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持続可能性重視の米ビットコインマイニング企業Stronghold、100億円規模のIPOを計画 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

石炭廃棄物による電力を活用

米ビットコイン(BTC)マイニング企業Stronghold Mining(ストロングホールド・マイニング 以下、ストロングホールド)は新規株式公開(IPO)で1億ドル(約109億円)を調達しようとしている。目論見書草案によると、ナスダック・グローバル市場に上場する計画だ。ストロングホールドは、自社で発電する環境に優しい電力を使用してマイニングを行っている。

同社が所有するペンシルベニア州のScrubgrass発電所は、石炭採掘の副産物である、環境に有害な石炭廃棄物を使用して発電を行う施設だ。石炭廃棄物中の毒素の大部分を除去し、肥料として使用できるフライアッシュ(灰の一種)も生成している。

ストロングホールドによると、同発電所はペンシルベニア州法で、大規模水力発電所と同等な代替エネルギー施設に分類されているという。また、次のように説明した。

当社は、エネルギーの生成と資産の管理を持続可能な方法で行うことに尽力しており、環境に配慮した運営に重点を置いた最初の垂直統合型仮想通貨マイニング企業の一つであると考えている。

簡潔に示せば、当社は21世紀の仮想通貨マイニング技術を用いて、米国で最も環境意識が無視されていた地域で、19世紀と20世紀に行われた石炭採掘が残したダメージを修復している。

ストロングホールドは、石炭廃棄物を浄化し、地元の土壌を改善してきた実績を有しているという。

垂直統合型

ビジネスの上流から下流のプロセスまでを一社で統合して行う事業モデルのこと。

▶️仮想通貨用語集

ハッシュレートの拡大も目指す

ストロングホールドは「環境に配慮した持続可能な事業であることに加え、独自の電力供給源を持つことで、上場企業の中でも最も低い価格でビットコインを生産することができる」とも続けた。

目論見書草案によると、同社は1,800台のマイニングユニットを稼働させており、合計ハッシュレートは85PH/s(ペタハッシュ/秒)だとしている。PH/sとは1秒間の計算能力が1,000兆回であることを意味する単位だ。

同社は12月までに3,000PH/sに到達し、「2022年12月までに5,300PH/s以上」に到達することを計画しているという。

石炭廃棄物を処理できる発電施設を追加することで、さらなる事業拡大も行う方針だ。草案には次のように書かれている。

当社は、Scrubgrass発電所と、Panther Creek発電所に仮想通貨マイニングマシンを設置する予定だ。Panther Creek発電所も石炭廃棄物発電施設であり、現在当社が購入契約を結ぼうとしている。また、別の石炭廃棄物発電施設についても購入を検討している。

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