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米SEC、33億円のICO詐欺事件で、新たな容疑者を起訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

詐欺的なICOによる資金調達

米証券取引委員会(SEC)が、詐欺のイニシャル・コイン・オファリング(ICO)により3,000万ドル(約33億円)を調達したという事件に関連し、3人の容疑者を新たに告発したことが分かった。

これはSECがBoaz Manor容疑者とその同僚、またManor容疑者が率いていたBCT社と、その関連会社CG Blockchain社という2つの事業を起訴した件に関わるものだ。

ICO

ICOとは、「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のことで、企業やプロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。

▶️仮想通貨用語集

SECの訴状によると、2017年8月から2018年9月にかけて、これらの被告は、ヘッジファンドやその他の、暗号資産(仮想通貨)投資家のためのシステム「Blockchain Terminal」を開発していると称してデジタルトークン「BCTトークン」を宣伝し、販売していた。

被告はこのシステムを使えば、リアルタイムで様々な通貨の比較が可能で、また仮想通貨関連アプリをリリースできるマーケットプレイスも計画していると宣伝していたという。しかし実際にこのシステムが完成することはなかった。

BCT社は「BCTトークンはBlockchain Terminalのすべての機能とツールへのアクセスを提供」する仮想通貨だと広告していたという。

さらに、ブロックチェーンに取引を記録するために被告の開発したシステムをテスト運用しているヘッジファンドが20社あると虚偽の主張をしていたが、被告はプロトタイプを10数社のファンドに送っただけで、どのファンドもそれを使用してはいなかった。

犯罪歴を隠していたManor容疑者

またBoaz Manor容疑者には犯罪歴もあったが、それを隠蔽していた経緯もある。容疑者は、カナダのトロントで、8億ドル規模のヘッジファンドを運営していたが、2005年、不正経理により、投資家からの出資金の14%を給料やダイヤモンド購入など本来の目的以外の支払いに使い込んでいたことが発覚。

その後海外に逃亡したこともあり、背任罪や裁判所の命令に従わなかった罪などで、4年の実刑判決を受けている。しかし服役は1年未満にとどまり、その後新たにShaun MacDonaldという偽名を使って、今回の事件で問題となっている会社を立ち上げていた。

米SECの市場濫用部門責任者であるJoseph G. Sansone氏は、次のように説明している。

ベンチャー企業を運営している個人の身元や履歴を知ることは、投資家が誰かを信頼してお金を預ける上で、最初に行うべきことの一つだ。

訴状に記載されているように、Manor氏は身元と犯罪歴を隠すことにより、投資家が知っておかなければならない情報を得られないようにして、彼らから3,000万ドル以上を奪った。

3人に対する起訴内容

ニュージャージー州の連邦地方裁判所に提出されたSECの訴状によると、今回新たに起訴された被告3人(Ali Asif Hamid被告、Michael Gietz被告、Cristine Page被告)は、不正な資金調達で指導的役割を果たし未登録証券を販売、さらにこのベンチャー企業の責任者が、犯罪歴のあるManor氏であることを隠していたという。

SECは3名を、連邦証券法の不正防止規定の違反およびその幇助、ならびに証券登録義務の違反で起訴した形だ。訴状は、不正に得た利益や利息、罰金を支払うことなどを被告に要求している。

3人のうち現在のところPage被告のみがこれに応じ、不正に取得したデジタル資産の放棄や、約19万ドル(約2,100万円)の民事罰を含む和解案に合意した。Page被告はSECの申し立てを認めることも否定することもしていない。

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