CoinPostで今最も読まれています

検索履歴を消去してもなくならない?第三者から個人情報を守る方法とは VPNを使うべき理由|オーキッド(Orchid)が解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

VPNでインターネット上のリスクを軽減

私たちはインターネットを使用する際に、デジタルフットプリント(デジタル空間を利用した痕跡)を残しています。このような痕跡には、ユーザーが行った検索、閲覧したウェブサイト、ならびにダウンロードしたドキュメント、音楽ファイルおよび写真に関する情報などが含まれています。

このような痕跡を守る手段を用いずにインターネットを使用すると、どこにいたのか、何をしていたのかが、他者から見えてしまいます。検索履歴やクッキー(Cookie)を消去しても、これが変わることはありません。

しかし、優れたVPNを利用することで、このような懸念を軽減することができます。

ここ数年でVPNへの関心が急上昇しているのですが、この傾向は当然の流れだと言えます。VPNの利用は、インターネットを利用する際に私たちが直面するリスクを減らす、最善の方法のひとつです。

VPNは、ユーザーがウェブサイトを閲覧する際に、ユーザーのIPアドレスを隠している暗号化された仮想「トンネル」を通じ、悪意を持った人々から機密情報を解読されないように保護します。

ところで、VPNは第三者から私たちの何を隠しているのでしょうか?この記事では、VPNの利用により、私たちのオンライン生活のどの場面で、プライバシーが保護されるのか、どのようにしてそれを実現しているのかを探っていきます。

検索履歴

「翌日の新聞の一面に掲載して欲しくないことは書き留めるべきではない」という格言があります。これは、検索履歴にもあてはまります。

私たちがインターネットを利用する主な理由の一つが、検索です。多数の資料をたった数クリックで入手できるため、インターネットにアクセスし、検索ワードを入力することは、日常でよくみられる風景となりました。

生活の大部分がオンライン上に存在している現在、ユーザーが検索する内容は全て、検索履歴の一部となるということを覚えておくことが重要です。

Googleがしばしば親密な相談相手の役割を果たしていることに、驚きはないでしょう。健康、恋愛、家族の問題、趣味関心、買い物の習慣、さらには周囲の人に聞くのは恥ずかしくてできないような問題への解決方法を求めて検索が行われていますが、「消去」機能も「完全に消去」機能も、必ずしも根本的な消去ではないということを覚えておくべきです。

多くの人は、ブラウザから検索履歴を消去できる、ということは知っていますが、自身が使っているコンピュータの先にある痕跡までは消去できないということに気づいていない人が大半です。

消去しても、またはキャッシュをクリアにしても、自身のコンピュータ内の特定の場所から痕跡が取り除かれるだけで、それは他の場所へと転移していきます。実際、ユーザーの検索履歴は、永久的かつ脆弱で追跡可能なため、簡単に見つけることができます。

さらに、ブラウザ上で検索履歴を消去しても、ISP(インターネットサービスプロバイダー)やウェブサイトが、IPアドレスを基にオンラインでのアクティビティを特定・記録する能力は必ずしも低下しません。VPNやその他の強力なプライバシーツールを使用していない場合、検索履歴やクッキーを消去しようがしまいが、これらの情報は存在し続けます。

検索の際にVPNを使用することにより、安全なファイアウォールが提供され、ISPから検索のプライバシーを守ることができます。VPNでは、頑丈な暗号化により、ユーザーの検索履歴および閲覧情報を隠しています。

VPNを利用する際、ISPは、ユーザーがVPNサーバーへ接続しているということしか記録できず、キー入力も問い合わせ情報も全て、他人には特定できなくなります。

とはいえ、GoogleやFacebookのようなプラットフォームにログインする際には、ログイン時の認証情報が情報識別要素として機能し、ユーザーが行ったアクティビティの追跡が可能になるため、VPNを使用していてもしていなくても、このような企業は、検索履歴やユーザーのアクティビティに関するメタデータを保持します。

IPアドレス

インターネットに接続しているデバイスは全て、IPアドレスと紐付けられています。IPアドレスとは、コンピュータネットワークに接続されたデバイスを識別する、固有の数字ラベルです。

IPアドレスに紐付けられるデバイスには、ノートパソコンやデスクトップ、スマートフォンなどの一見して認識できるデバイスの他、スキャナーやプリンター、スマートTVなど、その他の機器も含まれています。

ウェブサイトが特定の機能をより高速で実行できるよう、個別にコンピュータを認識することが本来のIPアドレスの用途ですが、IPアドレスに含まれる情報は機密性が高いため、悪用されやすくなっています。IPアドレスを調べているハッカーは、都市、州、郵便番号または国を含むユーザーの位置情報にアクセスできます。

また、IPアドレスを介してユーザーの自宅のISPを逆探知することにより、名前や住所、さらにはクレジットカード情報までもが晒されるという、さらなるリスクもIPアドレスには付随しています。ユーザーを攻撃したいハッカーは、IPアドレスを使用することにより、ユーザーのブラウザ体験の一部を無効化することも可能です。

IPアドレスは、犯罪の対象になりやすいだけではありません。ISP、ウェブサイトおよび広告主を含む様々なインターネット上の人や組織は、識別子であるIPアドレスを介することにより、私たちがどこで何をしているかを観察し、商業目的でこのような情報を利用しようと目論んでいます。

例えばウェブサイトでは、IPアドレスを利用することにより、特定の地域にある企業およびサービスの広告を表示しています。

VPNを使用してインターネットに接続することにより、実際のIPアドレスを覆い隠すことができます。VPNでは、送受されたデータを暗号化し、異なるサーバーを通じてルーティングすることにより、これを行っています。

この過程では、あるデバイスから発生したトラフィックは、ユーザーのIPアドレスではなく、VPNのIPアドレスに紐付けられているように見えています。このようなファイアウォールの保護により、個人情報や検索フィールドへ入力された詳細情報が保護できます。

位置情報

上記で言及しているように、VPNでユーザーのIPアドレスを覆い隠すことができるということは、ユーザーの実際の位置情報も隠すことができるということでもあります。例えば、個人の位置情報を不明瞭にすることにより、特定の国でしかアクセスできない映画やテレビ番組のストリーミングサービスなどに、他の国からアクセスできるようになります。

しかし、娯楽以上のユースケースも存在しています。

例えば、特定のアプリやサービスをブロックしている国では、生活や仕事に支障が出ています。このような国にいる人々は、VPNを利用することにより、便利で有用なツールにアクセスできるようになります。

最も重要なケースとして、VPNは、権力者などの力を持った勢力に対し、自身の基本的権利を主張しようと戦っている人々にとって、非常に重要なツールとなります。世界中の多くの国々で抗議者やデモ参加者が、VPNを頼り、支配者の監視が目が届かないところで、組織化やコミュニケーションを図っています。

VPNで位置情報を隠すことにより、反体制派の人々は、コミュニケーションチャネルにアクセスできるようになり、政治的または社会的運動を続けることができます。

予期せぬ場所でのプライバシー侵害

保護なしでインターネット上のサイトを閲覧した場合、暗号化されていないデータの痕跡が残ってしまいます。つまり、データへアクセスする任務を追っている人や内情に詳しい人なら誰でも、暗号化されていないデータにアクセスし、自身の利益となるよう、そのデータを利用することができます。

例えばハッカーは、コンピュータに侵入し、オーディオファイルを聞いたり、メッセージを開いたりすることができます。

しかし、多くの人にとって衝撃的かもしれませんが、コンピュータだけでなく、監視カメラ付きドアベルや、コーヒーメーカーおよび冷蔵庫などの家電機器にも、悪用される可能性があるのです。VPNでの暗号化により、デバイスのデータを傍受、または悪用するかもしれない人々からはデータの判読が不可能になり、全てのデバイス上のデータを保護できます。

これは、個人の家庭に限ったことではありません。

例えば米国の医療従事者は、保護対象の医療情報(PHI; Protected Health Information)に関する「医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA; Health Insurance Portability & Accountability Act)」に遵守するために、プライバシーが保護された顧客ポータルを利用することが多々あります。

医療従事者が利用するシステムが、悪意のある行為者の侵入口となっているケースがあることはよく言われることです。さらに、病院にあるその他多くのデバイスが、機密な医療情報へアクセスするための裏口となっている可能性もあります。

例えば、スマートエレベーター、遠隔の患者監視機器、さらにはスマート冷暖房空調設備などのIoT(Internet of Things/モノのインターネット)機器を通じ、患者の情報が、リスクに曝される可能性もあるのです。

VPNでは、個人から大規模な医療施設に至るまで、スマートIoTデバイスの利用増加に伴うデータ操作や悪用から、様々なユーザーを保護しています。ネットワーク内で送信される全てのデータを、オンサイトおよび遠隔の両方で暗号化することにより、保護なしのコンピュータや玄関の監視カメラ、医療機器などを通じて発生するリスクから、ユーザーを保護しています。

強力なプライバシーツールが不可欠な理由

自身が生み出した全ての情報、そして承知の上であろうとそうでなかろうと、自身がインターネット上で共有した全ての情報について考えることは、気が遠くなる作業のように感じるかもしれません。しかし幸いなことに、データおよびプライバシーを保護したいと願う人に向けたソリューションが存在しています。

まず初めに、ユーザーのデータを記録しないことを明確に約束している、信頼できるVPNを利用してみてください。

私たちはインターネットを使用する際に、多くのデータを残しています。これらは、ウェブ検索やダウンロードにより残されたデータですが、中にはスマート機器などの、一見見つけづらいソースから残されたものもあります。

幸い、オーキッドのようなプライバシーツールを利用することにより、私たちがインターネットに接続している際に何をしているかを、第三者には分からないようにすることができ、その結果、インターネットの利用が安全かつ自由になるでしょう。

参考:オーキッド(OXT)|投資情報・リアルタイム価格チャート

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧