ウクライナ情勢を踏まえた要請
金融庁は14日、暗号資産(仮想通貨)交換業者に対して、資産凍結などの対象者と判断したアドレスに、仮想通貨の移転(送金)を行わないことなどを要請した。
今回の要請は、現在のウクライナ情勢を踏まえて行われたもの。直接的な対象者でない場合も、関与が疑われる場合は金融庁に届出を行うことが推奨されている。
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日本や米国、ドイツなどのG7は11日、ロシアに対する経済制裁を強化することを発表。仮想通貨も対象に含める方針を示していた。
金融庁は、資産凍結の対象者に対する支払いは、外為法の規制対象となっていると説明。依頼を受けて行った仮想通貨の移転先が、資産凍結等の措置の対象者であることが判明した場合は、金融庁や財務省等に速やかに報告することや、仮想通貨取引のモニタリングを強化することも要請している。
JVCEAも発表
自主規制団体の日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は、金融庁の発表について、以下のようにコメントした。
2022年3月14日付で金融庁並びに財務省から共同で暗号資産交換業者に向けて「ウクライナをめぐる現下の国際情勢を踏まえた対応について(要請)」が発出されました。
当協会におきましては、暗号資産交換業を営む会員がこの要請において求められている対応に適切かつ円滑に取り組むよう、会員に対する指導その他必要な措置を講じてまいります。
金融庁とJVCEAは4日、仮想通貨取引を制裁対象とする方法を協議していると報じられた。日本経済新聞によれば、トークンについてロシアとの送受金を停止するなどの規制が検討されているという。
制裁が強まるにつれ、ロシアの富裕層は保有する仮想通貨を売却する動きを見せている。ロイターは12日、ロシア系の富裕層顧客がアラブ首長国連邦(UAE)の企業に対して、ビットコイン(BTC)などの清算を多く要請していると報道した。
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