はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米上院議員、SECの仮想通貨規制スタンスを批判

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SEC委員長を批判

米国のパット・トゥーミー上院議員(共和党)は3日、暗号資産(仮想通貨)などの新興技術について、米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長が、明確なガイダンスを提供しなかったことに失望を表明した。議会が行動する必要性があると主張している。

経緯として、トゥーミー議員は9月、ゲンスラー委員長宛てにSECの仮想通貨規制の詳細などについて尋ねる質問状を提出。その狙いの一つとして、仮想通貨業界に明確な指針を与えて、関連技術への投資とイノベーションを確実にすることがあった。

関連:米上院議員、SEC委員長に明確な仮想通貨規制を求める

トゥーミー議員は上院銀行委員会の上位メンバーであり、仮想通貨支持派として、これまでにも明確な仮想通貨規制の必要性を訴えてきた。

ゲンスラー委員長は質問状に回答したものの、SECがどの仮想通貨を証券と見なし、どの仮想通貨を商品(コモディティ)と見なしているのかについては答えておらず、その他の点でも明確な答えを提示しなかったとトゥーミー議員は指摘。

こうした回答を受けて次のようにコメントした。

投資家が公正で競争力のある市場から利益を得るために、米政府機関は、新しい技術が既存の規制に適合するかどうか、適合する場合にはどのようにしてかを説明するべきだ。

ゲンスラー委員長が仮想通貨について明確なルールを示さなかったことで、議会が行動を起こす必要性が高まった。

有価証券とコモディティをどう区分するか

質問状には、「有価証券とみなされる仮想通貨とコモディティとみなされる仮想通貨の区別の仕方」「ステーブルコインが投資契約、つまり有価証券にあたると考えるか」という内容が含まれていた。

ゲンスラー委員長はこれに対して、ある金融資産が有価証券とみなされるかどうかは、ハウィーテストに当てはまるかどうかなど、特定の事実と状況次第であると回答。明確な基準は示さなかった格好だ。

ハウィーテストとは

米国で特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテスト。SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来する。これ自体には法的拘束力はないが、SECはこのテストをもとに複数のICO(トークン販売)に対してリーガルアクションを起こした経緯がある。

▶️仮想通貨用語集

ビットコインETFについて

質問状は、ビットコインETFについても言及。「カナダ、ドイツ、スイスなどの規制機関が、上場取引型のビットコイン投資商品を承認」しており、多くの米国の投資家が、SECが承認した米国内商品がないために、こうした海外商品にアクセスしていると、現状を指摘。その上で「他の国際的な規制機関がこうした商品を承認していることについての見解は」と尋ねていた。

これについてゲンスラー委員長は次のように回答した。

SECは、ビットコイン(BTC)に特化した投資商品に関して、他の国や地域での動向を把握しており、海外の規制当局との間で、こうした投資商品に対するアプローチや、監視方法について協議してきた。

SECは、海外の規制当局から学ぼうとしている。しかし、他国の規制当局の行動は、米国の規制当局を拘束するものではない。ビットコインに特化した投資商品を検討する際には、連邦証券法の下で適用される法的基準とプロセスに従って進める。

また、ゲンスラー委員長は、現在、ビットコインなど仮想通貨市場は規制が整備されておらず、詐欺や市場操作の可能性が懸念されていると指摘。その上で、米国議会が、ビットコイン市場を規制下に置く方向に動くことができれば、ビットコインETFを検討する上でも役立つだろうと述べた。

ビットコインETFとは

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

▶️仮想通貨用語集

関連:ビットコインETF(上場投資信託)最新情報まとめ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧