
前日から一転
米下院は17日、仮想通貨関連法案の審議手続きを215対211で可決した。前日にトランプ大統領が保守派議員と会談し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)禁止条項の追加で合意したことが保守派の支持を得る契機となった。
可決されたのはステーブルコイン規制の「GENIUS法」、デジタル資産市場明確化の「CLARITY法」、CBDC発行禁止法の3法案だ。前日は共和党保守派13名の反対により196対223で否決されていた。
米紙Politicoによると、マイク・ジョンソン下院議長は金融サービス委員会と農業委員会の議員、保守派議員と協議を継続中だ。保守派はCBDC禁止の確実な成立を求め、委員会メンバーはクラリティ法との統合に反対している。
一方、マキシン・ウォーターズ金融サービス委員会筆頭理事をはじめとする下院民主党は法案に強く反対しており、民主党議員は全員が手続き投票で反対票を投じた。
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GENIUS法は既に上院を通過しており、下院可決後は直ちにトランプ大統領の署名を経て成立する。CLARITY法とCBDC禁止法は上院での審議が必要となる。
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