はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米シルバーゲート銀行、独自決済ネットワークで送金総額1000億ドル達成

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SENで送金総額が10兆円を超える

米シルバーゲート銀行の自社決済ネットワーク「Silvergate Exchange Network(SEN)」を介した送金額が1000億ドル(約10.6兆円)に達したことがわかった。SEN口座を持つ顧客間では、1日24時間、年間365日、米ドルの送金が可能となっている。

米カリフォルニア州に拠点を置く同行は、ほとんどの銀行が取引を敬遠する中、2013年から仮想通貨業界に金融サービスの提供を開始している。SENは機関投資家向けの送金プラットフォームとして2017年に開発され、仮想通貨を利用する顧客向けの機能も導入された。

SENの急速な成長

今年に入ってからのSENの成長は特に顕著だ。シルバーゲート銀行のプレスリリースによると、送金された1000億ドルのうち、765億ドルは2020年の9ヶ月間に発生した。さらに、今年第3四半期の送金総額、約367億ドルは、昨年1年間の送金額327億ドルを上回っており、前年同期比では252%の増加となったとのことだ。

同行のAlan Lane CEOは、SENが大きな節目を迎えたことに対し、次のようにコメントしている。

「当行がSENを開発した当時、デジタル通貨業界で、このように急速に広範囲にわたりこのネットワークが採用されるとは予想できなかった。この重要な節目とSENの幅広い採用は、同プラットフォームの競争上の優位性と拡大するネットワーク効果の正当性を立証するものだ。」

また、大手仮想通貨取引所をはじめとする有力なフィンテック企業が、SENを受け入れている事実は、伝統的な銀行や時代にそぐわないシステムから摩擦をなくすことを目指した、今後の製品開発に自信を与えてくれると希望をのぞかせた。

SENとDeFi

シルバーゲート銀行独自のAPIまたは、オンラインバンキングのポータルを利用した取引により、顧客の資金はほぼリアルタイムで送金され、着金先では資金の即時利用が可能になるという。なお、SENを利用する顧客は、すでに同行による顧客確認のプロセスを経ているため、自動化されたAPIによる取引においても、カウンターパーティリスクは大幅に軽減されている。

同行は仮想通貨取引所をはじめ、マイニング企業、カストディアン企業と幅広い顧客層を持ち、その中には大手取引所のコインベース 、クラーケン、Geminiなどが名を連ねている。また、規制に準拠したステーブルコイン、USDCを発行するCircle社も同行の顧客であるため、SEN口座を持つ機関投資家はUSDCの発行と償還をほぼリアルタイムで行えるという。SENは機関投資家が法定通貨とステーブルコインの交換を容易に実行できるプラットフォームとしても利用価値が高いようだ。

そして、今年飛躍的に成長した分散型金融市場と、SENの取引量急増には相関関係があるとLane CEOは見ている。

ビットコインを担保とする融資商品

今年、SENに新規サービスとして加わった、ビットコインを担保とする融資商品「SEN レバレッジ」も好調のようだ。

同サービスは1月にのBitstampの提携により開始されたが、6月にはサービス拡大が発表された。第2四半期の決算報告では、SENレバレッジが88%急増したことが示され、顧客の需要が大きいことが確認されたようだ。

SENレバレッジは、機関投資家向けのデジタル資産カストディ企業Anchorageとの提携により、カストディで保管している顧客の資産にレバレッジをかけることで、顧客が取引可能な資産へのアクセスを提供する。

Lane CEOは同サービスでは、継続的な成長が見込まれると考えており、SENの成長を牽引していくと期待をかけているようだ。

出典:Silvergateプレスリリース

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧