はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨大幅続伸、イーサリアム一時前週比46.8%高に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

18日の米株式市場では、ダウが前週末比215ドル(0.7%)安と反落した。主要企業の決算は概ね良好であったが、FRB(米連邦準備制度)の金融引き締めが景気を冷やすとの警戒感は依然根強い。

19日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比+3.9%の305万円(22,129ドル)で推移。日本円建ての300万円台と時価総額1兆ドル水準を取り戻した。

BTC/USD 4時間足

今月中旬までに、仮想通貨ファンドや融資企業の連鎖破綻やCPI(米消費者物価指数)発表への警戒感から18,892ドルまで下げたが、その後下値を切り上げつつ反転した。

今朝方にはレンジ上限(23,000ドル)で反落しており同水準の上値抵抗線を超えられるかどうかが焦点か。足元では過熱感も出始めている。

27日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)において、FF金利を1.00%利上げするとの見方が30.9%まで減少したことも、警戒感後退で市場心理の緩和をもたらした。

CME FedWatch Tool(7月19日時点)

13日に発表された6月度のCPI(米消費者物価指数)では、インフレ指数が40年ぶりの最高値である前年同月比+9.1%に達しており、発表直後の14日時点では、1.00%の追加利上げ予想は約80%に上っていた。

(7月14日時点)

前回のFOMCでパウル議長が判断材料の一つとして言及したミシガン大学の「消費者信頼感指数(確定値)」にて、速報値より下方修正されたことなどが好感された。同マインド指数は、ガソリン価格など米国GDPの7割を占める個人消費の動向を確認するために用いられるものだ。

市場予想を超えた場合はドル買い、下回った場合はドル売りにつながりやすく、上昇の続いていたドル・インデックスが15日以降一服したこともリスク資産に追い風となった。

ドル指数 週足

一方、ウクライナ・ロシア情勢を巡る欧州の経済リスクは極めて高い状態で依然燻るほか、7月末に控える米連邦公開市場委員会(FOMC)の追加利上げ動向をどこまで織り込めているかは懸念材料だ。予想値が下がっていることは「市場が追加利上げ1.00%を十分織り込めていない」ということになるため諸刃の剣であり、既定路線とされる0.75%ではなく、1.00%が選択された場合は大きく荒れるおそれもある。

マクロ経済、及び相場環境がある程度落ち着きを取り戻すまでは、最低数ヶ月〜数年かかるとの見方が大勢を占めるなど、一時的な自律反発に留まると慎重な見立ても少なくない。

オンチェーンデータ分析

Glassnodeは18日、最新の市況レポートを掲載した。

市場価格は、1ヶ月以上に渡って実現価格を下回って取引されており、保有者の”完全降伏”が発生したことを示す多くのシグナルが確認された。

下記のデータでは、今年5月のテラ・ショックで277.7億ドル、6月18日にBTCが2万ドルの節目を割り込んだ急落局面では、過去最大の355億ドルの実現損失を引き起こした。これにより大幅な超過レバレッジは解消され、底打ち反転の兆候を示している。

Glassnode

関連:ビットコインの下落止まらず昨年最安値割り込む、USTの影響でLUNA下落率は前週比-99%に

欧米を中心とするマクロ経済では資源高やエネルギー供給不足が懸念され、リセッション(景気後退)の論調が日増しに高まるなど依然として厳しい状況にある一方で、Three Arrows Capital(3AC)やCelsiusなどの悪材料は破綻という結末でピークアウトし、業界最大手のFTXなどが救済措置を講じたことで、相場のアク抜けにつながったとの見方がある。

中でも、売られすぎ水準の顕著だったイーサリアム(ETH)は、目先に迫った大型アップグレードThe Merge(ザ・マージ)に向けた進捗のほか、テラ・ショックや3ACに関連したFUDでDeFi(分散型金融)市場の混乱が落ち着いてきたこともあり、買い戻し圧力を強めた。

ヒストリカルデータによれば、BTCが実現価格を下回る累積期間は、セリング・クライマックスからトレンド転換までが早かったコロナ・ショックの例外を除けば、2014〜2015年のベア相場で301日間、2018〜2019年のベア相場で134日間だった。

今回はすでに34日間が経過しているが、弱気相場の底を形成するにあたって調整期間としては不十分との見方もある。

Glassnode

投資家の平均利益/損失を評価するために用いられる「実現価値(MVRV)」では、3.0を超える値は強気市場が過熱していることを示しており、過去の弱気相場では、平均0.85(未実現損失-15%)が大底水準となっている。

利益のBTC供給合計値では、直近最安値の1BTC=17,600ドルまで下落した際の未実現損失9216万BTCは、約1ヶ月の揉み合いを経て1BTC=21,200ドルまで上昇した時点で、7680万BTCに減少した。

Glassnode

これは、ホルダーの世代交代で循環供給の約8%(150万BTC)が入れ替わったことを意味する。新しく取得された暗号資産は、トレンド転換がかなえば未実現利益として再評価されることになる。

時価総額の約55%に相当する未実現損失の合計は、20年3月のコロナショック時を上回り、2018年のベア相場の底値付近に匹敵するという。

アルト市場

ここ数ヶ月に渡って過去最悪水準の”総悲観”が続いた反動で、前週末〜週明けにかけて主要アルトが幅広く買われた。

前週比+46.8%のイーサリアム(ETH)を筆頭に、好材料が相次いだ銘柄では前週比+71.4%のポリゴン(MATIC)、前週比+77.6%のUniSwap(UNI)などが相場を牽引した。

関連:米ディズニー、ポリゴンら6社を事業開発プログラムに選出 

DeFi(分散型金融)プラットフォーム「Lido Finance」は18日、イーサリアム(ETH)のレイヤー2へのサポート拡大を発表。L2では、ステーキングに応じて発行される債券トークンstETHのラップ版である「wstETH」への対応を行う。

関連:流動的ステーキングのLido、イーサリアムのL2に対応へ

stETHの需要拡大と共に、L2の利用によって取引手数料(Gas代)削減を図ることができる。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/19 月曜日
18:00
Bitcoin革命、ZK技術で実現するBitcoinOSのアプローチ
ビットコインの可能性を広げるBitcoinOS(BOS)は、ZK技術を活用してビットコインのコードを変更せずにスマートコントラクト機能やスケーラビリティを実現。BitSNARK、Grailブリッジ、xBTCなどの革新的プロダクトで、ビットコイン中心の統合エコシステムを構築。
17:15
リミックスポイント、最大56億円を調達へ 44億円でビットコイン買い増し
リミックスポイントがEVO FUND向け新株予約権で約56億円を調達。44億円で仮想通貨ビットコイン買い増し、12億円をWeb3バリデーター事業に投資へ。
16:50
変わるWeb3業界の投資地図 今注目のVC3社が語る「実需とインフラ」重視の新戦略
TEAMZ WEB3 AIサミットで取材したC² Ventures、DFG、Jsquareの3社が語るWeb3投資の現在地。実需・収益性・規制対応を軸に見極めが進む中、インフラやAIへの関心、そしてアジア市場の可能性にも注目が集まる。
15:05
アーサーヘイズが今夏以降の「アルトシーズン」再来の見通し 年末までにビットコイン2.5倍予想も
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨の強気相場を予測、今夏を目処にBTC20万ドルへの上昇とアルトシーズン開始を見込む。自身のポートフォリオは20%を金(ゴールド)に配分し「最終的に1〜2万ドルまで上昇」と展望する。米国債務拡大がビットコイン高騰の追い風になると分析した。
14:15
中国系上場企業DDC、5000BTC保有目標のビットコイン準備金戦略を発表 
米国上場の中国系食品企業DayDayCook(DDC)が、ビットコインを戦略的準備金として3年間で5,000BTCの蓄積を目指す計画を発表した。同社は、すでに100BTCを購入済みで、2025年末までに500BTCの取得を目指す。一方、中国の仮想通貨規制をいかに回避するかにも注目が集まる。
13:22
メタプラネット、151億円でビットコイン追加購入 保有数7,800 BTCに
メタプラネットが約151億円で暗号資産ビットコイン1,004BTCを追加購入。保有総数は7,800枚に拡大。5月の資金調達・債務償還の経緯も紹介。
11:40
過去最高値目前のビットコイン、迫るゴールデンクロスが中・長期の買いシグナルを示唆
ビットコインは投資家が重視する50MAと200MAのゴールデンクロスによる買いシグナルが形成間近に。米国債格下げでドル安圧力も追い風にとなるか。トランプ米政権の貿易・関税政策とインフレ懸念がのヘッジ需要を高める可能性が指摘される中、さらなる上昇を示唆する。
11:11
CMEグループ、XRPの先物取引を本日より提供開始へ 
米CMEグループが本日より暗号資産(仮想通貨)XRPを先物取引サービスを開始する。機関投資家の参入機会の拡大とリップル社とSECの裁判の和解進展状況も含め、その背景を解説。
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧