ステラが2021年のロードマップ発表
暗号資産(仮想通貨)ステラ(XLM)の開発を行うステラ開発財団(SDF)が2021年のロードマップを発表。成長戦略として三つの柱を説明した。
SDFは「ビジネスリーダー、政策立案者、規制当局、コンサルタントに、ステラが信頼でき、価値のある統合オプションとして認知されるように動いていきたい」として、以下の三つの方向性を挙げている。
- ステラの堅牢性と使いやすさを促進する
- ステラが人々に認知され、信頼されるブロックチェーンになるようにサポートする
- 国際決済や証券化資産のための持続可能なステラのユースケースを育成し、開発する
(1)ステラの堅牢性と使いやすさを促進
一つ目の柱についてはまず、ステラ上に構築されている主要ユースケースをサポートすることがある。
ステラのエコシステムに貢献している団体はSDFや他のネットワーク参加者と協力して、ステラのエコシステムや、参加者がステラの強みを活用する方法を改善していく。
また、開発者からのフィードバックに基づき、ステラと他の技術(プライベート台帳やサイドネットなど)との架け橋となるレイヤ2技術のプロトタイプを完成させ、今後のユースケースやボリュームの増加に対応できるようにする。
ステラ上での取引について、SDFは5倍の成長を目標としており、急激なトランザクションの増加にも対応できるよう、スケーラビリティも重視するという。
さらに、ネットワークの安全性を高めるための技術上・手順上の変更に投資する。この目的は、既存の参加者をリスクから守ると同時に、新しい企業を引き付けることだ。
ネットワーク流動性向上も考慮される。具体的には、自動化されたマーケットメーカーや店頭取引(OTC)に関する流動性ソリューションの追加統合などの提案を通じて、流動性を向上させる可能性や方法を探っていくという。
(2)ステラの認知度と信頼性を高める
ステラを決済技術として認知させ、参加を加速させるための行動方針としては次のような項目を挙げた。
- 各国政府とのパートナーシップを結ぶ。ブロックチェーン業界を安定させるような法整備を提唱する。
- ステラ企業基金を通じてステラネットワークに参加者を増やす。
- 少なくとも10社のコンサルティング会社と提携する。
- ステラに参加する企業が一堂に会することのできるイベントを開催してネットワーク効果を生み出す。四半期ごとに少なくとも4つのイベントを実施。
(3)国際決済や証券化資産のためユースケースを育成・開発
ステラ・ネットワークの長期的な成長や持続可能性に貢献するような製品やサービスを提供するために、明確な価値を持つユースケースを育成する。
具体的には、スケーラブルなネットワーク効果に焦点を当てたユースケースを育成。また、ステラ上で構築された仮想通貨ウォレットアプリ「Vibrant」について少なくとも1つの新しいマーケットと2つの製品機能を追加、ユーザーベースを成長させていく見込みだ。
またパートナー企業・団体と共に、国際決済、米ドル預金や証券投資、その他トークン化された資産などの金融サービスの事例を促進していく。
ウクライナ政府と提携
SDFの最近の大きなパートナーシップ締結先としてはウクライナ政府がある。
ウクライナのデジタル改革省がデジタル通貨(CBDC)および仮想資産のエコシステムを構築するためSDFと覚書を締結。SDFは、CBDC開発に関する助言を行い、国内の通貨や資産のデジタル化を推進することになるという。
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