米連銀、Voyagerの預金保険に関する声明を批判

2日以内の改善命令を指示

米FRB(連邦準備制度理事会)とFDIC(連邦預金保険公社)は28日、暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームVoyager Digitalに対する声明を発表した。

Voyager Digitalの顧客資産にはFDICの保険が適用されないにもかかわらず、偽証の宣伝を投資家に提供していたとして今回FRBとFDICは、中止通告書(Ceast and Desist)を共同声明として発令。2日以内に「虚偽に基づき、誤解を招く記載」を撤回するよう指示した。

Voyager Digital社はニューヨーク州のFDICに保証されているMetropolitan Commercial Bank(MCB)で資産を預け入れていたが、FDICの保険が適用されるのはMCBが破産した場合のみで、Voyager Digital社が破綻してもFDICの保証はVoyagerの顧客に提供されないと説明。これまで、Voyager社がウェブサイトやモバイルアプリ、SNS上で虚偽にFDICに保証されていて、顧客資産にも補償されると宣伝してきたのはミスリードだと批判した。

これを受け、2日以内にVoyager社の資料からこのような記述を取り消すよう指示。また、仮に2日以内にこのような変更を行った場合も今後さらなる取り締まる可能性を排除するものではないとした。

Voyager Digitalとは

Voyagerは相場の急落に際して、破産に陥ったThree Arrow Capital(3AC)の余波を受けて連鎖的に7月上旬、破産申請を余儀なくされた仮想通貨プラットフォーム。同社はこれまで、顧客の資産(米ドル)が最大250万ドル(約3,400万円)までFDICの預金保険が適用されると宣伝していたが、これが投資家に誤った情報を提供していたと指摘された格好だ。

出典:Twitter

同社は7月1日に顧客資産の引き出しを停止後、4日後に破産申請を提出。バランスシート(貸借対照表)上は2億ドル(260億ドル)以上の資産を保有していたが、3ACやアラメダ・リサーチに提供した総額10億ドル(1,300億円)以上のローンが未返済になっていたことが影響した模様だ。

関連:3ACへの巨額融資の影響で連鎖破綻、仮想通貨企業Voyagerが破産申請

FDICとは

正式名称は連邦預金保険公社(Federal Deposit Insurance Corporation)。被保険銀行における預金を保護するための預金保険業務等を行う米国政府の独立機関で、1929年の世界恐慌を教訓に、銀行預金の保護政策として1933年に設立された。

加盟銀行が仮に破綻した場合、預金口座が最大25万ドルまで補償する。

▶️仮想通貨用語集

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FTXの買収案を拒否

なお、Voyager社の破産申請後、大手仮想通貨取引所FTXとアラメダ・リサーチが救済案を提出したが、Voyager社はこれを拒否。「ホワイトナイト(友好的な買収者)を装った定額入札」だとして批判しつつ、買収提案を却下する文書を裁判所に提出していた。

関連:Voyager、FTXとアラメダによる買収提案を拒否

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