコイン市場は今後どこへ行く。
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(長期的には)仮想通貨は定着するし、将来性があると思う。ドルや主要な法定通貨と対等するかは分からないが、世界には法定通貨が機能せず、利便性のある通貨を欲している人々がたくさんいる。
実際、世界140カ国がある中で、その2分の3以上の法定通貨は紙幣のコストにも満たないのではないだろうか。
そのような国では、ビットコイン、または他のアルトコインが課題を解決してくれるのでは。
と10年のスパンにおける仮想通貨の長期的な可能性を強調した。
実際、今年はイランがアメリカからの金融制裁に反発する形で仮想通貨の利用を認可したり、ベネズエラでは法定仮想通貨のペトラが普及するなど、自国の法定通貨がインフレやその他の政治的な要因で機能していない国が仮想通貨の導入へ走る傾向が見られる。
米国での利用に直接的には関わらないものの、発展途上国などにおける仮想通貨の利用価値を評価した。
イノベーションに力を入れているようだが、どのようにして消費者を守りながらそれを両立していくのか。(イノベーションと消費者保護の)両方が大事。詐欺や不正行為に対しては厳格に対応していくつもりだ。
同様にイノベーションに関しては画期的で配慮を持った姿勢を保ち続けたい。