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仮想通貨の利用事例も、FATFレポートで過激派組織のテロ資金供与手段に言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FATFの新レポート

金融活動作業部会(FATF)は30日、「民族的・人種的動機に基づくテロリストへの資金供与」と題されたレポートを公開。過激派組織が資金調達の一環としてビットコイン(BTC)や匿名通貨などの暗号資産(仮想通貨)を活用していると記された。

FATFは「極右テロ」と称される、民族的や人種的な憎悪などに基づいたテロ活動に関するレポートを公開。FATFがこのようなレポートを発表するのは今回が初となる。

レポートによれば、複数の国々ではこのような個人や組織はテロリストと指定されるが、法律の異なる地域で対応はさまざまであると説明。極右派によるテロ攻撃は自己資金による単独犯が大半だが、過激派組織はさまざまな手段で資金調達を行うと解説した。

このような過激派組織は犯罪活動でも資金調達を行うものの、資金の大半は以下のような合法的な手段で募っていることがわかった。

  • 寄付
  • 会費
  • 商業活動(コンサート、グッズ販売、不動産)

調達した資金はテロ攻撃の資金に用いられるほか、備品の調達、訓練、宣伝活動や勧誘活動、そして不動産の購入や維持に活用すると解説した。

レポートでは、「特に不動産は資金調達において重要な位置を占めており、資金の流入手段のみならず、勧誘や訓練、思想の普及にも用いられる」とし、規制当局にはテロ組織の資金調達を抑止する上で不動産(土地や建物)をターゲットするよう呼びかけた。

またレポート内では、過激派組織らは他のテロ資金供給手段に比べて取引の隠蔽に関心は無いとしつつ、「複数の規制当局によれば、過激派の資金移動はさらに巧妙化している」と分析する。

その手口としては、銀行への申告を避ける手段を採用したり、金融機関を介さない手段を用いるケースが増加している指摘。ビットコインなどの仮想通貨も寄付手段として用いられていると述べた。

匿名通貨の利用

FATFは過激派団体などがSNSプラットフォームから相次いて締め出されていく中、決済プラットフォームなど金融組織からも過激派組織は徐々に切り離されている状況があると説明。このような状況から、ビットコインなどの仮想通貨や、プライバシーに特化した匿名通貨が採用されているとした。

匿名通貨は「ブロックチェーン取引を行う際に、ユーザーが完全な匿名性を保てる暗号資産」と称した。

仮想通貨の使用例

さらに、レポート内では仮想通貨がテロ攻撃の資金調達に用いた以下の事例を紹介した。

オーストラリアでは極右思想を広める104のチャンネルが確認された動画コンテンツプラットフォーム「Bitchute」が当局により摘発。「思想的動機に基づく暴力的な過激主義」やQAnonなどの陰謀論的なコンテンツを配信しており、摘発された104のチャンネルの内、31が仮想通貨による投銭を受け付けていた。

また、欧州の過激派組織はサポーターなどから寄付を募る場合が多く、「北欧抵抗運動」(Nordic Resistance Movement)は公式サイトでビットコインなどを含む決済手段に対応。西欧アイルランドの極右団体もオンライン寄付を受け付けており、多くが仮想通貨に対応しているという。

南アフリカのある極右団体は自国の法定通貨ランド(ZAR)に1:1の割合でペッグされたステーブルコインを運用。組織内でデジタル通貨として利用され、取引履歴が24時間で消去される仕組みとなっていた。

さらに、NZ金融当局が調査したところ、2019年3月に発生した「クライストチャーチモスク銃乱射事件」の犯人が過去に海外の極右組織に複数の寄付を行なっており、仮想通貨を利用していたことが判明している。

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