はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

マイケル・セイラー、アルトコイン財務企業隆盛でもBTCへ一点集中貫く、その理由とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ビットコインは最も明確な戦略」

米ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は8日、ブルームバーグのインタビューで、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)は、世界の「デジタル資本」であり、今後もS&P500を凌ぐパフォーマンスを見せることを確信していると強調。企業の財務資産として、イーサリアム(ETH)を筆頭にアルトコインへの関心が高まる中、ビットコイン財務戦略こそが低リスク・高リターンの最も分かりやすい戦略だとの考えを示した。

セイラー氏は、アルトコインを財務資産として保有する企業に注目が集まることによって、ストラテジー社のビットコイン戦略の取り組みから関心が逸らされる懸念はないと見ている。

現在、仮想通貨経済全体で「イノベーションの爆発」が起きていると同氏は考えており、この領域の成長は、仮想通貨分野全体にとって大変有益な状況だと語る。そして、ビットコインを保有する企業の数は、過去6か月で約60社から160社へと増加してきたが、依然として仮想通貨分野へ流入する資本の大半はビットコインに集中していると指摘した。

セイラー氏は、大胆な目標として「伝統的な株式資本市場や信用市場の100兆ドル(1京4,800兆円)を超える資本」に狙いを定めていると述べた。そのため、ストラテジー社は、デジタル資産を裏付けとした株式や債券商品を提供することに集中しているという。

同氏は、このようなデジタル資産ベースの金融商品は、法定通貨ベースの株式や債券よりも高いパフォーマンスを上げると確信しており、その結果、より多くの資本がデジタル経済に流入すると考えている。

関連:イーサリアム現物ETF、初めて1日の純流入額が10億ドル超え

ストラテジー社の強みと独自の金融商品

セイラー氏は、ビットコイン財務企業としてのストラテジー社の最大の強みは、膨大な量のビットコインを保有していることだと述べた。

同社は11日に155BTCを追加購入し、現在、ビットコイン全供給量の3%に相当する62万8,946BTC(執筆時価格約11.1兆円)を保有している。

セイラー氏は、ビットコイン投資から最大の価値を引き出すためには、21年間という長期にわたり保有する必要があるが、変動も大きく、多くの投資家は躊躇してしまうと指摘。そこで、ストラテジー社は、多様な投資家のニーズに応えるため、次のような金融商品を提供している。

  • ストライク株(STRK):ビットコインの上昇余地を享受しつつ、配当保証と元本保護を提供。ボラティリティを避けたい人向け。
  • ストライフ(STRF):21年のビットコイン担保付きシニア債。約8.5%の配当利回り。安定した四半期配当と資本構造での優先権を求める人向け。
  • ストライド(STRD):11.5%の配当利回りで、長期の高利回りを求める人向け。
  • ストレッチ(STRC):月次配当9%のビットコイン担保付き短期債。ビットコインのボラティリティや金利リスクなしに、短期資金を運用したい人向け。(今年最大のIPO)。国債やMMFの代替として。

関連:「ビットコインは“21年間”保有したい長期資産」ストラテジーのセイラー会長

関連:ストラテジー、新優先株『STRC』でビットコイン投資拡大へ 専門家の見解は?

優先株の需要

セイラー氏はストラテジー社の優先株に対する需要は非常に高く、特に個人投資家の反応が顕著だと指摘した。

最初の優先株発行では3,000~4,000万ドル(44.5~59.2億円)の需要があり、2回目で6,000万ドル(88.8億円)、3回目で1億2,000万ドル(178億円)、4回目では6億ドル(888億円)に達したという。これは、個人投資家によるビットコインやストラテジー社への信頼の表れだと、同氏は見ている。

同時に長期保有を目的とする機関投資家や、さまざまな取引戦略を展開するヘッジファンドも積極的に購入しており、機関投資家からの需要も高いという。機関投資家と個人投資家が、それぞれ適切な割合で同社の優先株に投資している状況だと説明した。

デジタルゴールド

トランプ米大統領による金(ゴールド)への関税が話題になる中、セイラー氏は、ビットコインを「デジタルゴールド」と呼び、物理的な金の重さ、輸送コスト、関税などの制約を克服する存在として高く評価し、価値の保存手段としては物理的な金よりも優れていると主張した。

また、ビットコインは「数分で世界中どこでも、誰とでも決済が可能」だと指摘。決済における迅速性と効率性を強調し、今後物理的な金からビットコインへの資本移動が加速するだろうとの見方を示した。

関連:ビットコインと仮想通貨関連株はどちらを買うべき?メリット・デメリットを解説

関連:ビットコイントレジャリー戦略の魅力と落とし穴──投資家の視点で読み解く

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/11 火曜日
07:02
仮想通貨投資商品、先週は約1800億円の資金が純流出
CoinSharesは、ETFなどの仮想通貨投資商品全体への先週における資金フローは約1,800億円の純流出だったと報告。ビットコインとイーサリアムの商品が流出を主導した。
06:40
コインベース、トークン販売プラットフォーム開始、第1弾は仮想通貨モナド(Monad)
コインベースが個人投資家向けトークンセール・プラットフォームを立ち上げた。米国の個人投資家が2018年以降初めて公開トークンセールに参加でき、第1弾としてモナドのセールを11月17日から実施する。
06:15
Bakkt決算、黒字転換で売上高27%増 事業再編が完了段階に
堀田丸正の筆頭株主Bakkt(バックト)が第3四半期に売上高4億220万ドル、調整後EBITDA2,870万ドルを達成し黒字転換した。ロイヤルティ事業を売却し、機関投資家向け仮想通貨インフラ企業やAIサービスへの転換を進めている。
05:55
米財務省、仮想通貨ETFのステーキング報酬分配を正式承認
米財務省とIRSが仮想通貨ETPによるステーキングと報酬分配を承認する新ガイダンスを発表した。イーサリアムやソラナ、ADAなど主要資産が対象で規制された枠組み内で投資家に報酬を提供できるようになる。
05:33
トム・リー率いるビットマイン、イーサリアム保有量が総供給量の2.9%に
ビットマインが仮想通貨イーサリアム保有量350万ETHに達し、供給量の2.9%を保有。
11/10 月曜日
18:00
ステーブルコインの正式認可を背景に、通貨の新時代をテーマとした金融カンファレンス「MoneyX(マネーエックス)」開催決定
MoneyX 2026年2月27日開催、日本円建ステーブルコインの社会実装を議論する次世代金融カンファレンスが発表された。WebX実行委員会主催、JPYC・Progmat・SBI・CoinPost企画運営。参加無料、オフライン限定。
17:45
メタマスクのガス代とは?初心者向けに仕組みと節約方法をわかりやすく解説
メタマスクで暗号資産を送金する際に必要な「ガス代」を初心者向けに解説。イーサリアム、Polygon、Solanaなど各ネットワークで必要なトークンの違いや、リアルタイム確認方法、手数料を節約するコツまで図解付きでわかりやすく紹介します。
17:00
WebX 2025開催記念、ショートフィルム『#ThinkFuture』シリーズを公開
未来への問いかけ 大型カンファレンス「WebX 2025」の開催を記念して制作されたショートフィルム『#ThinkFuture』シリーズが、CoinPostとあたらしい経済が共…
16:44
音楽業界初のIEO「Fanpla」販売結果は申込倍率9倍に 11日にコインチェックで取引開始
国内9例目、音楽業界初のIEOとなったFanpla(FPL)の販売結果が発表された。申込倍率は9.06倍、申込総額は90.6億円に達し、28,523口座が参加。11月11日に取引開始予定。
16:36
米CFTC代行委員長、レバレッジ付き仮想通貨現物取引の導入を推進
米CFTCのファム委員長代行が、レバレッジ付き仮想通貨現物取引を来月にも開始する方向で調整中と確認。CMEやコインベースなど規制取引所と協議を進め、長年禁止されてきたレバレッジ現物取引を「管理」へ移行させる規制上の節目に。
15:41
5つのXRP現物ETFが上場準備完了、11月中の米国デビューなるか
フランクリン・テンプルトンなど大手5社のXRP現物ETFがDTCCに登録完了。11月中の取引開始に向け最終段階、機関投資家の関心高まる。
14:46
Smart Pocket、30億ドル規模のIPミーム・エコシステムをつなぐ基軸通貨「SPトークン」をローンチ
Smart Pocketが30億ドル規模のIPトークン市場をつなぐ基軸通貨「$SPトークン」を正式ローンチ。総額3億5,000万ドルのSeason 2エアドロップも開始。世界初のIPトークン特化型ローンチパッドの新展開。
12:28
ビットコイン105,500ドルに反発、トランプ給付金案と政府機能回復への期待高まる
仮想通貨市場ではビットコインやアルトコイン相場が反発し105,500ドルに。米国で2,000ドルの特別給付案が浮上し、2020年の景気刺激策時のような流動性流入への期待が高まる。政府閉鎖の終息見通しと90億ドルの取引所資金流入も追い風。
12:09
RWAトークン市場で金(ゴールド)担保型が躍進、機関投資家の関心集まる
ゴールド価格の上昇を背景に、金担保トークンXAUTの時価総額が30日で39%増の成長を示している。10月にはXAUT専門のトレジャリー企業オーレリオン社が誕生した。
11:48
仮想通貨ウォレットのLedger、米国でIPOまたは資金調達を検討=報道
ビットコインなど仮想通貨のハードウェアウォレット大手Ledgerが米国でのIPOまたは資金調達を検討。仮想通貨盗難が増加する中、2025年の売上は過去最高を記録している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧