はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

XRP(リップル)の価格乱高下事例に見る、個人投資家の警戒ポイント

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

XRP(リップル)市場の乱高下

仮想通貨XRP(リップル)が、1日夜から2日未明にかけて大幅な下落を記録した。

XRP市場は昨年12月下旬、米証券取引委員会(SEC)からリップル社が提訴されたことを受け低迷していたが、1月末より急動意した。一時、高値77円台まで大幅反発していたが、日本時間8時に下落に転じると一転、高値から数時間で50%安を超えて急落した。

この相場を主導したのが、海外SNSサイトRedditのWallStreetBets(WSB)など、個人投資家グループの動向だ。株式市場やコモディティ市場でも、企業業績・経済政策などのファンダメンタルズやテクニカル分析を無視した値動きが多数確認されており、仮想通貨市場でも特定の銘柄が対象となり、投機市場を映している。

WSBのクリプト版として注目されたのが「r/SatoshiStreetBets」である。急騰したドージコイン(DOGE)の次に、仮想通貨XRPのパンプが呼び掛けられ、(ハイリスクハイリターンの)投機的な取引が活況となった。

XRPのケースでは、XRPの購入と保有(≒パンプ)を呼びかける専用のテレグラムグループが拡散。世界の各タイムゾーン(日本時間では「2月1日22時半」)をわかりやすく明記したチャート画像は、同コミュニティー及びSNS上でも大きく拡散された。

テレグラムグループの拡散が開始されたのが、1月末。その後、パンプを予告していた時刻に向けて価格が上昇し、予告時刻の約2時間前に20年12月の高値80円に迫ると、急騰の反動で大きく売られた。

高いボラティリティ(価格変動)の影響は、日本の仮想通貨取引所の販売所形式のモデルにも影響が波及。一時、売買、または売却が停止したケースも確認された。

販売所形式の場合、提供する際に契約するカバー先としての流動性供給元(LP)の状況などが影響し、取引スプレッド(売買価格の差)や取引サービスの提供に影響する場合がある。

個人投資家の影響力

既存金融市場でも、WSBなど米掲示板の影響力が拡大しており、市場参加者は警戒感を強めている。

個人投資家の取引傾向については、ロビンフッドのアプリダウンロード数の増加も、具体的なデータとして見ることができる指標だ。

モバイルアプリ分析企業の「アップトピア(Apptopia)」の報告によると、ロビンフッドとレディット(WSBなどが含まれる米掲示板)の日間アクティブユーザー数(DAU)とAPPダウンロード数が記録を更新。ゲームストップ株暴騰後に市場参加者が急伸した影響で、米国のアップルストア無料アプリランキングでは、これらのアプリがトップ3位入りを果たした。

未曾有の踏み上げ相場で米ゲームストップ株暴騰、仮想通貨にポジティブとの評も
米ゲームソフト小売大手「ゲームストップ」の株価が、記録的な急騰を見せている。仮想通貨取引所でもゲームストップ株をトークン化するなどの動きが見られ、急騰を主導したソーシャルプラットフォームRedditにも注目が集まる。

ロビンフッドでは、ビットコインなどの仮想通貨取引も提供しており、その影響力は、株式市場以外にも拡大しつつある。

先月末にテスラのイーロン・マスクCEOがツイッターのプロフィール欄を「#bitcoin」に変更した際、ビットコインが高騰した影響も、このような米国個人投資家向けアプリの普及や掲示板による情報拡散能力の拡大に一因があるとの指摘も出ているほどだ。(米時間29日、ロビンフッドはDOGEやBTC高騰後に暗号通貨の取引を一時制限していた。)

一方、市場の健全性に影響する可能性を危惧する声も高まっている。個人投資家も多く参入する仮想通貨市場では、長期的に市場の投機的な取引が主要トピックに挙げられてきたが、仕手に近い価格の上昇(パンプ)と売り抜けは、情報をキャッチアップできない投資家に損失が回る可能性も高く、英語圏から一定の距離がある日本市場でも懸念される動向になると言っても過言ではないだろう。

米SEC(証券取引委員会)も先月29日、市場の乱高下について声明を発表。「投資家の利益を守り公正で秩序ある効率的な市場を維持するために、現在市場の急激な変動を緊密に監視しており、不正取引があった場合、投資家を保護するために行動する」という方針が示しているが、このような市場推移は、今後も続く可能性がある。

Redditコミュニティーの投機対象となったドージやXRPが現在乱高下しているように、同様の推移をたどる銘柄が出てくる可能性もあることから、投資家は注意する必要がある。

投資家の警戒ポイント

市場急伸の銘柄は、パンプ関連銘柄か情報を調査(日本語ツイートでも検索可・CoinPostでも情報を配信予定)

市場乱高下時は、販売所形式の取引サービスに頼らない(スプレッドによる損失拡大や、取引停止による機会損失回避)

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/26 水曜日
16:30
MEXC、毎月の準備金監査を導入 Hackenを独立監査人に任命
暗号資産取引所MEXCがブロックチェーンセキュリティ企業Hackenを独立監査人に任命し、毎月の準備金監査を導入。初回報告は11月末に公開予定。マークルツリー方式による検証の仕組みも解説。
15:35
ロビンフッド、予測市場向けデリバティブ取引所を新設 2026年運営開始
ロビンフッドがサスケハナと提携し、CFTC認可の先物取引所を買収。予測市場事業を強化し、2026年の独自取引所運営を目指す。市場規模は2035年までに955億ドルに達する見込み。
14:50
日本の暗号資産規制、具体的な方向性は?──金融審議会WG
金融審議会WGが暗号資産規制の報告書案を取りまとめ。資金決済法から金商法へ移管し、インサイダー取引規制や課徴金制度を新設する。銀行子会社の参入も解禁。座長は「お墨付きを与えるものではない」と強調した。
14:12
仮想通貨企業のベンチャー投資、価格上昇でも活動は低調=レポート
仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは、2025年第3四半期(Q3)の仮想通貨ベンチャーキャピタル(の現状について、市場心理は改善し活動も増加しているものの、以前の強気相場の水準には大きく及ばないと指摘した。
13:35
F・テンプルトン、ソラナETFの最終上場手続きを完了 まもなく取引開始へ
運用資産255兆円を誇るフランクリン・テンプルトンがソラナETFのForm 8-Aを提出。取引開始が目前に迫る中、既存のソラナETFは20日連続で純流入を記録し、累計858億円の資金が流入している。
13:10
米CFTC、民間企業CEOにイノベーション評議会への参加を呼びかけ 仮想通貨にも対処 
米CFTCのファム代理委員長が「CEOイノベーション・カウンシル」参加者の候補者推薦を呼びかけた。仮想通貨や予測市場の規制策定に向け、業界リーダーを募集している。
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
10:05
「仮想通貨交換業者の販売所誘導に懸念の声」金融庁の作業部会
金融庁は、仮想通貨制度に関する作業部会の報告書案を公開。報告書案には、仮想通貨交換業者の販売所誘導に対する懸念が指摘されているとも記載されている。
07:35
仮想通貨支持派のホワイトハウス経済顧問ハセット氏、次期FRB議長の最有力候補に浮上
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長が次期FRB議長の最有力候補として浮上。トランプ大統領の信頼が厚く金利引き下げ方針に賛同する人物で、デジタル資産市場作業部会で中心的役割を果たしコインベース株も保有。
06:58
米銀大手USバンコープ、ステラで独自ステーブルコインをテスト
米国第5位の銀行USバンコープがステラブロックチェーン上で独自のステーブルコインをテストしている。資産凍結機能などのセキュリティを評価し、バンク・オブ・アメリカやシティに続いてデジタル資産への取り組みを拡大。
06:40
メタプラネット、ビットコイン担保に約200億円を借入れ
メタプラネットは、約203億円の借入れを行ったことを発表。調達した資金は、ビットコインの追加取得やビットコインインカム事業、市場環境に応じては自己株式の取得に充当する予定だと説明した。
06:30
ビットワイズのドージコインETFも承認、水曜日にも取引開始見込み
ニューヨーク証券取引所がビットワイズのドージコインETFの上場を承認した。水曜日にも取引が開始される見込みで、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧