はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

OpenSea、フィッシング詐欺で3億円相当のNFTが不正流出か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

NFT標的のフィッシング詐欺

大手NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスのOpenSeaは20日、同サイトのユーザーを対象としたフィッシング詐欺が発生したと発表した。計32のユーザーアカウントから総額3億円以上(300万ドル)相当のNFTが不正流出した疑いがある。

フィッシング詐欺とは

偽リンクから利用者を騙し、偽のホームページに誘導して、認証情報やクレジットカード番号、口座情報(ユーザID、パスワード等)といった重要な個人情報を詐取するサイバー犯罪。

▶️仮想通貨用語集

事件の経緯

SNSでは20日に、OpenSeaユーザーを対象としたフィッシング詐欺が発生しているとの憶測がSNS上で飛び交った。

OpenSeaは2月上旬、イーサリアム上で取引されていないリスティングに期限を設ける新たなスマートコントラクト導入を発表していたため、このスマートコントラクトの脆弱性を突いた動きとの指摘もあった。

しかし、OpenSeaのDevin Finzer CEOはこの憶測を否定。「(現段階では)フィッシング攻撃が発生したものと考えられる」と声明を発表。攻撃はOpenSeaのサイト内部を利用したものではなく、犯人が送信した不正な外部リンクを利用したものだと説明した。

また、20日時点では不正流出したNFTを売却して犯人が得た利益(被害額)は170万ドル(約2億円)に上っているとFinzer氏は指摘。オンチェーン分析サイトEtherscan上で発見された犯人のものと考えられるアドレスでは、事件前後でイーサリアム(ETH)の保有量が急増していた。

出典:Etherscan

OpenSea側もスマートコントラクトの脆弱性を突いた攻撃ではなく、フィッシング詐欺である説が有力であると説明。正規の公式サイト以外のURLリンクはクリックしないよう、ユーザーに呼びかけた。

なお、引き続き捜査を積極的に続けているとしたが、SNSの投稿以外では事件の経緯を説明する公式な声明を発表していない。

盗難されたNFTの中にはBored Ape Yacht Club(BAYC)やAzuki、Clone Xなどの人気NFTプロジェクトが多数含まれていたことが確認されている。

CTOの解説

また、OpenSeaのNadav Hollander CTOもツイッター上でフィッシング攻撃の技術的側面を分析。犯人は過去にOpenSeaが送付したEメールを模倣して、偽リンクからユーザーの個人情報(コントラクト署名)を引き出したと述べた。

また、NFT流出被害にあった32のユーザーは全て短期間の間に被害が発生したため、システム上の問題ではなく事前に対象を絞って実行された標的型攻撃であると指摘した。

Hollander氏はシードフレーズの共有などに関する啓蒙活動は業界で積極的に普及しているものの、オフチェーンのメッセージへの署名についても注意喚起が課題であると痛感したと説明。また、フィッシング詐欺はOpenSea内部で発生した事件ではないものの、引き続き被害ユーザーと連携して、「さらなる支援を提供する方法を検討していく」と語った。

NFT市場は2022年も盛況を見せており、1月には過去最高の月間取引量を記録したばかり。OpenSeaは長らく最多のNFT取引量を誇る電子市場としての地位を保っているが、1月には新興プラットフォームのLooksRareも台頭していた。

22年1月のNFT取引量は21年8月の最高記録を大きく更新した
参照:The Block

関連:NFT市場の1月出来高は過去最高を更新

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁が銀行による仮想通貨保有を正式承認、オンチェーン手数料支払い目的で
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
06:20
サイファーパンクが28億円相当のジーキャッシュを追加購入、保有量は総供給量の約1.43%に
ウィンクルボス兄弟率いるサイファーパンクが2万9869ZECを追加購入。保有総額は23万3644ZECとなり、総供給量の1.43%を保有している。
06:05
ビットコインの調整終了を予測、年末に向けた上昇がベースシナリオ=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のアナリストが仮想通貨ビットコインの調整終了を予測した。複数の市場指標が極端な水準にリセットされ、年末に向けた上昇がベースシナリオだと話した。
05:35
フィデリティ、ステーキング機能付きソラナ現物ETFを提供開始
フィデリティが11月19日にステーキング機能を備えた仮想通貨ソラナETFを開始した。ティッカーシンボルはFSOLで、同社初のステーキング機能付きETFとなる。
11/18 火曜日
18:06
トランプ一族、世界初のトークン化ホテル開発プロジェクト参画を発表
トランプ・オーガニゼーションとDAR Globalが世界初のトークン化ホテル開発をモルディブで発表。ブロックチェーン技術を活用した新たな不動産投資モデルとして注目される。
18:03
Aave、米国で高利回り貯蓄アプリ「Aave App」開始へ 銀行入金・残高保護に対応
DeFi大手Aaveが一般ユーザー向け貯蓄アプリ「Aave App」を米国で提供開始予定。最大100万ドルの残高保護、自動積立機能など、従来の銀行預金(平均0.4%)を上回る利便性を提供する。
17:00
金商法移行で暗号資産市場はどう変わる? JVCEA小田会長が業界の懸念に回答|独自取材
暗号資産の金商法移行が最終局面を迎える中、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の小田玄紀代表理事がCoinPostの独自取材に応じた。開示規制は分散性の高い銘柄を対象外とし、取扱銘柄の大幅減少は想定されていないと明言。規制の枠組みを理解した上での革新を呼びかけた。分離課税実現には金商法移行が必要条件の一つであり、多くの政党が前向きに検討していると認識を示した。
16:23
マウントゴックス、ビットコイン1万BTCを動かす 弁済に進展か
破綻した暗号資産取引所マウントゴックスが11月18日、約1万608BTC(約1,470億円相当)を移動した。過去の大規模移動が債権者返済に先立って実施されてきた経緯から、今回も返済準備の可能性が指摘されている。同社は2024年7月から返済を開始しており、現在も約3万4,689BTCが未配布となっている。
14:54
暗号学者アダム・バック、ビットコインの現実的な量子リスクは最短でも20年後 「備えは十分可能」
暗号学者アダム・バック氏が量子コンピュータによる脅威について「20-40年は安全」との見解を示した。一方、専門家の間では5-10年以内のリスクを指摘する声もある。
13:40
エルサルバドル、下落局面で約155億円相当のビットコイン押し目買い 保有高は7474BTC
エルサルバドル政府が市場下落局面で約155億円相当のビットコインを追加購入し、保有高は7474BTCに達した。2025年1月に法定通貨地位を撤廃したものの、ブケレ政権は戦略的準備資産としての蓄積を継続している。
13:25
ヴィタリック、イーサリアムのプライバシー保護ツール「Kohaku」を紹介
仮想通貨イーサリアムのブテリン共同創設者がプライバシー保護ツール「Kohaku」を新たに紹介した。Railgun連携やゼロ知識証明で匿名性を強化する開発ロードマップを解説する。
13:10
CZ氏、6650億円の罰金返還なら米国に再投資と言及
バイナンス創業者CZ氏が米司法省への約6650億円の罰金返還時に米国再投資を表明。トランプ大統領からの恩赦後、民主党議員からの腐敗疑惑批判に対し、感謝と慎重さのバランスを強調した発言として注目される。
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧