はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨オントロジー、DeFiユーザー向けの身元認証ソリューションを開発

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

オントロジーのデジタルIDソリューション

ブロックチェーンを基盤とした「信用の再定義」をミッションに掲げるオントロジーが、分散型ネットワークにおける身元認証に関する新たなソリューションを開発した。プレスリリースによると、このソリューションが目指すのは、欧州連合が推進するオープンバンキング・イニシアチブの導入により、欧州域内の銀行サービス・ユーザーが享受している利便性を、仮想通貨のユーザーにもたらすことだという。

欧州オープンバンキングの仕組み

オントロジーの創設者Jun Li氏によると、分散型金融(DeFi)が既存の金融業界と同様に、規制対象となることは必至であると予想されるため、ユーザーの身元確認の信頼性を高める仕組みを構築することが不可欠だと述べている。

その意味で、欧州におけるオンライン決済とIDソリューションのための革新的なサービスを開発するイニシアチブ、欧州オープンバンキング(OBE=Open Banking Europe)が成し遂げてきたことが参考になるようだ。OBEはオープンバンキングに必要な規制要件対応へのガイダンスや規範、ツールの提供を通して、顧客の個人情報共有に関する様々な課題解決の場を提供している。

オントロジーは現在、データのプライバシー保護およびデータ主権についてEUの主要規制当局と密接なやりとりを行なっているとのことだ。

ONT ID

オントロジーの主要なソリューションの一つが、分散型IDフレームワークである「ONT ID」だ。エコシステム全体で使用できるデジタルIDの構築を通して、柔軟な個人のデータとアイデンティティ管理が可能だ。そして、ユーザーがアイデンティティを一元管理できるツールとして、公式ウォレット「ONTO」を提供している。

オントロジーのサイト経由、もしくはONTOを使用することで、ユーザーは異なるウォレットで所有しているデジタル資産すべてを、一つのダッシュボードで閲覧することが可能になるという。さらにオントロジーが提供する、ユーザーの信用スコアシステム「OScore」を見ることもできる。

OScoreは、保有するすべての資産リストを表示することなく、全資産の価値を確認したり、必要な財務履歴のみを閲覧したりすることが可能。仮想通貨を借りるケースでは、ユーザーは共有する必要のある情報のみを貸し手に提供し、データのプライバシーを保護することができるようになる。貸し手にとっても顧客情報確認のための信頼性と透明性が高まることで、リスクの軽減につながるという。

オントロジーでは、異なるブロックチェーンとの相互運用性を高めることを目的に、ビットコインやイーサリアムなど主要ブロックチェーンとの統合ソリューションにも既に着手しているとのことだ。

新たな提携も発表

オントロジーは多くのパートナー企業と連携することで、共にグローバルなエコシステムを作っていくという構想を持っているという。オントロジーが開発する「自律的なアイデンティティとデータに特化したブロックチェーン」に加え、分散型ネットワークの構築には様々な業界のモジュールを組み合わせることが必要だと、共同創業者のAndi Ji氏は述べている。

直近では、2つのブロックチェーンプロジェクト、WavesならびにNEARプロトコルとの提携を発表している。

Waves

Wavesは分散型アプリ(dApps)の開発を手助けするツールセットとエコシステムを提供するオープンプラットフォームで、オントロジーとの提携で両チェーンの統合を進めていく。オントロジーは、Wavesエコシステムでオラクルネットワーク「Gravity」のターゲットチェーンの一つとして機能し、Wavesにデータ提供を行うことになるという。

オントロジーのトークンであるONTおよびONGがWavesのトランザクションで利用可能になり、WavesベースのDEXに上場することも可能になる。一方、Wavesトークンはオントロジーチェーン上で使用したり、ステークすることが可能になるなど、両チェーンでの資産の互換性が高まる。

Wavesとオントロジーの提携は、DeFi開発者にクロスチェーン対応のDAppsを作成するための新しいインフラを提供することになる。

NEARプロトコル

dAppsに特化したNEARプロトコルとオントロジーは、分散型IDソリューション開発と普及促進で協力することになった。オントロジーはNEARに対して、規制の観点から必要と考えられる分散型識別子(DID)を実装するための技術的支援を提供するという。具体的には、スマートコントラクトの実装とW3Cへの登録の支援が中心になる見込みだ。

DIDとはDecentralized Identifiersの略称で、ユーザーが自分自身の属性情報などを記録するデジタルIDで利用される新しい識別子で、ワールド・ワイド・ウェブ・ コンソーシアム(W3C)の下で標準化が進められている。DIDの目的は、中央集権的に管理されることから起きるプライバシーリスクからユーザー情報を保護することだという。

NEARは安全性と高パフォーマンスを兼ね備えたdAppsプラットフォームとして、注目を集めており、アンドレセン・ホロウィッツ等が支援する2160万ドルの資金調達に成功、メインネットの立ち上げを完了している。

出典:Ontology

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧