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ビットコイン21700ドルで反発一服、FTXによる救済措置などの影響で過度な警戒感は後退

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仮想通貨市況

21日の米株式市場では、ダウが641ドル(2.1%)高と3営業日ぶりに大幅反発した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、週間下落率4.8%安に達するなど今年最大の下落率を記録していた。売られ過ぎ水準からの買い戻しが先行したものとみられる。

22日の暗号資産(仮想通貨)市場は、ビットコインは前日比0.79%高の279万円(20,470ドル)で推移している。

BTC/USD日足

一時21,700ドル台まで上昇したが反発ペースを早めていたこともあり、23,000ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)を前に米国時間では利益確定売りが優勢となった。リスクオフ局面では米株指数に連動しつつ、今後2万ドルの節目を跨いだ攻防が激しくなる可能性がある。

Alex Krüger氏は、「1BTC=2万ドル、1ETH=1000ドルより下の逆指値注文が先週より大幅に減少しており、ショートの優位性が落ちている」と指摘。連鎖的な急落を狙った売り仕掛けの旨味が減っているとの見解を示した。

機関投資家の動向

昨今の急激な市場環境の変化を受け、機関投資家はこぞってリスク軽減に努めている。

ナスダックに上場するマイニング大手ビットファームは、市場の極端なボラティリティを考慮して、先週6,200万ドル相当の3,000BTCを売却したことを発表した。22年6月20日時点の保有量は3,349BTCになるという。

関連:加マイニング企業Bitfarms、1週間でビットコインを3,000BTC売却

最大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXが、金融サービス企業BlockFiの救済に動いたことが分かり、連鎖的な破綻リスクの懸念後退と一定の安堵を市場にもたらした。約340億円(2.5億ドル)を融資する。

詳細:仮想通貨取引所FTX、約340億円をBlockFiに融資

資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、機関投資家はPoS移行の大型アップグレード「マージ」を控えるイーサリアム(ETH)に関するリスク回避のためにエクスポージャーを減らしている。

11週間連続の流出超過となり、2022年以降、累計4億5900万ドルが流出した。一方ソラナ(SOL)は先週70万ドル、現在までに1億900万ドルの資金流入に至った。

CoinShares

市況悪化に伴い、デジタル資産投資商品の運用資産総額(AuM)は2021年2月以来の最低水準である360億ドルまで減少。21年11月のピークから59%減少した。

アルトコイン

Solanaネットワークの分散型融資プロトコル「Solend」で発生していたクジラ(大口投資家)の影響による大規模清算リスクについて、貸付プール内のSOL預金の内、95%が清算されることをほぼ回避した可能性がある。

Solendプロトコルでロックアップされた資金は4月初めには14億ドルを超えていたが、テラ・ショックやThree Arrows Capital(3AC)の債務超過懸念を経て、DeFi(分散型金融)版の信用不安が広がると7億2500万ドルまで半減。資金流出に歯止めがかからず、取り付け騒ぎのような状況に陥った。

該当するアカウントは、Solend Labsに570万SOL(1億7000万ドル)を預け入れ、1億800万ドル相当の米ドル・ステーブルコイン(USDCとUSDT)を借り入れていた。

今回の対応では、相当のUSD Coin(USDC)債務をSolanaブロックチェーン上で構築されるレンディングサービスのMango Marketsへと移動・分散させたものとみられる。

ただし、依然として清算リスクが完全に排除されたわけではない。SolendはMangoチームと連携を取り、リスク軽減のための長期プランを策定する方針を示している。

詳細:ソラナのクジラが対応、高額債権の清算リスク緩和へ

22日9時には、貸付限度額の制限を定めるガバナンス提案「SLND3」が可決された。

関連:分散型融資プロトコルSolendで大口ポジションの清算懸念、SOL市場への影響は?

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