仮想通貨相場の動向
5日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比+0.74%の703万円(61,870ドル)と、引き続き横ばいで推移した。
足元の過熱感のあるアルトコインも高騰の反動で弱含み、昨晩は米株式市場が不安定化していたこともあり、様子見基調が強まったと言える。
先週までにCoinmarketcap(CMC)時価総額ランキング9位まで急騰していたミームコインのShiba Inu(SHIB)は、前日比-20%と大幅下落。トップ10から脱落した。
米国の動きが活性化
米SEC(証券取引委員会)がビットコイン先物ETF(上場投資信託)を認可したことを受け、米国を中心に暗号資産(仮想通貨)市場周りの動きが活性化している。フェイブックの社名変更と大型投資方針の影響で、メタバース(仮想空間)領域に資金が流れ込んでいる点も追い風だろう。
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5日には、米アルファベット子会社のGoogleが、デリバティブ(金融派生商品)大手の米CMEグループに10億ドルを出資することがわかった。議決権のない転換優先株式に投資されるという。
CMEの取引システムをGoogleCloudに移行するとともに、金融インフラの強化を図る。原油、金のほか、ビットコインやイーサリアム先物取引が可能なCMEグループの時価総額は、計800億ドルに達する。
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米国では5日、ニューヨークの次期市長エリック・アダムズ氏が自身の給与についてビットコイン(BTC)払いを選択することを表明。ニューヨーク市を暗号資産(仮想通貨)など、成長著しい産業の中心になる」などと抱負を述べた。
In New York we always go big, so I’m going to take my first THREE paychecks in Bitcoin when I become mayor. NYC is going to be the center of the cryptocurrency industry and other fast-growing, innovative industries! Just wait!
— Eric Adams (@ericadamsfornyc) November 4, 2021
シティーコイン導入を進めるマイアミ市に続き、デジタルマネーに対して肯定的かつ意欲的だ。
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一方中国では、デジタル人民元などを念頭に暗号資産規制を強め、ビットコイン・マイニング事業は事実上消滅した。少なくとも米国の大手企業や自治体レベルでは、およそ正反対のイノベーションを促進させる取り組みが加速つつあるように見受けられる。
2017年以降の騰落率
米国の掲示板型SNS「Reddit」にて、2017年から2021年までの主要暗号資産(仮想通貨)の投資利益率(ROI)を算出、比較したデータが注目されている。
doctorbirdee氏が分析結果を共有したもの。約5年間の長期スパンで見るとビットコインのROIが群を抜いている。
DeFi市場の伸び
DeFi(分散型金融)プロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」の合計は、過去最高値を6ヶ月ぶりに更新したイーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)を筆頭に急増。過去2週間で、25%増加して2,500億ドル(28兆円)規模に達した。
けん引するのは、代表的なプロトコルであるCurve(CRV)、MakerDAO(MKR)、Aave(AAVE)だ。
Makerの主要プロダクトであるステーブルコイン「Dai」は、多くのDeFiアプリに統合されており、その影響力および重要性から、CompoundおよびUniswapと共に「DeFi御三家」とも称されることもある。
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Coinmarketcap(CMC)時価総額ランキング4位まで上昇するなど、経済圏の発展著しいソラナ(SOL)のTVLだけでも140億ドル(1.6兆円)規模に達するなど、伸びが顕著と言える。けん引するのは、分散型取引所のSerum(SRM)やRaydium(RAY)だ。
ソラナチェーンは独自のコンセンサスアルゴリズムPoHを用いており、5万TPS(秒間トランザクション)を処理可能な高いスケーリング性能に伴う安価なトランザクション手数料でその勢力を拡大してきた。昨今では、NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスでも存在感を強めている。
SocialCapitalのChamathPalihapitiya CEO、ベンチャーキャピタリストのJason Calcanis氏、David Sacks氏はポッドキャストにて、「ソラナに数十億ドルを投資」したことを明かした。Web3.0の概念を活用して、より豊かにすることに関心を持ってい持っているという。
データ調査企業Messariが公開した7つのパブリックブロックチェーンにおける「トークン所有権の分布レポート」によれば、21年10月30日時点で、ソラナの総トークンの内48%が、企業やベンチャーキャピタリストなどのとエンティティによって所有されていることがわかった。クジラ(大口投資家)が集中した場合、相場操縦が起こりかねないとの懸念もある。
forkastによれば、イーサリアムネットワークを構成するバリデーターの数(約24万)と比較すると、新興勢力のSolanaエコシステムは、高いハードウェア要件に起因して、プレス時に1,060のバリデーターによって保護されているに過ぎない(分散性が不十分)との見方もある。また、Solana Foundationのコミュニティファンドは、SOLの総供給量の38.89%を保有しているとされる。
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