はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米財務省、資金洗浄リスクレポート発表 仮想通貨についても分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米財務省、マネロンリスクの報告書を発表

米財務省は1日、マネーロンダリング(資金洗浄)についてのリスク評価レポートを発表した。マネロン手段の一つとして暗号資産(仮想通貨)についても項目が設けられ、分析が行われている。

レポートによると、現状で仮想通貨によるマネロンは、法定通貨や、その他従来型資産を活用したマネロンよりもはるかに少なかった。一方で、仮想通貨が麻薬密売、詐欺、ランサムウェア攻撃などの収益洗浄や、制裁回避などに使われる動きは増加傾向にあるという。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨に関するマネロンリスク

財務省は米国外の暗号資産サービスプロバイダー(VASP)、P2P取引、匿名化サービスなどについて、マネロンリスクとの関連で説明した。

まず、米国外の仮想通貨取引業者に関しては、不正な行為者が、顧客身元確認などの規制が整っていない国や地域の事業者を利用してマネロンを行うリスクがあると指摘している。

また、自己管理型ウォレットのユーザ同士がP2P(ピアツーピア)で仮想通貨をやり取りすることで、金融サービス事業者を介さずに取引を行うことができる。これによって、金融機関には適用される米国の法的遵守義務の多くについて、適用されない可能性があるという。

一方でレポートは、P2P取引がパブリックブロックチェーン上で行われた場合には、調査官がブロックチェーン分析ソフトウェアを使用して、取引を追跡することも可能だと指摘した。

さらに、ビットコインATMや、取引履歴を不明瞭にするミキシングサービス、モネロ(XMR)など匿名性の高い仮想通貨についても、不正利用されるリスクがあるとしている。

ビットコインATMについては、英国の金融当局が11日、マネロン規制に準拠する必要があるとして、閉鎖を命じた事例もある。

関連英規制当局、仮想通貨ATM運営の違法性を指摘

財務省は、今回のレポートを、米国における「テロ資金調達等と戦うための2022年国家戦略」の開始を告げるものだと位置付けている。

2022年戦略は、マネロン・テロ資金調達対策の体制をさらに強化するためのロードマップを提供するものだ。目標達成のために、米国政府は、自治体や民間セクター、外国政府と協力していく姿勢である。

犯罪利用率は最低水準へ

マネロン全体の中で、仮想通貨によるものが少ないという報告は、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスのレポートとも同様の傾向を示すものだった。

チェイナリシスは1月、2021年の仮想通貨犯罪利用率は取引全体の0.15%と、比率で見た場合は過去最低水準になったと報告している。

関連2021年の仮想通貨の犯罪利用率は過去最低水準「0.15%」まで縮小=チェイナリシスレポート

レポートでは、制裁回避についても言及されたが、特にロシアのウクライナ侵攻以来、仮想通貨が制裁回避に使われることを懸念する声が高まっているところだ。

米財務省は12日、対ロシア制裁で仮想通貨を通した制裁回避を阻止するためのガイダンスを公開。米民主党議員らも、仮想通貨に関して制裁強化する法案を提出している状況である。

一方でFBI長官は、ロシア政府が仮想通貨を利用して制裁回避を行うリスクは低く、過剰評価されていると述べている。

関連米FBI長官「ロシアの仮想通貨を利用した制裁回避の可能性は低い」

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/19 月曜日
15:05
アーサーヘイズが今夏以降の「アルトシーズン」再来の見通し 年末までにビットコイン2.5倍予想も
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨の強気相場を予測、今夏を目処にBTC20万ドルへの上昇とアルトシーズン開始を見込む。自身のポートフォリオは20%を金(ゴールド)に配分し「最終的に1〜2万ドルまで上昇」と展望する。米国債務拡大がビットコイン高騰の追い風になると分析した。
14:15
中国系上場企業DDC、5000BTC保有目標のビットコイン準備金戦略を発表 
米国上場の中国系食品企業DayDayCook(DDC)が、ビットコインを戦略的準備金として3年間で5,000BTCの蓄積を目指す計画を発表した。同社は、すでに100BTCを購入済みで、2025年末までに500BTCの取得を目指す。一方、中国の仮想通貨規制をいかに回避するかにも注目が集まる。
13:22
メタプラネット、151億円でビットコイン追加購入 保有数7,800 BTCに
メタプラネットが約151億円で暗号資産ビットコイン1,004BTCを追加購入。保有総数は7,800枚に拡大。5月の資金調達・債務償還の経緯も紹介。
11:40
過去最高値目前のビットコイン、迫るゴールデンクロスが中・長期の買いシグナルを示唆
ビットコインは投資家が重視する50MAと200MAのゴールデンクロスによる買いシグナルが形成間近に。米国債格下げでドル安圧力も追い風にとなるか。トランプ米政権の貿易・関税政策とインフレ懸念がのヘッジ需要を高める可能性が指摘される中、さらなる上昇を示唆する。
11:11
CMEグループ、XRPの先物取引を本日より提供開始へ 
米CMEグループが本日より暗号資産(仮想通貨)XRPを先物取引サービスを開始する。機関投資家の参入機会の拡大とリップル社とSECの裁判の和解進展状況も含め、その背景を解説。
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧