はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

BlockFiへの緊急融資に不都合な条件、筆頭株主が対策を模索=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BlockFiへのFTX融資枠

暗号資産(仮想通貨)投資企業Morgan Creek Digitalは、苦境に立たされている仮想通貨貸借サービスプラットフォームBlockFiを救済するために約340億円(2億5000万ドル)の資金調達を検討していると報じられている。

この動きは21日にBlockFiがサインしたことを発表した、FTXによる同額のクレジットファシリティ(信用供与枠)への対抗策となる。

関係者情報と収支報告の録音に基づいて米Coindeskが26日に報じた内容によると、FTXからの融資枠には交換条件があったようだ。BlockFiの株式について実質ゼロ円での購入オプションをFTXに与える内容で、仮にFTXがオプションを行使すれば、ストックオプションの権利を有する従業員を含むBlockFiの既存株主全員が保有する株式を失うことになる。

Morgan Creek DigitalのMark Yusko共同創設者は会議で、投資家から急ピッチで資金を募っていると語ったという。同社はBlockFiの大株主であり、BlockFiのシリーズCの資金調達ラウンドではリードインベスターを務めた。

Yusko氏は、BlockFiへの投資を回収するためにできる限りのことをしているが、成功は遠いと説明している。

唯一の選択肢は、同等の金額を株式で調達すること。それこそが、我々が取り組んでいることだ。可能性は10%程度だが、ゼロではない。

21日のリリースで、BlockFiはFTXのタームシート(契約書)にサインしたと報告したものの、数日後に発行される最終文書に準拠するとの但し書きがあった。

そして、Yusko氏はこの取引がおそらく3日後に確定すると投資家に伝えたという。

BlockFiの苦境の一端は、債務超過に陥ったヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)が担っている。3ACは2020年にBlockFiに戦略的投資を行った経緯で、BlockFiから多額のビットコイン(BTC)を融資されていたとみられる。17日には、BlockFiのマージンコール(追加証拠金の要請)に応じることができず、3ACのポジションが強制清算されたことも報じられた。

関連:仮想通貨取引所FTX、BlockFiの株式取得か=WSJ

BlockFi救済オプション

Yusko氏はまた、暫定的とはいえ、クレジットファシリティのオファーを受けた時点でBlockFiサイドがそうした条件を受けたのには、それなりの理由があったことを会議で認めている。

いくつかの緊急融資オファーの中でFTXの提案は、顧客資産を優先する唯一のものだったという。他のオファーでは出資者が投資を回収するまで、BlockFiの顧客資産が出金できなくなる内容だったようだ。

現在のところ、BlockFiは顧客資金の出金停止は行っていないが、有利子口座サービスで仮想通貨預金に対する利率を7月1日から上げることを24日に発表した。

FTXがBlockFiの株式取得に向けて協議している事は、24日にWall Street Journalも伝えていたが真相は分かっていない。

Yusko氏はまた、FTXとの共同契約の可能性も示唆しており、BlockFiを救済するために資本の一部を出し合うプランについて鋭意検討する構えを示したという。同氏はFTXについて、恐慌の最中に信託会社ニッカーボッカーの信用不安を煽り、銀行グループと救援軍を結成して危機に対処したJPモルガンを引き合いに語った。

17日には、FTXの親会社に当たる仮想通貨投資・トレーディング企業Alameda Researchが、仮想通貨取引プラットフォームVoyager Digitalに信用供与(クレジットファシリティ)枠を確保したことが発表された。この契約にもBlockFiと同様の条件があると指摘されている。

24日には、米金融大手ゴールドマン・サックスが、財務的困難に陥っている仮想通貨融資企業Celsius Network(セルシウスネットワーク)の資産の購入を検討していると報じられた。Celsiusは市況悪化の影響で運用資産が回収困難になったと推測されており、13日に顧客資産の引き出しやスワップ、口座間の送金の一時停止を実施。今もその状態が続いている。

関連:ゴールドマン・サックス、セルシウスの資産購入で調達か

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧