はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

国際決済銀行CPMIとIOSCO、ステーブルコインに関するガイダンス発行

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国際的基準設定機関によるガイドライン

国際決済銀行(BIS)の決済・市場インフラ委員会(CPMI)と証券監督者国際機構(IOSCO)は13日、ステーブルコインに対する規制ガイダンスを発表した。

CPMIは、主要国・地域の中央銀行で決済システムなどを担当する幹部により構成される基準設定団体で、BISが事務局を務めている。IOSCOは、世界の証券規制当局のための主要な国際政策フォーラム・基準設定機関である。

ガイダンスは、「同一リスク、同一規制」の原則を適用し、ステーブルコインの取り決めについて、支払・清算・決済システムに関する国際基準を遵守すべきと確認するものだ。

公式発表によると、これは「大きな一歩」であり、CPMIとIOSCOは、今後もステーブルコインの取決めに関連する規制、監督、監視の問題を検討し、他の基準設定機関とも連携していく予定だという。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

UST騒動にも言及

CPMI議長のサー・ジョン・カンリフ氏は、アルゴリズム型ステーブルコインUSTのディペッグ騒動にも触れて、次のようにガイドラインの必要性を示した。

最近の暗号資産(仮想通貨)市場の混乱では、多くの人が犠牲となったものの、システミックな出来事(より広範な金融システムにリスクを波及させる出来事)ではなかった。

しかし、信用が損なわれるスピードや仮想通貨のボラティリティ(価格変動)がいかに高いかを浮き彫りにしたものだ。特に、これらの市場が力強く成長しており、仮想通貨と伝統的な金融との結びつきが強まっていることを考えると、こうした事象は将来的にシステミックになる可能性がある。

CPMIとIOSCOは、ステーブルコインの現在の主な活用事例として、法定通貨と仮想通貨をつなぐブリッジとしての役割、仮想通貨デリバティブ取引における担保の役割、DeFi(分散型金融)における取引、レンディングでの役割などを特定している。また、将来的にさらに広い役割を果たす可能性にも触れた。

「金融インフラ原則の遵守が求められる」

ガイダンスは全体的に、ステーブルコインが金融市場インフラストラクチャ原則(PFMI)の関連原則をすべて遵守することが求められると確認するものだった。

PFMIは、CPMIとIOSCOが発行した、金融インフラ(決済システム、証券中央預託機関、証券決済システム、中央カウンターパーティ、取引情報蓄積機関)に関する国際標準である。PFMIは、主に以下のような項目についてガイダンスを提示している。

  • 金融インフラを脅威から回復させるための取り決め
  • サイバー犯罪などのリスク抑制
  • FX商品の清算
  • 各国中央銀行の原則を金融インフラに当てはめる方法
  • 重要なサービス提供者を監督する上での評価方法
  • 情報開示枠組

PFMIに基づき、今回のステーブルコインへのガイダンスでは、「ガバナンス、包括的なリスク管理のための枠組み、決済の最終性、資金決済」などについて詳しく提示された。

例えば、「ガバナンス」の項目では、スマートコントラクトのみで自動的に運営されるステーブルコインの場合は、コードで事前に確立したこと以外の不測の事態に対応することが難しいと指摘。必要な時には、人間が調整・変更できるようにするような取り決めが必要となるかもしれないと述べている。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/02 水曜日
11:44
米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
11:00
「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
10:30
国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
10:15
バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
08:20
バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
08:15
ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
07:50
『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
07:20
ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
06:55
三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
06:35
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。
06:12
ブラックロック、英で仮想通貨事業者認可を取得、ビットコインETF提供へ
世界最大の資産運用会社ブラックロックが英国金融行動監視機構から仮想通貨事業者として認可を取得。資産12兆ドルの投資巨人が欧州向けのビットコインETFを英国拠点から運営へ。
05:50
AI関連株と仮想通貨が反発、OpenAI過去最大の6兆円調達受け
OpenAIが史上最大の400億ドル資金調達を実施し企業価値3,000億ドルを達成。週間ユーザー数は5億人に拡大し、年間売上高は127億ドルを見込む。これを受けてCoreWeaveが38%上昇、AI関連仮想通貨も5%以上上昇した。
04/01 火曜日
17:40
メタプラネット、ビットコインを696 BTC追加購入
メタプラネットが696BTCを追加取得した。キャッシュ担保付きプットオプションで第1四半期に7.7億円の収益を計上し、長期的なビットコイン蓄積と安定収益を同時に狙う戦略を公開した。
15:02
オリコン調査 ビットコイン取引所満足度ランキングbitbankが首位【現物取引】
オリコン顧客満足度調査2025で暗号資産取引所を徹底比較。現物取引ではbitbankが2年連続の総合1位を獲得し、手数料・システム安定性で3年連続首位となった。GMOコインはステーキング・レンディングで高評価。6,260人の利用者の声から見る信頼性の高い取引所選びに。
14:15
エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービスを今年度中に開始
マジモバ・ホリエモバに続く展開 格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロ…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧