はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

デジタル円の実験、三段階で検討=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日銀のロードマップ

日本銀行の神山一成決済機構局長は15日の日本経済新聞のインタビューで、デジタル通貨の実証実験で「2021年度中に第2段階に移行したい」との考えを明かした。

日本では、日銀の黒田東彦総裁が12日、デジタル円を2021年の春に実証実験を開始すると表明した。現時点では発行する計画はなく、実証実験は「デジタル円」の発行に必要な条件や基本原則を見極めることを目的に実施される。

神山氏によると、日銀は3段階の実験を想定し、21年春にも第1段階を始める予定だ。具体的に第一段階でどのようなプロセスとなるかは明言せず、「すでに準備作業に取りかかっている」と言及し、第2段階は保有金額に上限を設けたり、通信できない環境でも利用できるようにするなど、より制限された条件で実現の可能性を探るというステップとなるとしている。

第3段階で検討する実証実験は、企業や消費者が参加する本格的な試運転になる見込みだ。一部の地域に限定して行う可能性もあるという。

一方、黒田東彦総裁の発言と同調し、「あくまで日銀内の検討になる段階で、政府を含め関係者の間で発行の是非を議論する段階ではない」と説明している。

デジタル人民元について

また、神山決済機構局長は、中国で進まれているデジタル人民元の大規模な試運転を念頭に、単一のデジタル通貨が世界経済を支配することはないとの意見を述べた。ロイター通信が報じた。

中国政府がデジタル人民元のローンチに向けて進めていることを受け、神山氏は中国がデジタル通貨(CBDC)の発行において「先行者の優位性」の立ち位置になる可能性が高いとの見解を示す一方で、「技術は常に変革しているため、現在リードしていても、時間が過ぎるとともに既成の技術がイノベーションの妨げになることもある」として、中国現在の優位性を特に懸念していない姿勢を見せた。

また、デジタル人民元を発行する意図については様々な見解があり、一部では米ドルの覇権を崩すことも一つの目的にしているのではないかとする意見が欧米先進国の中央銀行などから発表されている。神山氏はこの点について、「それぞれの国が独自の決済システムの改善に注力している限り、一つのデジタル通貨だけでは世界を支配することはできない」と指摘した。

中国では、深セン市政府が実証実験する目的で、合計1000万人民元(約1.5億円)に相当するデジタル人民元が5万人の市民に配布。10月12日〜18日の間、3000以上に及ぶ地域の指定店舗を対象とした大規模な利用検証が行われている。抽選式の実験には、参加希望の申請者が約200万人ほど殺到した。

中国が経済大国において最初にデジタル通貨の試運転を行う国として世界の国々は警戒感を強める。

13日の日米欧7ヶ国のG7財務相・中央銀行総裁会議で、麻生太郎財務相は個人データの扱いなどでデジタル人民元のプライバシー問題を指摘。透明性、法の順守、健全な経済ガバナンスがCBDCを発行する上で必要不可欠な3大要素だと強調した。

関連G7、中銀デジタル通貨(CBDC)の必要3要素を明示

参考:ロイター

参考:日経

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/16 木曜日
21:37
バイナンスが韓国の仮想通貨取引所Gopaxを買収 4年ぶりの韓国市場復帰へ
バイナンスが韓国の仮想通貨取引所Gopaxの買収を完了。2年半の規制審査を経て承認され、2021年の撤退以来、4年ぶりに韓国市場へ復帰。流動性危機の救済として始まった買収が実現。
16:52
Paxos、PYUSD300兆ドル誤発行で緊急対応 セキュリティ被害はなし
PayPalステーブルコインPYUSDの発行元Paxosが300兆ドルを誤発行後、約20分で全量焼却した。内部技術エラーが原因で、セキュリティ侵害や顧客資金への影響はないと発表。
15:58
エリック・トランプが不動産トークン化プロジェクトを発表 1000ドルから取得可能に
エリック・トランプ氏が不動産のトークン化プロジェクトを発表した。WLFIとUSD1を活用し、少額から不動産の部分所有が可能に。従来の高額投資や低い流動性といった課題を解決し、不動産投資の民主化を目指す。
12:25
ビットコイン市場はリセット局面 市場回復の鍵は?=Glassnode週間レポート
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新レポートを発表。米国の関税懸念で190億ドル規模のレバレッジ解消後、ETFや先物など市場動向と今後を分析している。
12:13
様子見基調のビットコイン、市場は緊迫化する米中貿易摩擦の行方を注視
ビットコインは111,500ドルで推移。トランプ関税ショックで100億ドル超のレバレッジが解消され、デリバティブ市場がリセット。重要な価格レンジ内で市場の方向性が注目される局面に。米中貿易摩擦の行方が焦点。
10:39
CMEグループ、SOLおよびXRP先物オプションの取引開始を発表 機関投資家向けヘッジ手段が拡大
世界最大級のデリバティブ取引所を運営するCMEグループは14日、ソラナとXRP先物オプションの初取引を発表した。XRP先物オプションの初取引は10月12日にWintermuteとSuperstateの間で、ソラナ先物オプションの初取引は13日にCumberland DRWとGalaxyの間で執行された。
10:20
ソニー銀行、米国で国家銀行免許を申請
ソニー銀行は、米国で国家銀行免許を取得するために申請書を提出。子会社が仮想通貨を含む事業を計画しており、米ドルステーブルコインの発行、カストディサービス、デジタル資産運用サービスなどを行うという。
09:45
BNBチェーン、中国招商銀行の5,700億円規模MMFをトークン化
BNBチェーンが中国招商銀行CMBによる38億ドル規模のマネーマーケットファンドをオンチェーン化する。CMBMINTとCMBIMINTトークンでDeFi運用も可能になる。
09:36
「仮想通貨市場へのトランプ関税ショックの影響は一時的」Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は、米中対立激化への懸念から起きたビットコインなどの仮想通貨市場の急落は一時的なもので、大きな影響はないとの見方を示した。3つの判断基準を説明している。
10/15 水曜日
18:50
モブキャストHD、ソラナ投資に5億円を投じる計画
モブキャストHDは暗号資産事業への本格参入を決定し、ソラナ(SOL)購入に向け5億円を投資する計画を発表。ステーキング収益も視野に入れる。
18:36
MEXC、Ethenaに45億円追加投資へ  
MEXCは10月6日、TOKEN2049でEthenaに3,000万ドル(約45億円)の追加投資を発表。過去の投資と合わせて総額99億円のコミットメントとなる。戦略的パートナーとしてエコシステム全体で初期プロジェクトを支援する方針を明らかにした。
18:30
リップル、南アフリカでカストディ事業強化 金融大手アブサバンクと提携
リップルは南アフリカのアブサ銀行と提携し、アフリカで初の大手カストディパートナーを獲得。デジタル資産の安全な保管と事業拡大を進めます。
17:55
イーサリアムFusakaアップグレード、テストネットSepoliaで有効化 12月メインネット実装へ 
イーサリアムの次期アップグレード「Fusaka」が10月14日、テストネットSepoliaで稼働開始した。PeerDAS技術により処理負担を大幅軽減し、取引速度を最大12,000件/秒まで向上。12月のメインネット実装に向けて段階的にテスト展開中。年内2度目の大型アップグレードでスケーラビリティをさらに強化へ。
17:28
コインチェックグループ、機関投資家向け事業を強化
Coincheck Groupが仏Aploの買収を完了し、国内では事業法人向けクリプト・トレジャリー支援を開始。海外と国内の両面で機関投資家向け事業を拡大する。
17:19
コインベース、インド大手の仮想通貨取引所CoinDCXへ投資 評価額3700億円相当
米暗号資産取引所大手コインベース・グローバルが、インドの暗号資産取引所CoinDCXに追加出資。投資後の企業価値は24.5億ドルと評価される。この出資はCoinDCXが今年7月にハッキング被害に遭った数カ月後。コインベースはインドと中東地域での事業拡大を目指す。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧