本格的にメタバースへ
米大手スポーツメーカーのナイキ(NIKE)が、メタバース(仮想空間)に精通したエンジニアやマネージャーなどの求人募集を開始したことがわかった。同社は独自のメタバースエリア「NIKELAND(ナイキランド)」の設立を発表するなど、本格的にメタバース領域に参入する姿勢を見せている。
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求人要項
募集している職種は「Director Of Metaverse Engineering(メタバース・エンジニアリングディレクター)」。
募集要項では、学士号以上を取得していること、コンピュータサイエンス、ソフトウェアエンジニアリングを収めていること、またはそれに関連する学歴、経験を有していることのいずれかを条件として挙げている。
ブロックチェーンに関する幅広い知識も求められている。例えば、DLT(分散型台帳技術)、暗号資産(仮想通貨)、NFT(非代替性トークン)、スマートコントラクト、dApps(分散型アプリケーション)、DAO(分散型自律組織)、ウォレットなどの知識を習得している必要がある。
さらに、Web3やXR(AR、VRなど先端技術の総称)系といったメタバース技術に、幅広く精通していることが求められる。
同社は、募集した人材をナイキのテクニカル・イノベーション・オフィス(TIO)に招き入れ、「エンドツーエンドのPoC(概念実証)やプロトタイプ、ソフトウェアおよびデバイスの開発」を進めていく予定だ。
メタバースの動向
2021年、GAFAの一角であるフェイスブックが自社のブランド名を「Meta(メタ)」に変更し、メタバース事業に注力する方針を示した。
これに伴い、世界中の企業が同分野への参入に意欲を示している。ブロックチェーンを用いたメタバースゲームの代表格であるThe Sandbox(SAND)やDecentraland(MANA)といったプロジェクトも大いに注目を集め、関連銘柄は軒並み高騰した。
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メタバース分野に関心を示すのは大手テック企業だけでなく、その親和性の高さからエンタメやスポーツ関連企業なども相次いで参入を表明している。ナイキと同じくスポーツメーカーのアディダスもメタバース事業に参入を示唆。
同社は「メタバースの旅への招待状」としてNFT技術を活用した認定書「POAP」を発行していることから、今後、本格的にメタバース事業を展開することが予想される。
2022年も引き続き、市場ではNFTやメタバースが盛り上がりを見せており、これらの分野に参入する企業が増えると予想される。