はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム技術企業ConsenSys、NFTプラットフォーム「Palm」を立ち上げ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ConsenSysが新NFTプラットフォーム立ち上げ

米NBAや露エルミタージュ美術館など、プロスポーツから美術界のトップまで巻き込むほど、ますます注目を集めるNFT市場だが、そのトレンドを支える技術サイドにも新たな動きがあった。

米イーサリアムブロックチェーン企業ConsenSysは30日、イーサリアムブロックチェーン上の新たなNFTプラットフォーム「Palm NFT Studio」の立ち上げを発表した。

ConsenSysは公式サイトで、Palmを「アーティストと市場、そして権利所有者と協力し、プロジェクトやプラットフォームを呼び込むイノベーションラボ」と形容。

その理念の通り、このベンチャー設立には、ブロックチェーン分野からはイーサリアムの共同創設者Joseph Lubin氏、芸術と映画製作分野からは、映画プロデューサーのDavid Hayman氏(Hayday Films)と世界的アートサービス企業HENIグループの創業者Joe Hage氏が参加している。運営面ではConsenSys社のプロトコル事業部長のDan Heyman氏がCEOとしてPalmの陣頭指揮を執る。

また暗号資産(仮想通貨)分野からは、Uniswap、$MEME、Nifty’s、Protocol Labs、MetaMask、Infuraがパートナーとして技術インフラ面からの支援を行う体制となっている。

エネルギーコスト削減

Palmは、独自トークンPALMを持ち、PoA(プルーフ・オブ・オーソリティ)をコンセンサスメカニズムに採用した、イーサリアムの新たなサイドチェーンとして構築されている。

そのためイーサリアムがPoSシステムに完全移行するのを待つことなく、現行のPoWコンセンサスよりも「99%高いエネルギー効率」を達成するとともに、決済時間の短縮と手数料の削減の実現が可能だとConsenSysは主張。なお、Palmはイーサリアムブロックチェーンと「完全な相互運用性」を持ち、メインネットへのトークン送金もサポートされるという。

現代アートの大御所ダミアン・ハーストを起用

Palm NFT Studioの幕開けを飾るのは、イギリスの世界的現代アーティストのダミアン・ハースト氏(Damien Hirst)。様々な動物の死骸をホルマリン漬けにした衝撃的なシリーズで、一躍有名になった。美術界の慣例に反し、自身が作品を直接オークションにかけ、当時最高の総落札価格(1億1100万ポンド)を達成するなど、ビジネス手法に長けたアーティストとしても注目されている。

ハースト氏は今年2月に桜をテーマにした作品の販売を行った際、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)での支払いを受け入れ、7000枚以上のプリントを売り上げた経緯があり、仮想通貨にも馴染みが深いようだ。Palm創設者のひとり、Hage氏のHENI社が作品販売を行ったのだが、その総売上は2,200万ドルに達し、期待を上回る成功を収めた。

ハースト氏が初めて手掛けるNFTプロジェクトは「The Currency Project」。5年間をかけて制作された1万枚のアート作品である「お札」で構成されている。ハースト氏によると、このコレクションの目的は、「お金とアートを通して、価値の概念に挑戦すること」だという。

この1万点の作品が、それぞれ固有のNFTとして生成される。

「Palmは、私にとって圧倒的に最高のプラットフォームだ。新しく、アートに焦点を当てている。最も環境に優しく、より早く、安価に利用することができる。Palmを使えば、アーティストは未来を発明できる」とハースト氏は語った。

なお、具体的なNFL販売の日程などは、まだ明らかにされていない。

一足先に成功を収めたFlow

NFT市場で大成功を収めているのは、NFTコレクションゲーム「NBA Top Shot」を手掛けたDapper Labs。NBA Top Shotは、イーサリアムのスケーラビリティ問題解消のためにDapper Labsが開発した独自ブロックチェーン「Flow」を利用している。

FlowのネイティブトークンであるFLOWの時価総額は、執筆時現在、約1260億円。米仮想通貨取引所クラーケンでステーキングされたFlowは約780億円を突破しているという。

関連:米取引所クラーケン、仮想通貨FLOWのステーキングが750億円超え──背景にNFTブームも

プロスポーツ選手の動画のNFT化で、一挙に注目が集まったFlowブロックチェーンに対し、Palmは、まず、美術界のスターアーティストを起用して攻め入るようだ。Palmの創設者の一人、David Hayman氏は「ハリー・ポッター」を映画化したプロデューサーであり、今後、同氏が手掛けた人気作品のコンテンツがNFT化される可能性もあるだろう。

NFTブームがこのまま継続するのか、一過性のものに終わるのか、予測はできないが、今後どのようなプロジェクトが誕生するのか、その展開が楽しみになってきた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧