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米NY州、ステーブルコインの規定を提示

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米ドル建てステーブルコインの承認基準

米ニューヨーク州金融サービス局(DFS)のAdrienne A. Harris長官は8日、DFSの規制対象事業者が発行する、米ドル建てのステーブルコインに関するガイドラインを発表した。米国において初めてステーブルコイン規則を発行する州となる。

Harris長官によると、この規制ガイドラインは「ニューヨークで米ドル担保のステーブルコインを発行しようとする仮想通貨企業に、明確な基準を提示する」ものだという。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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主な要件

ガイドラインによると、米ドル建てステーブルコインに適用される主な規則は次の通りである。

  • 資産の裏付けと償還(換金)可能性
  • 準備金に関する要件
  • 独立した監査

まず、裏付け資産については、その市場価値が、各営業日終了時点のすべての発行済みステーブルコインの名目価値と、同等以上でなければならない。

さらに、ステーブルコイン発行者は、事前にDFSから、償還方針について承認を得ておき、ステーブルコインの保有者が求める際には、そのコインの価値を米ドル建てですみやかに償還する義務がある。

次に準備金の要件については、発行体の資産から区別して、米国の州または連邦政府が認可した預金取扱機関などに保管しなければならない。

準備金を構成する資産も定められている。「満期まで3ヶ月以内の米国財務省証券、米国財務省債券」や「米国の州または連邦政府が認可した預金取扱機関の口座」など比較的安全な資産が指定された格好だ。

さらに、監査については米国でライセンスを持つ独立した公認会計士(CPA)から、少なくとも月に一度は経営管理について審査を受ける必要がある。

ニューヨーク州金融サービス局(DFS)は、以上のような規則に加えて、米ドル建てステーブルコイン発行者のライセンスを審査するにあたっては、様々な要件を考慮するとしている。

具体的には、サイバーセキュリティ、ネットワークの設計と維持、関連技術やその運用、銀行機密保護法・反マネーロンダリング基準や制裁の遵守、消費者保護、決済システムの安定性など、幅広くリスクに関する事項を考慮するという。

DFSによると、現在、こうした基準の下で規制されているステーブルコインは、以下の通りである。なお、Circleが発行するUSDCは対象になっていない。

  • Paxos Trust Companyが発行する「USDP」と「BUSD」
  • Gemini Trust Companyが発行する「GUSD」
  • GMO-Z.com Trust Companyが発行する「ZUSD」

Paxosについては21年に、準備資産の内訳を公開し、96%が現金または現金同等物であるとして安全性を強調していた経緯もある。

関連:Paxos、米ドル建てステーブルコインの準備金内訳を明かす

DFSは公式発表で、「ステーブルコイン市場や仮想通貨分野における最近の出来事を踏まえ、ニューヨーク州が規制する仮想通貨事業者と密接に連絡を取り合っている」とも述べた。「ステーブルコイン市場の最近の出来事」については、USTディペッグ騒動を指している可能性が大きい。

関連:USTのディペッグ騒動が規制に与える影響 米国や英国でも議論が加速化

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