ビットコインATMの拡大へ
米国を中心に17万5000台のATMを展開する「ヒョースン(暁星)アメリカ」は12日、暗号資産(仮想通貨)と現金を交換するPOS(販売時点情報管理システム)を提供するDigitalMintとの提携を発表した。
ATMの設置事業者は、ヒョースンアメリカがまもなくオープンする予定のアプリストアで、DigitalMintのAPIを統合できるようになる。エンドユーザーにとっては対応したマシンでビットコイン(BTC)とライトコイン(LTC)を即座に購入できるようになる。
2014年に設立されたDigitalMintは、ソフトウェアAPIを通じてATMやレジで仮想通貨を購入可能にするビットコインPOSの米大手プロバイダー。全米のコンビニエンスストア、食料品チェーン店、ガソリンスタンド、小売店、金融サービスセンターなどで採用されている。
ユーザーは電話番号でDigitalMintのアカウントを登録し、ATMのカメラでKYC(顧客確認)を済ませて利用できる。仮想通貨ウォレットのQRコードをスキャンすれば、購入したビットコイン(BTC)が送付される。ヒョースンアメリカとの取り組みについて、DigitalMintのDon Wyper最高執行責任者(COO)は以下のように述べている。
近日公開予定のヒョースンアプリストアの最初のプロダクトになることに興奮している。ヒョースンアメリカと協力して、米国およびその他の地域に配備された175,000台のATMで仮想通貨サービスを簡単かつ安全に利用できるようにしたい。
ヒョースンアメリカは、韓国の財閥でコングロマリットである暁星グループ(Hyosung)の北米子会社。ヒョースンアメリカのHee-Eun Ahn最高経営責任者(CEO)は以下のように述べている。
当社のような全国的な配置規模を有す、トップレベルのATM提供事業者とのリレーションは、DigitalMintに類まれな顧客基盤を提供する。
Coin ATM Raderによると、世界で38,441台のビットコインATMが設置されており、そのうち米国は3,3772台(87%)を占めている。21年10月には、米小売大手ウォルマートが米国内の200拠点でビットコイン(BTC)を購入できるATMを試験的に導入していた。
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