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英国の女王演説、仮想通貨関連の法案2点を打ち出す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨関連の法案2つを予定

英国政府は10日、今後検討する一連の立法案の一部として、暗号資産(仮想通貨)に関わる法案を2つ発表した。仮想通貨の安全な導入や、不正金融への使用防止を掲げている。

この発表は、英国で議会の開会セレモニーを行う際に、エリザベス女王が政策方針を読み上げるという慣行「クイーンズスピーチ」に関連して行われたものである。今年、エリザベス女王は出席できなかったため、チャールズ皇太子が代行して読み上げた。

皇太子は、仮想通貨への直接的な言及は行わなかったものの、「デジタル市場や、大手デジタル企業のための、新しい競争ルールを作成するための措置」を発表すると発言。また、「不法金融に取り組むための権限をさらに強化し、経済犯罪を減らし、企業の成長を支援するための法案」が提出される予定だと述べた。

法案概要

英国政府の首相府が、書面で発行した「クイーンズスピーチ」の内容によると、仮想通貨に関連する法案は「Financial Services and Markets Bill(金融サービス・金融市場法案)」と「The Economic Crime and Corporate Transparency Bill(経済犯罪と企業の透明性法案)」の2つである。

このうち「金融サービス・金融市場法案」は、次のような項目を含んでいた。

仮想通貨の安全な導入や、テクノロジー・プロバイダーへのアウトソーシングの支援など、金融サービスにおける革新的なテクノロジーの機会を活用する。

この法案全体の目的は、英国の金融サービス分野における世界的リーダーとしての地位を維持・強化することである。また、英国の利益にとって最適な、国際的に評価される金融サービス規制を確立することも挙げられた。

さらに、本法案の主なメリットの一つは、金融セクターにおける煩雑な手続きを削減し、英国を投資やビジネスにとってさらに魅力的な場所にすることであるという。

「仮想通貨の安全な導入」について詳しい記述はなかったものの、ある程度こうした法案の目的に沿った方向性で進めることが考えられそうだ。

また、「経済犯罪と企業の透明性法案」は、次のような内容を盛り込んでいる。

ランサムウェアに使用されることの多い仮想通貨を、より迅速かつ容易に押収・回収するための権限を創設する。これまでは資金を犯罪行為に利用する者の一部について、刑事的な訴追が難しかったが、民事没収権の創設により対応しリスクを軽減する。

また、「経済犯罪の防止と検知のため、金融セクターの事業者がより効果的に情報を共有できるようにする」ことも挙げた。

ランサムウェアとは

「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

この法案は「不正金融に対処し、経済犯罪を減らして、企業の成長を支援するための権限をさらに強化する」ことを狙いとするものだ。「犯罪者やテロリストを取り締まり、英国から汚れた資金を追い出すことを確実にする」としている。

また、ロシアのプーチン大統領の名前を挙げ「プーチンの取り巻きを含むこうした人々が、英国の開かれた社会から利益を得ることがないようにする」とも述べている。

これについては英国含むG7やEU各国が、ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシアを制裁対象としている経緯があった。

関連G7がロシアに対する制裁強化で共同声明、仮想通貨も対象

仮想通貨関連の動き

英国では、仮想通貨を巡る規制の動きが活発化している。

英国のリシ・スナック財務大臣は4月、ステーブルコインの規制とNFT発行の計画を発表した。

英国を仮想通貨技術と投資の世界的ハブとするための一連の施策の一環であり、企業のイノベーションを支援する『金融市場インフラのサンドボックス』の法制化や、業界とより緊密に協力するためのグループ設立などを掲げている。

関連英大蔵省「UKを仮想通貨技術と投資の世界的ハブに」

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