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NFT市場の月間出来高は過去最高の40億ドル超、メイヤー倍数など「売り過多」示す CoinPost週次データレポート Vol.41

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1月の仮想通貨動向

1月第3週の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)は、金融引き締め局面でリスクオフに傾く米株式市場に連れ安する場面が目立ち、約半年ぶりに4万ドル台を割り込んだ。

出典:Tradingview

時価総額2位のイーサリアム(ETH)も、約半年ぶりに2,500ドルを下回るなど大幅下落している。

出典:Tradingview

関連:米株指数急落でビットコイン連れ安、再び3万ドル台に

時価総額TOP20の騰落率

時価総額上位銘柄の週間騰落率は以下の通り。(23日時点:ステーブルコイン除く)

  • ビットコイン(BTC)-15.86%
  • クリプトドットコムコイン(CRO)-18.53%
  • XRP(リップル)-19.28%
  • テラ(LUNA)-19.74%
  • ドージコイン(DOGE)-19.93%

参照:CoinMarketCap

関連:2015〜2020年、仮想通貨「時価総額TOP20」の顔ぶれと変化

ビットコインのオンチェーン・データ

ビットコイン(BTC)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

BTC難易度、過去最高に上昇

ビットコイン・ネットワークは21日、今年2回目となる難易度調整を完了。+9.32%のプラス調整を記録し、ディフィカルティは過去最高値を更新した。

出典:btc.com

難易度調整とは

過去2016ブロックで実現したブロック生成時間を基準として、算出されるハッシュレートの推定値から次回2016ブロックの生成時間10分になるように調整する仕組み。平均で2週間に1回難易度が変更される。

▶️仮想通貨用語集

ビットコイン・アドレス数、過去最多に

著名投資家のアンソニー・ポンプリアーノ氏は0.01BTC以上を保有するアドレスが過去最多になったと指摘した。

また0BTC以上を保有するアドレスも過去最高記録を更新し、4,000万アドレスを記録。この数値は2017年の高騰相場直後は一時25%減少したが、2021年5月には3%しか減少せず、10月以降から再び上昇傾向を見せていた。

メイヤー倍数は「売り過多」示す

オンチェーンアナリストのCheckmate氏は、ビットコインのメイヤー倍数が0.75まで低下していると指摘した。

メイヤー倍数は仮想通貨市場では比較的歴史の長いオンチェーン指標。ビットコインの長期的なトレンドを図るのに優れていおり、Checkmate氏は現在の0.75は歴史的に低い水準であると分析。現在のビットコインは売り過多であると考察した。

メイヤー倍数とは

アナリストのTrace Mayer氏が考案したオンチェーン指標で、正式名称は「Mayer Multiple」。ビットコイン(BTC)の現在価格を200日移動平均線で割って算出する。

1.0を超えるとBTC価格がポジティブな地合い、2.4を超えると長期的な上昇が見られる傾向があるとされ、長期トレンドを図る上で有益な指標とされる。

▶️仮想通貨用語集

BTC投資家の損失は

一方、仮想通貨分析企業Glassnodeは、ビットコイン・アドレスのUTXOに基づいて算出された投資家の参入価格に居れば多くのBTC投資家は、実損状態にあると指摘。

現状の総損失は6億ドル(680億円)にのぼる反面、21年5月から6月時期の10億ドル(1,100億円)には達していない。

また、短期投資家に至っては実損状態が2ヶ月近く続いているとオンチェーン・アナリストのAlex Moskovski氏は分析。短期的な下落ムードの終わりは近いと考察した。

過去の下落事例

なお、過去最高値(ATH)からの下落率を比較すると、2022年1月第3週のビットコイン市場はATHから-50%水準を記録。Glassnodeは、半減期サイクル別で見ると21年7月以来の大規模な下落だと指摘する。

過去最大の下落率は、仮想通貨バブル翌年の2018年12月の-83%となっている。2位は20年3月の-74%だ。

グレースケールのビットコイン投信(GBTC)

また、米国の仮想通貨運用大手グレースケール社の提供するビットコイン投資信託GBTCは現物価格に対するマイナス乖離(ディスカウント)が-30%目前まで悪化。同商品は21年2月末からマイナス化が発生している。

出典:ychart

グレースケール社は米国の適格投資家向けに仮想通貨投資商品を提供する企業。親企業に大手仮想通貨持株会社のDGC社を抱えており、21日時点での資産運用残高(AUM)は354億ドル(4兆円)にのぼる。

関連:グレースケール投信の「マイナス乖離」が過去最低の-10%台に突入、ビットコイン市場に及ぼす影響とは

イーサリアムのオンチェーン・データ

イーサリアム(ETH)関連の注目のオンチェーンデータは以下の通り。

ETH2.0 ステーキング額

ETH2.0のステーキング数は900万ETHを突破した。

ステーキング額:910万ETH(前週比+13万ETH)

CrytoQuant

関連:仮想通貨ステーキングとは|初心者でもわかる「報酬」の仕組み

バーン数

イーサリアムの週間バーン(焼却)量は8.9万ETHを記録(24日時点)。累計バーン量は162万ETHに達した。(Watch the Burn参照

DeFi(分散型金融)

DeFiプラットフォームのTVLは24日時点で2,029億ドル(23.1兆円)だった。

出典:DeFi Llama

TVL(Total Value Locked)は、DeFiプロトコルへ預入れされた仮想通貨資産の総ロック額を指す。

NFT市場

2022年1月のNFTマーケットプレイスの月間取引量は初の40億ドル(4,500億円)を突破。先週時点では新プラットフォームLooksRareの出来高がOpenSeaを上回る事態が発生したが、24日時点ではLooksRareの出来高シェアは全体の3割にまで低下。

しかし1月第2週に設立されたプラットフォームとして既に月間取引量は166億ドル(1,900億円)を超えるなど、依然として注目度は高い。

関連:新NFT市場LooksRare、トークン分配報酬目的のウォッシュトレードで出来高急増

クリプト指標

       
日程 指標

1/25

ビットバンクMaker(MKR)新規上場

1/27

Sologenic NFTマーケットプレイスをローンチ

国内暗号資産取引所bitbankは19日、仮想通貨メイカー(MKR)の取り扱い開始を発表。国内では初の上場事例となる。

関連: bitbank、メイカー(MKR)が国内初上場へ

前回の週次レポートはこちら:短期保有者(STH)のビットコイン保有量が歴史的低水準に

重要ファンダ情報などのクリプト指標カレンダーは、CoinPostアプリ(iOS)、TAOTAOアプリ(iOS/Android版)で好評配信中。

関連:クリプト指標導入「CoinPostアプリ」の使い方をトレーダー目線で解説|寄稿:Bit仙人

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注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/28 日曜日
11:30
ビットコイン相場は中期的には下降チャネル内での揉み合い続くか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン半減期を終え1000万円周辺で推移する相場をbitbankのアナリスト長谷川氏が分析。ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCの半減期完了に高い関心
今週は仮想通貨ビットコインが半減期を迎えたこと、QCP Capitalによる半減期後の相場分析、イーサリアムの証券性などを巡りConsensysが米SECを提訴したことに関する記事が最も関心を集めた。
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。

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