ビットコイン1万ドル突破
2日の仮想通貨市場で、ビットコインが大台1万ドルに達した。(米Coinbase)
ビットコインが1万ドル台で取引されたのは、半減期前の期待上げが観測された5月8日以来、約1ヶ月ぶり。1万ドルを明確に上回って取引されたのは、2020年2月24日以来、約3ヶ月半ぶりとなる。
半減期後にマイニングハッシュレートの低下が市場の懸念材料となっていたが、昨日時点でハッシュレートも急回復していた。
3日後には易化予想の難易度調整も控えており、マイナーの売り圧力懸念後退を市場が好感した可能性がある。
ビットコイン市場は、前日比7%高の10,100ドル。イーサリアムも週末の好調相場を維持する形で前日比5%高の243ドルで取引されている。
BitMEXのロスカット状況
BitMEXでは、約1万4000BTCのロスカットが発生。金額にして1億4000万ドル相当に上る。
BitMEXの板(オーダーブック)で、大きな価格変動が起きた時に発生する清算注文(ロスカットなど)が一定以上のボリュームに達した場合、それを検知してツイートするBOT「REKT(@BXRekt)」も、1万ドル突破から大口の清算注文を多数報告している。
Liquidated short on XBTUSD: Buy 7,212,516 @ 10030 💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯💯🔥 ~ BEYOND GODLIKE x14 ~ Only casuals get liquidated
— REKT (@BXRekt) June 1, 2020
踏み上げ:保有中の売りポジションを損切りして買い戻すこと。買い戻しにより価格が上昇することを意味しており、これによる株価上昇のことを踏み上げ相場という場合もある。
このような現象は、板が薄くなるなど流動性の低下する薄商いの中で、大口の成行誤発注のほか、ビットコインなど連動銘柄を含む相場操縦を意図した仕掛け売り、投資家のストップロス連鎖、あるいは取引システム異常などが要因となり発生する場合もある。
歴史的なレジスタンスラインを突破に注目
今回の1万ドル突破で注目されているのが、2017年のバブル相場で更新したビットコインの過去最高値から右肩下がりに2年間の期間で形成された巨大な下降トレンドラインだ。
2017年から続く長期的な停滞相場も、週足・月足レベルでの大きなトレンド転換にも期待したい状況にある。
以下、CoinPostの市場分析アナリスト・ライターのタキオン(@wing_tachyon)のツイート。
XBTUSD 1W
— タキオン (@wing_tachyon) June 1, 2020
歴史的ななんたらかもw pic.twitter.com/9OPYp3sxZu
半減期後のマイナー動向
ビットコイン半減期後、仮想通貨市場で最も警戒されたのがマイナー動向。ハッシュレートは半減期前の120EH/sから一時80EH/s台まで低下し、未確認トランザクションの増加も報告されていた。
ハッシュレートの回復が見られたのは、5月31日。bitinfocharts.comのデータで、24時間比8%高の116.3EH/sに達した。トランザクション詰まりも解消されつつある。
また、中国では電力コストを大幅に抑えられる豊水期に突入。Bitmainの最新マシンS19もファームに到着したことが報告されるなど、マイナーを取り巻く状況もハッシュレートの見通しを明るくしている。