CoinPostで今最も読まれています

欧州の投資家、バイナンスに160億円の補償求める 自動清算めぐり

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスの件でICCに仲裁求める

ヨーロッパを拠点とする匿名の投資家は、世界最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスを相手取って、国際商業会議所(ICC)に仲裁を求めている。仮想通貨メディアThe Blockが報道した。

事情に詳しい関係者によると、この投資家は、自分の資金が2020年11月にバイナンスによって不当に清算されたと主張しており、1億4,000万ドル(約160億円)以上の補償を申し立てているという。

バイナンスは元々は香港に本社を置いていたが、現在は本拠地がどこにあるかを公開していないため、この申し立ては同取引所に関連する、世界の45以上の企業に向けられることになった。数ヶ月にわたって調整が行われていたが、スイスで手続きが開始された形だ。

関連CZ氏「バイナンスも本社を構える必要がある」

国際商業会議所(ICC)とは

1919年に発足し、フランスに本部を置く民間企業の世界的な組織。日本を含め世界130カ国以上の国内委員会や、その直接会員である企業・団体より構成される。国際貿易と投資の促進、公正な市場経済システムの発展、世界経済についての提言などを目的としている。

▶️仮想通貨用語集

「自動清算システムで売却を強いられた」と訴え

申し立ては、バイナンスの自動清算システムに焦点を当てたもの。この投資家は、自身の利益に反して、特定コインの大量売却を強制されたと主張している。さらに、バイナンスが清算において利益相反を起こした、とも訴えている。

バイナンスの先物取引では、ユーザーの証拠金残高が、必要とされる証拠金額を下回ると、ポジションが自動的に清算される仕組みだ。ポジションのサイズが大きいほど、必要な維持証拠金の額も大きくなる。

清算された場合、有効な注文が全てキャンセルされ、追加の手数料も発生してしまう。このため、バイナンスは、ユーザーにポジションを常にチェックしておくことを推奨している。

ICCの仲裁手続きは、国際的な紛争を争う場合に、世界中で使用されるものだ。紛争の当事者となる双方が、それぞれ1人の仲裁人を選び、さらに双方から独立した3人目の仲裁人も準備される。紛争案件は、この3人の仲裁人に提示される形だ。

関連米国版バイナンスでビットコインが一時8,200ドルに、その原因は

5月のシステム障害めぐる訴訟も浮上

8月には、別の投資家らがバイナンスに対する訴訟のための資金として500万ドル(約5.7億円)を調達したことが明らかになっている。

この6人の投資家グループは、ビットコイン(BTC)の価格が大幅に下落した5月19日に、バイナンスで発生したシステム障害により、合計2,000万ドル(約23億円)以上の損失を被ったと主張。

背景には、5月に仮想通貨市場のボラティリティ(価格変動)が大きな局面で、バイナンスのシステムに不具合が発生したことがある。レバレッジをかけたポジションを取っていた一部のトレーダーは、ポジションを解消することができないまま、強制的に資金を清算されていた。

システム障害の影響を受けたユーザーは、700人以上とされている。

バイナンス側は「5月19日には極度の市場変動により、多くの取引所が一時的な停止に見舞われた」と指摘。また、「バイナンスは取引の回復に向けて迅速に対応していた」、「当社のポリシーは、システムの問題で実際に取引上の損失を被ったユーザーに補償するという点で公正なものだ」と説明している。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア