CoinPostで今最も読まれています

リップル社の国外移転を示唆 ラーセン氏が語る「米規制の遅れ」──日本も候補地に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米規制がネックか

リップル社の理事長を務めるChris Larsen氏が、米国のブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)の規制が改善しない限り、同社を海外へ移転させる可能性があるとコメントしたことがわかった。Fortune誌が情報を伝えた。

米国時間6日に開催されたブロックチェーンイベント「LA Blockchain Summit」に登壇したLarsen氏は、米連邦政府による仮想通貨への厳しい姿勢に懸念感を示し、リップル社の海外移転を示唆。日本やシンガポール、スイス、イギリスなどを移転候補の国に挙げた。

Larsen氏がこのように述べる背景には、米国におけるブロックチェーンと仮想通貨規制の不透明さや、それに伴う米国の遅れを懸念する考えがある。

スピーチでは、証券取引委員会(SEC)の現在の姿勢を「敵対的」と表現し、「米国政府は、ブロックチェーンおよび仮想通貨を歓迎しない姿勢を見せている」と指摘。米国政府の規制の明確化や、技術革新を後押しするよう訴えた。

例に、不透明性が指摘されてきた有価証券問題もその範囲に含まれると見られる。米SECはこれまで、ビットコインとイーサリアムに対して、有価証券ではないとする判断を行なっているが、XRPを含むその他の仮想通貨については、明確な判断や言及を行なっていない。

拠点の移転について

米国以外への拠点の移転については、「仮想通貨セクターで事業を起こしたいのなら、他の国に行ったほうがいいだろう。SECの姿勢は非常にネガティブだ。国内の仮想通貨関連企業を海外へと追い出そうとしている」とコメントし、危機感をあらわにした。

Larsen氏はたとえ米国を離れても、米国で事業を続けていくために、米国による規制は避けられないとして、会社本部の海外移転は決定事項ではないとしつつも、会社の本拠地としてシンガポールなどにすることで、事業にとってより有利な規制環境が整っている国はあると指摘した。

リップル社CEOのBrad Garlinghouse氏もLarsen氏の発言を受け、同様のコメントを発表している。

これまでほとんどの大手インターネット企業も米国で立ち上げられた。理由は明確な規制があることだ。デジタルアセットとブロックチェーンセクターもそうなる機会はある。

リップル社は責任を持つ企業のため、ルールを避けようとしない。より明確なルールのあるところで運営したいだけだ。

デジタル通貨でも米国の遅れを懸念

Larsen氏は、中央銀行が発行するデジタル通貨分野でも、米国は遅れを取っていると見ている。中国はデジタル人民元の開発・テストを進めているが、米政府は未だデジタルドルの開発の目処が立っていないことを指摘した。

米国では、規制当局、資本市場参加者およびシリコンバレーのテック企業が協力して業界を推進する必要があるとしている。

参考:LA Blockchain Summit

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/12 土曜日
18:00
なぜ企業がビットコインを保有し始めているのか?
上場企業による暗号資産(仮想通貨)ビットコイン保有が世界的に拡大し始めている。米国のマイクロストラテジーや日本の東証上場企業メタプラネットの事例から、企業がビットコインを選択する理由と、それが企業戦略にもたらす影響を詳しく解説。
14:00
ポルシェの「911 GT3」、Web3レースゲーム「Lollipop Racing」に登場
ポルシェがポリゴン上のWeb3ゲーム「Lollipop Racing」に参加。高性能車911 GT3 RSなどが登場し、ストリーミングとゲームを融合した新体験を提供。
10:35
「ビットコイン銀行構想で1兆ドル企業へ」マイクロストラテジー会長
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長がビットコイン関連金融商品を核に時価総額1兆ドル企業を目指す壮大な構想を語る。
10:00
BCGとBLOCKSMITH、障がい者就労支援で提携 ゲーミフィケーションと仮想通貨活用の新しい報酬システムを導入
BCG株式会社とBLOCKSMITH&Co.が障がい者の就労支援で業務提携を発表。工賃作業サービス『RevelApp』とクイズ動画SNS『QAQA』の連携により、障がい者がクイズ解答で得た報酬を暗号資産に交換できる新しい報酬システムを提供する。
09:30
OKJ、パレットトークン(PLT)のステーキングで特別プラン発表
OKCoinJapanが仮想通貨PLTの特別ステーキングプラン「88日間・年率11.88%」を発表した。Palette ChainのAptos Network統合を記念した期間限定オファーとなる。
08:55
リップル共同創設者、XRPでハリス氏の支援団体に寄付
リップル社の共同創設者ラーセン氏は、仮想通貨XRPでハリス氏の支援団体に1.5億円を寄付した。同氏によるハリス氏への仮想通貨での寄付で記録されているものは今回が初めてとされている。
10/11 金曜日
13:44
仮想通貨DEX大手Uniswap、独自のイーサリアムL2「Unichain」を発表 
DEX大手Uniswapは1、新たなイーサリアムL2ソリューション「Unichain」の立ち上げを発表した。Unichainは低コストで高速なトランザクションと分散化を推進し、クロスチェーン相互運用性を高める。
12:55
米CPI発表などでビットコイン下落、クジラは過去半年間BTC買い占め
仮想通貨市場で米政府によるビットコイン対象清算の可能性が懸念され、市場参加者の間で警戒感が高まっている。昨夜発表のCPIはBTCの価格を一旦押し下げた。
11:35
ブロックチェーンで牛を追跡するCattleProof、米農務省から公式認定取得
家畜のデジタルID管理を行うCattleProofが、ブロックチェーンを活用したもので初めて米農務省のプロセス検証プログラム認定を取得。トレーサビリティ向上へ。
10:00
メタプラネットが10億円分ビットコイン追加購入、今週二度目
仮想通貨オンチェーン追跡ツールのArkham Intelligenceはメタプラネットの保有特設ページを公開。マイクロストラテジーやブラックロック、米政府のアドレスのように、ビットコイン保有数のリアルタイムトラッキングが可能となった。
09:45
ビットコインを公式通貨とする未承認国家「リベルランド」、トロンのサン氏を首相代行に指名
自称国家リベルランドが、トロン創設者ジャスティン・サン氏を首相代行に指名。仮想通貨とブロックチェーンに重点を置きビットコインを公式通貨としている。
08:55
マウントゴックス、弁済期限を25年10月末まで1年延長
マウントゴックスは弁済期限を25年10月末まで1年延長すると公表。仮想通貨ビットコインの売り圧軽減につながる可能性があるとの声が上がっている。
08:15
ドバイ仮想通貨規制当局、7つの無許可事業体に罰金と停止命令
ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、必要なライセンスを取得せずに営業し、マーケティング規制に違反した7つの事業体に対して罰金を科し、業務停止命令を出したと発表した。
08:00
トランプ氏の仮想通貨プロジェクト「WLF」、2200億円の評価額で445億円調達へ
米国のドナルド・トランプ前大統領と息子たちが関与する仮想通貨DeFiプロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)」が、来週からトークンの初期販売を開始する計画が明らかになった。
07:30
リップル社、米SECを交差上訴へ
リップル社が仮想通貨XRPを巡る裁判で米SECを交差上訴へ。もう争点は残されていないことを明確にすると同社の最高法務責任者が述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア