はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

DeFiプロトコルFantasm Finance、3億円のハッキング被害

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新規プロジェクトがハッキングされる

暗号資産(仮想通貨)ファントム・ネットワークのDeFiプロトコル「Fantasm Finance」が9日、ハッキングを受け2億6200万ドル(約3億円)が流出したことが分かった。

緊急のお知らせ:XFTMを払い戻してください
FTMの担保準備金が不正利用されました。プールには現在、払い戻し可能な182万12FTMの残高があります。・・・現在状況を調査中で、至急詳細をお知らせします。

Fantasm Financeはファントム・エコシステムの合成資産の開発と普及を目的とするDeFi(分散型金融)プロジェクトで、ファントム(FTM)の合成トークン「XFTM」は3月1日にローンチしたばかりだった。

XFTMをミント(鋳造)するためには、FTMとFantasmのネイティブ・トークンFSMの二つのトークンが必要になる。FTMとFSMの担保比率が定められるが、今回のハッキングで、この仕組みに脆弱性があったことが明らかになった。

合成資産

合成資産とは他の資産の価値と連動し、トークン化された資産。原資産を保有することなく、市場のエクスポージャーが得られる。

▶️仮想通貨用語集

関連:初心者でもわかる仮想通貨Fantom(FTM)とは|注目点と将来性を解説

ハッキングの経緯

Fantasm Financeは10日に公式声明を発表。ハッキングの原因分析と今後の対応を説明している。

ハッカーは三つのブロックチェーン(BNB、ファントム、イーサリアム)で、BNB、USDC、FTM、FSM、XFTM、ETHの五つのトークンを使用したことが判明。

悪用されたのは、Fantasmのプール契約における脆弱性だった。XFTMをミントするためにはFTMとFSMの両方が必要とされるが、当該契約では、FTMの最低限の必要量をチェックする条件が設定されていなかった。

そのため、ハッカーはFSMのみでXFTMトークンをミントすることが可能となり、入手したXFTMをFTMに交換することに成功。その後FTMをETHに交換し、プライバシープロトコル「Tornado Cash」を利用し、最終的に約1,008ETHが引き出される結果となった。

ユーザー補償と今後の予定

まず、全FSMファームで10日時点でFSMの提供が停止され、XFTMはミントできなくなる。これまでのFTM手数料は、3月11日よりFSMのステイカーやロッカーに分配される。

Fantasmチームは不正流出に気づいた時点で、プロトコルをホワイトハッキングして93万5,415FTMを入手したことから、これらのトークンはブロック高32970600のスナップショットに基づき、XFTMの保有者にエアドロップで還元される。

また、新たなトークンがローンチされるが、その際には上述したスナップショットに基づき、XFTMとFSMの保有者・流動性提供者、ステイカー、ロッカーにエアドロップで提供される予定。

今後、Fantasmチームは以下のような取り組みを行うという。

  • プロトコルを再度立ち上げるとともに、DAOを立ち上げる
  • ユーザーへの払い戻しを開始するために必要な手順を踏んでいく
  • 監査会社と連携し、コードの脆弱性が修正されていることを確認する
  • 調査結果をさらに深掘りするため、バイナンスをはじめとする外部関係者に働きかけ、協力を仰ぐ

Fantasmは「一般のDeFiユーザーに影響を及ぼしている」ことを鑑み、「正しいことをする」よう、ハッカーに呼びかけている。資金返還に応じた場合、10%のバグ懸賞金の支払いに応じる予定だという。

関連:仮想通貨ファントム、DeFiプロジェクトの開発者が撤退表明

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。
11:30
米司法省、ハマス関連の仮想通貨約3000万円を押収 資金調達を阻止
米司法省が、イスラム系組織ハマスからUSDTなどの仮想通貨を20万ドル相当押収した。ハマスは仮想通貨による寄付募集やマネロンを行っていたとみられる。
10:50
リップル社、アフリカの決済企業Chipper Cashと提携
リップル社は、アフリカの決済企業Chipper Cashとパートナーシップを締結。仮想通貨を活用するリップルペイメントを導入し、アフリカにおける国際送金の速さやコスト効率を向上させる。
10:45
トランプ指名のアトキンス氏が仮想通貨規制方針示す SEC委員長指名公聴会で
米上院銀行委員会が、次期SEC委員長候補ポール・アトキンス氏の公聴会を開催した。ウォーレン議員が利益相反の可能性を追及した他、仮想通貨関連の議題も俎上に上った。
10:10
米政府、12億円相当のビットコイン移動 戦略的準備金に向けた準備か
トランプ大統領の大統領令に基づき、タイの犯罪組織から押収された846万ドル相当のビットコインが米政府によって移動されたことが観測された。
09:35
フランス国有投資銀行、40億円規模の仮想通貨ファンドを設立
2700万ドルのトークンファンド フランス国有投資銀行Bpifranceが3月27日、仮想通貨およびブロックチェーン分野における新たな投資戦略を発表した。仏国内のデジタル資産エ…
08:15
ICEがCircleと提携、USDC活用で次世代金融商品開発へ
米金融大手によるステーブルコイン取り組みが加速中。Intercontinental ExchangeとCircleが提携し、USDCの新たな市場を開拓へ。
07:50
ソニュームとアニモカが提携 アニメファンのWeb3参入を推進へ
アニモカブランズは、仮想通貨イーサリアムのソニーグループのL2ソニュームと提携。IDレイヤーを構築して、アニメファンをWeb3領域に取り込みやすし、ユーザーの関与を強化する。
07:30
ビットコイン大口投資家、3月に約13万BTC買い増し 
Glassnodeの最新レポートによると、大口投資家がビットコインを大量に購入。市場の不確実性にもかかわらず、大口投資家は自信を示している。
06:55
ゲームストップ株価暴落、投資家はビットコイン戦略を懸念か
ゲームストップの株価が27日に暴落した。投資家は同社のビットコイン獲得戦略を嫌気し売りを加速させた。
06:05
ジブリ風アートに因んだミームコインが高騰、 ChatGPT-4o画像生成機能のリリースで
OpenAIのChatGPTがもたらしたジブリ風AI画像トレンドと、急騰する仮想通貨ジブリ・ミームコインの驚きの実態を解説。
03/27 木曜日
17:05
ビットトレード、貸暗号資産の特別募集「ユーピーシーエックス(UPC)」で開始
ビットトレードがユーピーシーエックス(UPC)の貸暗号資産特別募集を開始。14日間で年率100%相当の高利率が魅力。なお、リスクや注意事項の理解も不可欠。申込条件やメリットを解説する。
14:05
イオレ、暗号資産関連事業参入準備へ Web3ファンドから約4.2億円を調達
暗号資産金融事業への参入準備へ 東証グロース上場企業のイオレは26日、投資事業有限責任組合JAIC-Web3ファンドと株式会社ZUUを割当先とする第三者割当増資を実施すると発表…
11:52
ビットコイン8.7万ドル台で推移、Hyperliquidの「市場操作」臨時対応には賛否両論も
ビットコイン価格が前日比3.99%上昇し8.7万ドル台に回復した。CoinShares報告によると、機関投資家から7.2億ドルの資金が流入し5週間連続の流出傾向が反転する。一方、Hyperliquidは市場操作されたJELLYJELLYトークンを上場廃止にし、分散型理念と利用者保護のバランスに関する議論が浮上した。
11:30
ビットコインとともに注目のトップ20銘柄、Grayscale最新リサーチ
グレースケールが最新の仮想通貨市場レポートを公開した。ビットコインの活動レベル、ミームコイン取引の変化、新たなトップ20銘柄などを解説している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧