米財務省、露大手マイニング企業「Bitriver」を制裁対象に追加 対ロシア制裁強化の一環として

マイニング業者も対象に

米財務省は20日、ロシアに対する制裁強化策を発表した。銀行をはじめとする金融機関以外に、暗号資産(仮想通貨)マイニング業者の「ビットリバー(Bitriver)」とその関連会社10社に対しても措置を講じる。

今回の発表内容は、これまでにロシアに対して行った経済制裁の強化策。銀行などの金融機関を含む40以上の個人・企業等を新たな制裁措置の対象として発表し、その一部として大手仮想通貨マイニング企業「ビットリバー」とその子会社が挙げられた格好だ。

ビットリバーは2017年にロシアで設立され、ロシア国内ではシベリアなどの計3つ地域で事業を展開している。大量の計算機を用いたビットコイン(BTC)のマイニング作業を主に行っており、その規模は世界第3位にまでのぼる。

マイニングとは

マイニングとは、ビットコインなどPoW通貨の取引を検証・承認する「採掘」行動のこと。取引の検証にはコンピューターで膨大な計算を行う必要があり、その見返りとしてマイニングに成功すれば報酬が得られる。

▶️仮想通貨用語集

同省は、ロシアが「エネルギー資源と寒冷な気候のため、暗号マイニングにおいて比較優位性を持っている」としたうえで、大手マイニング企業のビットリバーが「ロシアの天然資源のマネタイズに貢献している」と説明し、今回の発表に至った。

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米国のロシア制裁動向

米財務省は以前より、ロシアが制裁回避のために仮想通貨を利用することに警戒を呼び掛けている。3月8日には、同省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が「すべての金融機関は、制裁回避との関連が疑われる活動を迅速に発見・報告し、リスクベースの顧客デューディリジェンス、あるいはデューディリジェンスの強化を実施する必要がある」と呼びかけている。

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顧客デューデリジェンスとは

事前に定めたリスク基準に照らして、顧客の情報や取引内容を調査し、関連するリスクを低減すること。金融機関ではマネーロンダリング防止などのために実施されることも多い。

▶️仮想通貨用語集

また、同月9日には、仮想通貨懐疑派として知られるエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党)が、ロシアの「制裁逃れ」に対する仮想通貨法案を発表。仮想通貨取引所等業者が制裁対象となっているロシアの個人や企業にサービスを提供することを防ぐために、ユーザーのアイデンティティと個人ウォレットの取引記録を財務省に報告することを要求している。

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一方で、4月6日には、イエレン米財務長官が「現時点でロシアは制裁回避で仮想通貨を利用していない」と説明するなど、懸念する程のことは起きていないという見方もある。ただ、引き続き警戒は必要であり、同長官は今後も注意深く監視していく姿勢を示している。

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