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「他国のデジタル通貨は米ドルに多大な影響」ING経済専門家が発言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

他国のCBDC発行は米ドルに多大な影響をもたらす

大手金融グループINGのエコノミストCarlos Cocuzzo氏が、他の追随を許さない世界の準備通貨としての米ドルは、他国の中央銀行がデジタル通貨の発行を開始する際に最も危機に直面すると発言した。

今週ロンドンのBlockchain Week 2020に登壇したCocuzzo氏はウクライナを具体例として挙げた。ウクライナでは、多くの国内取引がドルで行われ、人々はドルを使って物品や現地通貨のグリブナを購入している。

そして世界の外国為替取引高の90%はドルで行われており、ほぼすべての国の経済に浸透している。また経済政策に関する分析情報を刊行するThe Bridgeの2019年9月のレポートも、米ドルが外貨準備の60-70%を占めることを報告している。

リブラとデジタル人民元のインパクト

Cocuzzo氏は特にフェイスブックが主導するリブラと、中国が進めるデジタル人民元に言及。リブラの送金機能について、米ドルの主導的立場を困難にする要素になり得るとした。

また、「中国は外国人ユーザーにもデジタル人民元へのアクセスを許可することができる」と述べ、市民が決済に、自国以外の通貨を使用することができるシナリオにも目を向けた。

こうしたことは、外国為替市場で米ドルに間違いなく影響をもたらすと論じた>中国政府はデジタル人民元の発行計画に関して、すでに5年ほど作業中であり、完成に近づいているとみられる。

他の中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)について、Cocuzzo氏はその多くが、ただ可能性に注目している段階で、それ以上には進まないだろうと意見した。 

その中では、CBDCの「ハイブリッドモデル」を試験運用しているスウェーデンのRiksbankが道をリードしていると指摘。スウェーデンは先日、独自のCBDCである「e-krona」(e-クローナ)のテスト開始を発表した。デジタル通貨のパイロットプログラムとして1年間試運転を実施、2021年2月に終了を予定。効率的な方法でCBDCを実装する準備ができているかどうかを分析する目的だ。

フェイスブック社はリブラ計画を棚上げ

一方、Cocuzzo氏は言及していないが、フェイスブック社は現時点で、本来の仮想通貨リブラの計画を一時中止し、新たなステーブルコインの発行計画にシフトすることが報じられた。

The Informationによると、それぞれで米ドルやユーロなど法定通貨をペッグする単一型のステーブルコインを新たに開発、複数の法定通貨を裏付け資産とするバスケット型の「リブラ」を棚上げする方針に移ったという。

グローバル通貨を目指していた仮想通貨リブラには多くの政府や中央銀行から懸念や反対の声が挙がっていた。政府からの圧力や大手決済企業らの脱退を受け、リブラ構想を一旦棚上げするに至ったとみられる。

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