イーサリアムL2「Arbitrum」、最新技術「Nitro」のテストが最終段階へ

最高の技術をイーサリアムへ提供

暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのL2プロジェクト「Arbitrum」は29日、テストネット「Arbitrum Rinkeby」が、最新技術「Nitro」へ対応したことを発表した。

RinkebyでNitroのテストを行い、メインネット「Arbitrum One」でのローンチにつなげる計画。Nitroはイーサリアムの処理能力をサポートするだけでなく、標準的なプログラミング言語に対応していることから、開発者の参入障壁を下げることができるようになるとも期待されている。

L2とは

「レイヤー2」の略で、「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながるため、ArbitrumらがL2ソリューションを開発している。

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ArbitrumはイーサリアムのL2ネットワークの中で、マーケットのシェアは最大級。「L2BEAT」のデータによれば本記事執筆時点で、Arbitrum上に運用のためにロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」は約3,300億円(25億ドル)で1位となっている。Nitroについては昨年10月の時点で開発に取り組んでいることを明かしており、その時にRinkebyでテストを行う計画があることも説明していた。

出典:L2BEAT

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今回、ArbitrumのSteven Goldfeder最高経営責任者(CEO)は、CoinPostの提携メディア「The Block」に対し、「我々のミッションは、現時点における最高の技術を活用して、ユーザーやイーサリアムにスケーラビリティ(拡張性)を提供すること。セキュリティと分散性も拡張していく」とコメント。「Nitroは、イーサリアムのキャパシティの何倍も需要を増加させることができる」と自信を見せた。

Rustなど複数のプログラミング言語で利用できるWebAssembly(Wasm)に対応しているNitroは、今回のテストで問題がなければ、数週間でメインネットにローンチする予定だ。

イーサリアムの開発

イーサリアムについては、ポリゴン(MATIC)などスケーリングソリューションの開発が活発化している。最近では20日にポリゴンが、ロールアップ技術を活用した新たなスケーリングソリューション「zkEVM」を発表した。

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一方で、イーサリアム自体のブロックチェーンも開発が進み、共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が述べている通り、これから急激な変化期に突入していく。

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現在は、コンセンサスアルゴリズムを「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」から「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」へ移行する次期大型アップグレード「The Merge(マージ)」を9月に実施できるようにすることが目標。マージ後はイーサリアムの発行量が、現在と比べて最大90%減少することから、投資家から大きな注目を集めている。

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