メタバース関連事業を前提とした商標申請
米決済大手マスターカードは先日、15件の商標登録を申請。その書類の中で、NFT(非代替性トークン)市場や、メタバースでの決済や商取引を念頭に置いていることを示した。
Mastercard has filed 15 trademark applications for
— Mike Kondoudis (@KondoudisLaw) April 8, 2022
▶️MASTERCARD
▶️PRICELESS
▶️Its Circles Logo
Indicating plans for
✅NFT backed media
✅Payment processing in the Metaverse
✅Marketplaces for digital goods + NFTs
✅E-commerce transactions in the Metaverse#NFT #Metaverse #Web3 pic.twitter.com/IlamOZ6OLZ
メタバースとは
インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。
▶️仮想通貨用語集
マスターカードが米国特許商標庁(USPTO)に提出した申請書の一つでは、「プライスレス」という同社のキャッチコピーを、「NFT形式の、ダウンロード可能な音楽ファイル」や「NFT形式の、アート、テキスト、オーディオ、動画などを含むマルチメディアファイル」で使うことを意図している。
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NFTとは
「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。
▶️仮想通貨用語集
また、マスターカードのロゴマークを、メタバースなど仮想世界における「仮想クレジットカード決済」「チャリティ資金調達サービス」「文化イベント、コンサート、スポーツイベント、旅行体験、高級レストランイベント、フェスティバル及び表彰式のスポンサーシップ」で使用することを前提とした申請書も提出している。
こうした申請は、マスターカードが将来的に、NFTやメタバースで商標を活用する可能性を示唆しているが、現時点では、具体的にいつどのような事業で利用するのかは不明だ。
仮想通貨コンサルサービスも提供
マスターカードは最近、仮想通貨分野へ加え、NFTへも取り組み始めている。1月には、米大手仮想通貨取引所コインベースと、NFT電子市場「Coinbase NFT」で提携することを発表。ユーザーにシンプルなカード決済を提供するという。
さらに2月には、仮想通貨に特化したコンサルサービスも開始することを報告した。銀行や加盟店が仮想通貨決済などの機能を導入するために、教育や戦略策定その他のサポートを行うとしている。
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アメックスもメタバース関連商標を申請
メタバースについての商標申請は、マスターカードの競合企業である、大手クレジットカード企業アメリカン・エキスプレスも行っている。
アメリカン・エキスプレスが3月に提出した商標登録では、「メタバースやその他仮想世界内での電子送金のサポート、銀行サービスやメタバース内におけるプリペイドカードなどの発行、および仮想通貨取引所サービスや仮想通貨の電子送金の提供」などを盛り込んでいる。
また、メタバースでの旅行予約やエンターテインメントサービスにおける商標も申請していた。アメリカン・エキスプレスは、まだ仮想通貨と結びついたカードの提供を行ってはいないが、関心は抱いている模様だ。
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現在、仮想通貨サービスの提供には消極的な企業も、メタバースには積極的な動きを見せる例はある。例えば英メガバンクHSBCは、シンガポールと香港の富裕層顧客向けに、メタバース投資に焦点を当てたファンドを立ち上げた。
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