CoinPostで今最も読まれています

米サークル社がUSDC準備資産の内訳など開示、透明性の強化を図る 現金と短期国債のみで構成

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

USDC準備資産の内訳

米サークル社(Circle)は14日、同社が発行するステーブルコイン「USDC」の準備資産の内訳及び全カストディアンのリストを公開した。ステーブルコインの安全性に関する懸念が高まる中、同社は5月からUSDCの仕組みや流動性、リスク管理等に関する一連のブログ記事を発表しており、今回はその第9弾となる。

関連:米サークル社CEO、ステーブルコインUSDCの安全性を強調

公開された2022年6月30日時点の準備資産状況は以下の通り:

  • 流通しているUSDC合計:$55,569,519,982
  • USDC準備資金合計:$55,703,500,691
  • 償還期間平均(現金預金と短期国債の平均):43.9日

準備資産内訳

  • 保有する米国国債合計:$42,122,235,732
  • 規制された米国金融機関で保有する現金総額:$13,581,264,959
  • USDC準備資金合計:$55,703,500,691

なお、米国国債は3ヶ月の短期国債のみで、それぞれ債券の識別番号、満期日及び市場価格の詳細が公開されている。

準備資金のうち現金を管理している金融機関は次の通り(全て規制に準拠):

  • New York Mellon銀行
  • Citizens Trust銀行
  • Cuscomers銀行
  • New York Community銀行
  • Signature銀行
  • Sillicon Valley銀行
  • Silvergate銀行
  • US Bancorp

サークル社は上記のような準備資産の詳細な内訳を、毎月公開するという。また、同社のホームページには準備資産の週ごとの内訳、及び発行と償還の状況が公開されている。

出典:Circle

USDCとは

米ドルと1:1の割合で価値が連動されるように運用されているステーブルコイン銘柄。サークル社とコインベースの共同事業体「Centre」が発行しており、取引の基軸通貨として利用されるほか、DeFiの貸付などでも広く活用されている

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコインのリスクと規制

5月初旬、アルゴリズム型ステーブルコインであるテラUSD(UST)にディペッグが発生し、テラブロックチェーンのネイティブトークンLUNAが99.99%暴落。暗号資産(仮想通貨)市場に大打撃を与えた。最終的にスリーアローズ・キャピタルやセルシウスといった大手企業が、連鎖的に破綻する事態に発展した。

関連:テラUSD(UST)のディペッグ騒動 Terraform Labs社や取引所の対応まとめ

テラ騒動は、ステーブルコインの安全性に対する懸念を掻き立てることとなり、以前にも増して、各国政府や規制当局による、規制の必要性に対する議論が活発になった。

関連イエレン財務長官、金融庁とステーブルコインの規制方針で合意

5月に開催されたG7財務大臣・中央銀行総裁会議でも、ステーブルコインに関する議論が行われたと報じられた。英国財務省はステーブルコインをはじめとするデジタル通貨が機能不全になった場合の対応を協議。中央銀行であるイングランド銀行に、指示権限を持たせることを提言した。

関連:英財務省、ステーブルコインが機能不全になった場合の対応を協議

日本では6月3日に成立した改正資金決済法で、仮想通貨とステーブルコインの規制の実施が明記された。同月17日には、米連邦準備制度理事会(FRB)が、金融政策報告書の中で、ステーブルコインが金融システムに与えるリスクについて言及。米ニューヨーク州は、ステーブルコインに関する準備金や償還、監査などのガイドラインを発表した。

関連:改正資金決済法が参院本会議で可決、ステーブルコイン関連の規制導入へ

関連:米FRB、ステーブルコインを金融安定性へのリスクとして言及

関連:米NY州、ステーブルコインの規定を提示

さらに今月に入ると、金融安定理事会(FSB)、欧州中央銀行(ECB)、国際決済銀行(BIS)の決済・市場インフラ委員会(CPMI)と証券監督者国際機構(IOSCO)などが相次いで、ステーブルコインに関する公式声明や報告書、ガイドラインなどを発表。

ここにきて、ステーブルコインに対する規制の機運が一気に高まってきたようだ。

関連:金融安定理事会「国際的な仮想通貨・ステーブルコイン規制枠組みは必要」

関連:欧州中央銀行、ステーブルコインの「効果的な規制」を呼びかけ

関連:国際決済銀行CPMIとIOSCO、ステーブルコインに関するガイダンス発行

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧