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テザー社、ブラジルのATM2万台超でUSDTを利用可能に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブラジルのATMでUSDT提供へ

テザー社は20日、ブラジルの2万4,000台のATMでステーブルコインUSDTを利用できるようにすると発表した。ブラジルの暗号資産(仮想通貨)サービスプロバイダーSmartPayと提携して、USDTのブラジルレアルへの変換なども可能にする。

テザー社のCTOであるパオロ・アルドイノ最高技術責任者は、次のように説明した。

ブラジルでは、インフレーションと、金融システムが包摂性に欠けていることで困難や限界が生じ、国民の多くが同国の経済成長に参加することができないでいる。

ブラジルのATMでUSDTを利用できるようにすることで、多くの人々に金融システムに参加する機会を提供する。このことは、決済業界だけでなく、ブラジルの金融エコシステム全体に大きな変化をもたらすだろう。

テザー社は、Instituto Locomotivaが2021年1月に実施した調査を引用して、金融包摂の必要性に触れた。ブラジルにはまだ銀行口座を持たない、あるいは頻繁には利用しない成人が3,400万人存在しているという状況だとしている。

今回、テザー社と提携するSmartPayは、ブラジル最大のATM会社TecBanのシステムでUSDTを利用できるようにした格好だ。11月3日からATMでUSDTを利用できるようにする予定である。

SmartPayのロセロ・ロペスCEOによると、ユーザーが仮想通貨ウォレットからATMにUSDTを送ることもできるようになる見込みだ。また、2月には、ユーザーがATMで法定通貨ブラジルレアルを入金し、それをウォレットでUSDTとして受け取ることも可能になるとしている。

送金や取引への需要

テザー社によると、USDTはブラジルで利用が多い仮想通貨の一つだ。特に送金利用額については最大規模であり、8月には約8万件の取引で約2,100億円(14億ドル)以上がUSDTを使って移動されていた。1件あたりの平均額は約270万円(約18,000ドル)だった。

ステーブルコインUSDTは、米ドルの価値に連動しており、現実の裏付け資産によって担保されている。このため、法定通貨の変動が大きな国や地域では、安定性を持つ金融資産として注目されている傾向がある。

関連仮想通貨市場にも影響する「ドル高」の背景は 相関性や円安要因についても解説

CoinGeckoによると、USDTは時価総額で3位(記事執筆時で約10兆円)の銘柄。安定した価値での資産保管を求める人々や、現金にアクセスせず迅速に取引を行うことを求める仮想通貨トレーダーから支持を得ている形だ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

裏付け資産の信頼性を強化

テザー社は、USDT裏付け資産の信頼性を強化している。これまで裏付け資産の一部を構成していたコマーシャルペーパーについて、契約先企業などの詳細が不明であることを懸念する声が上がっていた。

テザー社は、懸念を払しょくするために、コマーシャルペーパーの保有量を段階的に段階的に減らし、13日にはついにコマーシャルペーパー保有額ゼロを達成したと発表したところだ。

減少分は、リスクがゼロとされる米国債に変えており、9月末時点では裏付け資産に米短期国債が占める割合は58%超だとしている。

関連米テザー社、コマーシャルペーパーをUSDT準備金から完全に排除

コマーシャルペーパーとは

企業が短期で資金調達する際に発行する無担保の約束手形。主に優良企業が短期の資金調達を目的として発行し、償還期間は通常1年未満とされる。

▶️仮想通貨用語集

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