ソフトバンクグループが出資
東証1部上場企業のソフトバンクグループが、複数の仮想通貨(暗号資産)関連企業に出資していたことがわかった。
出資先は、DeFiプロトコルの「O3 Swap」と、デジタルマーケットプラットフォーム「Epik Prime」だ。O3 Swapへの出資は5月7日に発表されたもので、ソフトバンクのシンガポール支社から出資を受けた模様。具体的な金額は明かされていない。
𝗟𝗮𝘁𝗲𝘀𝘁 𝗡𝗲𝘄𝘀:
— O3Labs (@O3_Labs) May 6, 2021
O3 Swap secures investment from SoftBank Singapore #SoftBankSG @SoftBank_Group @SoftBank
We are looking forward to strengthening and developing the partnership further towards achieving common goals.#O3Swap pic.twitter.com/uFusqStq4g
O3 Swapは、クロスチェーンのアグリゲーションプロトコルで、ガバナンストークンはO3トークン。クロスチェーンにおけるスワップや資金プールなどを利用できる機能が備われている。世界最大手取引所のバイナンスが開発するバイナンス・スマートチェーン(BSC)やHuobiエコチェーン、DeFiPulseなどがパートナーリストに名を連ねる。
2つ目の出資プロジェクトは、Epik Prime。Epik Primeの公式サイトによれば、ソフトバンク・ビジョン・ファンドやゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー等がエンジェル投資家として出資しており、これまでの出資ラウンドで約4.5億円を調達している。
Indeed, we have excellent partners, a highly professional team of experts, and world-class advisors!#WeAreEPIK https://t.co/DzgnRT1bCk
— EPIK Prime (@EpikPrime) May 13, 2021
Epik Primeは、NFTマーケットとブランディングの融合を促進するプロジェクトだ。ゲーム内のNFTアイテムやVR、ARといったメタバースの世界の開発を手がけている。
ファンドにも出資
また、12日のブルームバーグによれば、仮想通貨に特化したブラジルの資産運用ファンドHashdeは、ベンチャーキャピタルのバロールキャピタルグループが主導した資金調達で、ソフトバンク・グループやコインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)などから約2600万ドル(約280億円)を集めた。
Hashdexは2018年に創設された企業で、現在83億円相当の仮想通貨資産を運用する。
Hashdexは先日、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、チェーンリンク(LINK)、ステラ(XLM)のパフォーマンスをトラッキングするバスケット型上場投資信託(ETF)『Hashdex Nasdaq Crypto Index ETF』をブラジルの最大手証券取引所B3に上場させたばかり。
今年2月にもブロックチェーン関連企業に出資した事例があるが、DeFiやNFT関連への出資は、Hashdexが初の事例とみられる。
ソフトバンクグループの動向
先週12日に行われた3月期決算で孫会長は、ビットコイン(BTC)の財務資産としての保有に関する質問に回答。BTC保有について具体的な方針は明かさず、慎重な姿勢を示したとものの、「暗号資産そのものは否定しない」と言及した。
暗号資産市場の規模が大きく拡大した現在は、ソフトバンクグループ社内でも「議論が行われている状況」と含みを持たせている。