CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム最高値更新で約50万円に、フェイスブックの影響で「メタバース」銘柄に買い集まる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場の最新動向

米フェイスブックは28日、メタバース(仮想空間)事業に注力する計画に合わせ、社名を「Meta」に変更すると発表した。 NFT(非代替性トークン)の事業領域参入も示唆している。

Google、Apple、Amazonと並ぶ「GAFA」に数えられるなど、世界屈指の知名度を誇る上場企業名のリブランディングは異例であり、メタバース領域に関するマーク・ザッカーバーグCEOの本気度を伺わせる。

関連:フェイスブックが「Meta」に改名、メタバース事業でNFT領域に参入か

これに伴い、暗号資産(仮想通貨)市場では”メタバース”関連銘柄が物色された。ブロックチェーン基盤のNFTプロジェクトは旧フェイスブック社とは直接関係はないが、市場規模拡大が顕著なことから思惑が先行したものとみられる。

出典:Messari

中でも、メタバース銘柄として代表的なディセントラランド(MANA)とザ・サンドボックス(SAND)の騰落率は、前日比+20%を超える。

「Decentraland」は、最も歴史のあるブロックチェーン基盤のメタバースゲームだ。バーチャルの世界でLAND(土地)と呼ばれるNFTを購入し、周囲の環境をカスタマイズすることができる。

今年7月には、コカ・コーラ社がDecentralandで使用可能な限定NFTをNFTマーケットプレイスのOpenSeaでオークションした。

「The Sandbox」は、メタバースと呼ばれる仮想空間の中で、3D×ドット絵のボクセルアートによるモンスターや建物などのデジタル資産を作って遊ぶ「ユーザー主導のゲームメイキングプラットフォーム」。世界的人気を博す「マインクラフト(Minecraft)」と同系統のブロックチェーンゲーム版としても認知されている。

20年3月には、The Sandbox開発会社のTSB Gaming Ltdにスクウェア・エニックスが出資したほか、国内大手取引所コインチェックのNFTマーケットプレイスで、コインチェックが購入したサンドボックスのランドが複数回販売された。

関連:次世代の仮想空間サービス「メタバース」とは|ブロックチェーンとの関係も解説

ビットコインの関連情報

29日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比+4.1%の700万円(61,600ドル)と乱高下しつつも反発した。

BTC/USD日足

赤丸は前回の調整局面。下値での買いは旺盛であるが、今回も不安定な情勢にあるため一つの目安となるか。続落した場合、ロスカットされたポジション量とOI(未決済建玉)、FR(ファンディングレート)などデリバティブ(金融派生商品)市場の指標などを鑑みた上、足元の過熱感で押し目水準を推し量ることになる。

ビットコイン先物ETF(上場投資信託)を認可した米SEC(証券取引委員会)が、レバレッジ型ETFの申請取りやめを指示したとの情報もネガティブサプライズとなった可能性もあるとされるが、現物ETFやレバレッジ型ETFについてSECは、「現時点では規制や面投資家保護の仕組みが不十分」との見方を示す。このまま本命視される現物ETFまで承認される見込みは高くないと見られており、織り込まれていくことになりそうだ。

関連:米SEC、レバレッジ型ビットコインETFを承認しない方針か=報道

BTC市場は、短期的にはロングのロスカットで投げ売りが出ていたが、押し目買いで反発した。過去最高値付近で思惑が交錯しているため、ボラタイルな相場になっており油断は禁物だろう。

アルトコイン市場の個別銘柄

ビットコイン(BTC)が乱高下する中、アルト市場に物色の矛先が向いている。特に先日の下落局面でも逆行高となった柴犬コイン(SHIB)は投機的な買いが集まった。

関連:ビットコイン続落で仮想通貨全面安、逆行高の柴犬コイン(SHIB)時価総額TOP10入り

ETH

暗号資産市場でビットコイン(BTC)に次ぐ、時価総額2位のイーサリアム(ETH)が、過去最高値の4,384ドルを更新した。日本円建てで約50万円を記録した。

ETF/USD日足

最大手仮想通貨取引所バイナンスなどから、祝福が寄せられている。

イーサリアム(ETH)は、ETH基盤のトークンが多くを占めるDeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)の市場規模拡大に伴い、特にここ1年間で目覚ましい発展を遂げてきた。

しかしその反面、ネットワークのトランザクションが詰まったり、手数料(ガス代)高騰などスケーラビティ問題に悩まされてきたイーサリアム(ETH)。今まさに次世代チェーン2.0への移行期にあたる。

その間にも、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)、バイナンススマートチェーンなど、いわゆるイーサリアム・キラーとされるブロックチェーンの台頭や、Polygon(Matic Network)、Optimistic RollupなどETH上の「レイヤー2ソリューション」躍進も目立ち始めた。

しかしそれでも、dApps開発を伴うイーサリアムのエコシステム(経済圏)は、分散化の観点から他の追従を許さない。業界のフロント・ランナーであり続け、各国に分散された2,000人を超えるとされる開発者数は、他の有望プロジェクトと比較しても群を抜いている。

関連:なぜイーサリアムへの資金流入が続くのか、高騰続く背景は

今年8月には、EIP-1559実装のロンドン・ハードフォークが行われ、基本手数料を燃やす(バーン)メカニズムへの変更により、デフレ的性質をもたらした。

ultrasoundのデータによれば、市場供給量から燃やされたイーサリアムの焼却速度を示す「バーン・レート」は分速5.48ETHに達した。累計10万ETHに達した8月下旬の時点で分速3.41ETHであったが、現在は勢いが衰えるどころか1.6倍まで加速している。

出典:ultrasound.money

さらに、「ETH2.0」のデポジットコントラクトには、すでに800万ETH以上がステーキングのためにロックアップされ、ネットワークを維持するバリデータ・ノード数は25万を超えた。

出典:The Eth2 network

QASH

QUOINEの独自トークンであるQASH(Liquid Token)が前日比+50%と高騰した。

出典:Messari

QASH/USD/週足

暗号資産(仮想通貨)取引所Liquid by Quoineを運営するQUOINE株式会社が26日付けで、金融庁から「第一種金融商品取引業」のライセンスを得たことが好感された。駆け込み登録となったbitFlyer共々、承認見込みが懸念されており、両社にとっても悲願とも言える。

20年5月に施行された「改正金融商品取引法」に基づき、証拠金(レバレッジ)取引などを提供するデリバティブ取引は、「金融商品取引法」の規制対象となった。第一種金融商品取引業は、証券業や外国為替証拠金取引業(FX)を行うために必要なライセンスで、他の金融商品取引業よりも数段厳しい基準が設けられている。

関連:QUOINE株式会社、「第一種金融商品取引業」登録完了

QASH価格は、開発進捗の遅れなどからピーク時と比較して長らく低迷したままであったが、QASHの大型アップデート及びメインネット・ローンチに向けて進展となったと言える。

2014年に設立されたLiquid Globalは、80万人の顧客を抱える最大手仮想通貨取引所。2019年には、企業評価額10億ドル(約1,100億円)に達して”ユニコーン企業”と目されたが、21年8月にシンガポールの取引所で仮想通貨のハッキング事件が発生。顧客資産被害はないとしながらも、入出金の管理用ウォレットから約100億円が不正流出した。

この際、最大手デリバティブ(金融派生商品)取引所FTXが融資して救済しており、類稀なる経営手腕で存在感を高めるサム・バンクマン・フリードCEOが、ライセンス取得プロセスやバランスシート改善など経営に介入し始めたことも材料視された。

関連:Liquid(リキッド)ロードマップ

関連:仮想通貨ウォレットの復元方法を解説=KeyChainX

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/07 水曜日
12:16
SECコインベース提訴もビットコイン大幅反発、バイナンス・ショックの下げ幅を全戻し
米SEC(証券取引委員会)が前日のバイナンスに続き、大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースの提訴に踏み切った。6日に急落していたビットコイン価格が大幅反発した背景は。
11:55
米ロビンフッド、上場トークンの見直しを検討
米投資アプリ「ロビンフッド」の代表者は、米下院の仮想通貨規制に関する公聴会で証言。SECがコインベースらに対する裁判で証券とみなしたトークンの上場見直しを検討していると話した。
11:10
SEC、バイナンスUSの資産凍結を要求
米SECは、仮想通貨取引所バイナンスやCZ氏らに対する訴訟について、地方裁判所に緊急の申し立てを行なった。SECは、バイナンスUSの資産凍結などを要求している。
09:45
仮想通貨取引所OKX、野村HDら設立のKomainuと提携
大手仮想通貨取引所OKXは、デジタル資産のカストディサービスを提供する「Komainu」と提携し、機関投資家向け預かり資産の安全な取引を24時間年中無休で実現すると発表した。
08:15
Optimismの大型アップグレード「Bedrock」、実装完了
イーサリアム(ETH)のレイヤー2(L2)ネットワークOptimismは7日、大型アップグレード「Bedrock」を実施完了したと発表した。OPトークンの価格は前日比+8.3%上昇している。
07:40
米SEC、コインベースを提訴
米SECは、前日のバイナンスに続き、仮想通貨取引所コインベースを提訴。証券法違反を主張し、ソラナなどの銘柄を有価証券であると指摘している。
06/06 火曜日
16:08
革新的な次世代ゲーム求む、賞金65000ドル(900万円)のハッカソン「Oasys TOKYO HACKJAM」開催へ
ゲーム特化型ブロックチェーンOasys(OAS)は、革新的なゲームを求め、Japan Blockchain Weekに賞金総額賞金65000ドル(約900万円)のハッカソン「Oasys TOKYO HACKJAM」の開催を発表した。
13:18
AI開発と著作権問題、基準を明示した文科大臣答弁が話題に
生成AIの開発段階で用いられるデータ利用について、著作権を問わず利用が可能だとの判断が、日本の行政トップから示されたことが、日本がAIの著作権問題で先鞭をつけたとして海外でも注目を集めている。
12:33
SECのバイナンス提訴で仮想通貨全面安、ビットコイン25000ドル台に急落
米SEC(証券取引委員会)が業界最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの提訴に踏み切りビットコインが急落。新たに12銘柄の有価証券性を指摘されたアルト市場では大規模なロスカットが発生した。
11:55
JPモルガン、インドで6つの銀行とブロックチェーンベースの取引を試験
米JPモルガンは、インドでブロックチェーンベースの米ドル建て取引の試験運用を開始した。取引プラットフォーム「Onyx」を利用するもので、金融センター「GIFTシティ」の5行が参加する。
11:02
ドリコム、Web3ゲーム『Eternal Crypt -Wizardry BC-』開発へ
ドリコムが保有する「Wizardry」の知的財産権を活用し、チューリンガムと共同で開発を進めているブロックチェーンゲームの新タイトルが『Eternal Crypt -Wizardry BC-』に決定した。
10:15
米テザー社、エルサルバドルのビットコイン採掘企業に350億円出資
米テザー社は、エルサルバドルで仮想通貨ビットコインのマイニングファーム建設を目指すスタートアップ「ボルケーノエナジー」に出資したと発表した。専門知識なども提供する。
09:30
イーサリアム共同創設者Wilcke氏、取引所へETHを大量送金か
仮想通貨イーサリアムの共同創設者Jeffrey Wilcke氏のものとみられるウォレットから、55億円相当のETHが取引所に送金されたことがわかった。同氏のウォレットでは、15万ETH超がまだ保有されている。
08:15
米SEC、バイナンスとCZ氏を提訴
米SECは、仮想通貨取引所バイナンスと同社CEOのCZ氏を提訴。ソラナなどの銘柄を未登録有価証券と主張するなどして、合計13の容疑で訴訟を行なった。
08:05
仮想通貨関連株全面安、アップルはMRヘッドセットを発表
本日のNYダウは−199.9ドルと反落。ナスダックも−11.3ドル安で取引を終えた。市場は来週の米CPIとFOMCに向けて様子見の雰囲気を強めているようだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2023/06/15 ~ 2023/07/15
その他 未定
2023/06/16 09:30 ~ 20:00
東京 東京ミッドタウン八重洲
2023/06/18 10:00 ~ 19:00
Non Fungible Tokyo 2023 associated with Japan Blockchain Week
東京 東京国際フォーラム
2023/06/18 16:00 ~ 20:15
東京 アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京
重要指標
一覧
新着指標
一覧