はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

MakerDAO、725億円を米国債等に投資 ステーブルコインDAIの新たな運用戦略

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Makerが国債投資

DeFi(分散型金融)大手Makerプロトコルを管理する「MakerDAO」が、合計725億円(5億DAI)を米国債などに投資する計画が始動した。

DAI準備金の約5割(5,800億円)を占めるステーブルコイン「USCCoin(USDC)」の一部をDAIに替え、DAIの運用から低リスクの利回りを得る狙い。1.45億円(100万ドル)の試験取引はすでに完了しており、今後も段階的に進行していく。

MakerDAOは声明で、「準備金からの利回り獲得は、プロトコルの機能強化と資本投資の安定化につながる」と述べ、「伝統的な金融スペースで、DAIの影響力を示したい」と加えた。

Makerプロトコルは、ステーブルコイン「DAI(ダイ)」の発行・管理、レンディングプラットフォーム。MakerDAOはプロトコルの運用方針について、ガバナンストークン(MKR)の投票を通して管理するDAO(分散型自律組織)だ。

DAIは仮想通貨担保型のステーブルコインで、米ドルの価値と連動しており、1DAI≒1ドルを維持するよう設計される。執筆時点でDAIの時価総額は67億ドル(約9,700億円)で、これはステーブルコインとして4位の規模だ。

国債を取り入れる計画は22年6月に暗号資産(仮想通貨)メイカー(MKR)保有者によってコミュニティ投票が開始された経緯がある。その後、5億DAIを①米国短国債(80%)+社債(20%)で運用するプランが、7月上旬に可決していた。

ステーブルコインDAIを現金に換金するプロセスは、デジタル資産銀行Sygnumと投資管理会社Baillie Giffordが協力する。その後、キャッシュは米国債や社債の購入に充てられる。

関連:MakerDAO、ステーブルコイン5億ドル相当の裏付け資産で米国債などに投資か

ステーブルコイン準備金の運用

ステーブルコインの発行体が準備金を使った国債運用に乗り出す事例は、Makerが初めてではない。22年10月の報告によると、流通量で最大(約10兆円)のステーブルコイン「テザー(USDT)」を発行するTether社(香港)の準備金のうち米短期国債が占める割合は58%超だ。

関連:テザー社「USDTの準備資産は58%超が米短期国債」

流通額6.7兆円のステーブルコイン「USDC」を発行する米サークル社(Circle)も7月、準備資産の76%を米国国債で運用していると明かした。

関連:初心者にもわかるステーブルコインとは|特徴やユースケースを解説

元本が保証された無リスク資産とされる国債利回りは、2022年の米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め政策の影響で上昇傾向にある。

9月28日には、代表的な長期金利(米国10年国債)の利回りは2010年以来の高水準(4.00%台)に上昇。不動産投資信託(REIT)や株式インデックスなど、リスクのある資産よりも魅力的な場面では一般的に資金が国債に移る傾向がある。

関連:米サークル社がUSDC準備資産の内訳など開示、透明性の強化を図る

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧