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デジタルアート、コロナで加速 芸術作品の進化にブロックチェーンが一役

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーン上でアートを販売

コロナウイルスによるデジタル化の波はアート業界でも加速している。デジタルアートの領域では、著作権管理やオリジナル作品とコピーの判断が難しい状況にあったが、ブロックチェーンが解決方法となりつつある。

希少性や一品ものにコレクションとしての価値がつく芸術品は、その証明ができるかが重要な価値の裏付けになるためだ。

カナダ出身の著名アーティストLyle Owerkoも、コロナ蔓延をきっかけに、デジタルアートの販売を拡大した人物の一人だ。仮想通貨取引所ジェミニがサポートするブロックチェーンプラットフォームを利用し、デジタルアートを販売。新型コロナのパンデミックによりアートギャラリーが閉鎖を余儀なくされている時期に注目の試みとして話題になっている。

Lyle Owerkoは、9.11の煙を上げて燃えるツインタワーの写真や、ブームボックス・プロジェクトと呼ばれるアートシリーズで有名なアーティストで、歌手のマドンナも彼の常連顧客である。

コロナウイルスのために米国で多くの場所が封鎖された3月中旬に、Owerkoは新しい展示会をブロックチェーンを活用したオンラインプラットフォーム「ニフティゲートウェイ」で開催。展覧会はブームボックス・プロジェクトの延長で、さまざまな色のラジカセを描く数十枚のデジタルプリントが20ドルから2500ドルの値段で展示され、ほとんどが売り切れた。

芸術評論家も注目するブームボックスプロジェクトは2005年に始まり、70年代から80年代にヒップホップやR&Bミュージックに活用された大型ラジカセ(ブームボックス)をモチーフにしている。

ジェミニは公式アカウントで展覧会を紹介。「デジタルアートのムーブメントは以前から存在していたが、最近までそこから資産を創りだすことはできなかった」とツイートした。

芸術の進化における、次のステップとなるか

ウィンクルボス兄弟によると、「ニフティゲートウェイ」のようなデジタルアート・ポータルは、物理的なアートの世界とは異なり、アーティストの作品が転売された際にロイヤリティを徴収することを可能にする。

また、最初にその作品を売り上げた場合も、手数料は通常のアートギャラリーが徴収する50%よりもはるかに低い額になるという。手数料やロイヤリティの具体的な額は明かされていない。

既存のアートギャラリーは、新型コロナウイルスのパンデミックのために打撃を受けている。ロサンゼルスタイムズの調査によると、同地では多くのギャラリーが閉鎖される予定であり、多くが緊急経済支援策に申し込んでいた。

ソーシャルディスタンスを導入しながら少数の人々にだけ展示室を開放する方法も検討される一方、作品を閲覧・購入できる「オンライン閲覧室」を開設しているギャラリーもある。

多くの顧客は物理的に存在する芸術作品を飾ることで喜びやステータスを得ており、アートがモニター画面に固定されるデジタルアートの需要は未知数。デジタル化されたアートを販売するという発想は一般にまだ浸透しているとは言い難いが、新たな試みがブロックチェーンの活用から出て来ていることは間違いない。

今回デジタルアートを販売したLyle Owerkoは、「過去30年間に芸術の世界は、色々な種類のクリエイティブ環境を経験してきた。これは次の進化的ステップだ」とデジタル化されたアートについて楽観的な展望を披露している。

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