バイナンスがオントロジーの分散型IDフレームワークを採用
大手仮想通貨取引所バイナンスがオントロジーと提携、セキュリティトークンオファリング(STO)プロジェクトに、ONT IDのフレームワークを採用することが分かった。
バイナンス @binance のスマートチェーンと提携いたします✨
— Ontology (オントロジー日本公式) (@OntologyJP) August 31, 2020
オントロジーのONT IDフレームワークを統合し、TAGと呼ばれる信用アンカーゲートウェイを採用することで、バイナンスは、STOのプロセスへの参加者の本人確認、資産の承認についてより簡単に行うことができます。 https://t.co/pRoJjQTsJm
オントロジーは「信用の再定義」をミッションに掲げ、分散型IDソリューション開発・提供に力を入れているブロックチェーンプロジェクト。
オントロジーの分散型IDソリューション「ONT IDフレームワーク」を利用することで、Binance Smart ChainでSTOを実施するプロジェクトに対し、国籍に関係なく多くの地域から認定投資家に参加してもらえる仕組みを整える。また、Binanceへの上場プロセスもシームレスに完結できるようになると期待感を示している。
STOの多様な参加者を簡単に識別
セキュリティトークンオファリング(STO)とは、株式や社債などの証券(セキュリティ)をデジタル化されたトークンとして発行し資金調達を行うこと。
投資家保護など従来の証券と同様の法規制に準拠して、トークンの発行と取引に伴う資金調達が行われる。投資家はブロックチェーン上でトークンに関する各種の権利を証明することが可能となる。
STOプロジェクトのコンプライアンス要件については、投資家が購入するのに適切な資格を持っているかの確認や、その資格の有効期間の確認、さらに規制を遵守しながら証券商品を地域または国境を横断して販売する際の課題などが存在している。
標準的なSTOプロセスとしては、発行計画、コンプライアンス自己点検、発行の宣言、市場からの資金調達、取引所への上場などがあり、これらの過程で、セキュリティトークン発行者、発行を担当する技術プラットフォーム、トークン取引プラットフォーム、投資家など多くの主体が関与することになる。
こうした複雑な過程において、バイナンスはオントロジーのONT IDシステムを統合することによりSTOプロセスの参加者を簡単に識別し、資産認証を提供できるようになるという。
「ONT ID」とは
「ONT ID」は、オントロジーが新しく開発したDeFi(分散型金融)ユーザー向けIDフレームワークで、エコシステム全体で使用できるデジタルIDの構築を通して、柔軟な個人のデータと身分証明の管理が可能になる。
分散化、データの自律性、プライバシー保護、セキュリティ、利便性などを特徴としており、個人から企業まで様々なユーザーに分散型デジタルIDを提供することを目標としている。
ユーザーが身分証明に関する情報を一元管理できるツールとして、公式ウォレット「ONTO」が用意されている、
この「ONTO」やオントロジーのサイト経由により、ユーザーは異なるウォレットで所有しているデジタル資産すべてを一つのダッシュボードで閲覧することが可能になる。
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ONT IDシステムはONT TAG(ONT Trust Anchor Gateway)という、ONT IDとオントロジーの信用システムに基づく認証プラットフォームにも紐付いている。ONT TAGとONT IDを統合することで、オントロジーエコシステムの利用者であれば国境に関係なく身元認証サービスを受けられる仕組みだ。
ウォレットには日常生活で役立つ機能搭載へ
公式ウォレット「ONTO」には、保有するデジタル資産の管理やアイデンティティ情報の確認など様々な機能が搭載されているが、今後はさらに日常生活の中で便利に使えるアプリになることを目指して、多様な分野(ファッション、グルメ、住宅、交通機関など)に関する機能が登場予定だという。
今年3月にはdAppsゲームで入手できるアイテム(固有のIDを持つ非代替トークン)への対応を開始。世界的人気を博す「CryptoKitties」などに対応しており、オントロジー(ONT)やイーサリアム(ETH)で開発された、何千ものコレクションをONTOウォレットで売買したり送受信することが可能になった。
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