はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

東証、SMBC日興証券に売買停止処分と3億円の過怠金 相場操縦で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

相場操縦事件

東京証券取引所は20日、相場操縦事件を起こしたSMBC日興証券(以下、SMBC日興と表記)に対し、来年1月16日から5日間、自己勘定による有価証券の売買停止処分を発表した。また過怠金として、取引参加者に対しては過去最高額となる3億円を科す。同日、大阪取引所も戒告処分を発表した。

SMBC日興は声明で、処分を重く受け止めるとして、深い謝意を表明。経営管理体制及び内部管理体制の強化など、改善・再発防止に向けた取り組みを着実に実行し、信頼回復に努めると述べた。

今回の措置は、同社に対して10月に金融庁が出した業務停止命令の流れを汲むものだ。

金融庁は10月7日、金融商品取引法に基づき3ヶ月間の業務停止命令を出し、経営責任の明確化及び業務改善計画の策定を求めた。また、親会社である三井住友ファイナンシャルグループ(FG)も、子会社の管理徹底のため改善措置命令を受けた。

業務停止命令の対象となったのは、大株主から株式を買い取って個人などに転売する「ブロックオファー」の新規勧誘・受託・取引関連業務。証券取引等監視委員会(監視委)は3月、小糸製作所やモスフードサービスなどの株価を操作していた疑いで、同社を刑事告発。また、東京地検特捜部は、不正に株を買い支えたとして、同社元副社長ら幹部を逮捕・起訴し、法人としてのSMBC日興証券を起訴した。

SMBC日興と三井住友FGは11月、トップに対する処分を発表。SMBC日興の近藤雄一郎社長は半年間の無報酬処分。また、過去の経営陣の責任も問われ、清水喜彦前社長と久保哲也元社長には報酬の50%、半年分を返納することが求められた。親会社の三井住友FGでは、社長に対し半年の報酬の30%減額と、会長に対し3ヶ月分の報酬の20%減額処分となった。

顧客情報を無断で共有

相場操縦以外にSMBC日興は、情報共有規制(ファイアーウォール規制)に違反したことで、業務改善命令を受けている。同じ金融グループ傘下の銀行と証券会社による、取引先の非公開情報の共有に制約を課すのがこの規制だ。

監視委による調査を通じて、三井住友FG傘下の三井住友銀行とSMBC日興の間で、顧客の非公開情報が無断で共有されていた事実が明らかになった。顧客企業が共有停止を求めていたが、銀行が入手した株式売出や企業買収などの情報を、SMBC日興が営業活動に利用していたことが判明した。

規制緩和により、上場企業に限り情報共有の手続きが簡素化されるなど、銀行と証券会社の連携(銀証連携)の流れが深まっていた中で本件が発覚した。

監視委による告発

監視委は令和4年(今年)の不公正な取引事件として、20件以上の事例を発表しているが、内部取引と相場操縦に関する不正がほぼ拮抗している形だ。

そのうち告発に至ったのはSMBC日興を含む6件だが、相場操縦による告発はSMBC日興のみとなっている。その他は全て内部取引関連となっており、告発された東証上場企業は以下の通り:

  • Aiming
  • 東都水産
  • ソフトブレーン
  • テラ(内部取引及び偽計)
  • 朝日衛陶

関連史上最大級のマネロンスキャンダル デンマーク最大手銀が罪を認める

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/20 土曜日
13:22
イオレがビットコイン追加取得、累計保有量101BTC超に
日本上場企業イオレが約1億6640万円分のビットコインを追加取得。ネオクリプトバンク構想の初期トレジャリー運用の一環として実施され、2026年3月期中に120億円から160億円規模の取得を目指している。
11:55
ブラックロックのビットコイン現物ETF、年初来リターンはマイナスも流入額6位入り
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が年初来のETF流入で6位にランクインした。一方でリターンはマイナスとなっており背景にある投資家心理が注目される。
10:50
メタプラネット、米国預託証券プログラム設立
ビットコイン保有企業メタプラネットがドイツ銀行を預託銀行とする米国預託証券プログラムを設立し、19日より米国店頭市場で取引を開始する。米国投資家の利便性向上と流動性拡大を目指す。
10:33
ビットコイン提唱者ルミス米上院議員が再選不出馬、仮想通貨法案成立に注力へ
仮想通貨推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員が2026年の再選不出馬を表明した。任期終了までに包括的な仮想通貨規制法案や税制改革の成立を目指す方針を示している。
10:05
「ビットコイン価格は2035年に2億円に到達」CF Benchmarksが強気予想
CF Benchmarksが2035年の仮想通貨ビットコインの価格を基本シナリオで142万ドルと予想した。ゴールド市場のシェアを獲得することなどを前提とし弱気・強気シナリオも算出している。
09:10
イーサリアム、Glamsterdamの次のアップグレード名は「Hegota」
仮想通貨イーサリアムでGlamsterdamの次に実施されるアップグレードの名称がHegotaに決定。2025年と同様、イーサリアムは2026年に2回アップグレードを行う可能性がある。
08:15
ビットコイン、弱気相場入りか クリプトクアントが需要減速を指摘
クリプトクアントが仮想通貨ビットコインの需要成長鈍化を指摘し、弱気相場への移行を指摘。ETFの純売却や大口保有者の需要縮小、デリバティブ市場のリスク選好低下などが要因として挙げられている。
07:10
コインベース、2026年の税制変更で予測市場がギャンブルより有利になると指摘
コインベースが2026年の見通しレポートで、トランプ大統領が署名したワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法により予測市場が従来の賭博より税制面で有利になる可能性があると指摘した。
06:50
アーサー・ヘイズ、FRBの新資金供給策RMPでビットコイン4年サイクル論が終焉と再度主張
著名トレーダーであるアーサー・ヘイズ氏がFRBの準備金管理購入プログラムを分析し、実質的な資金供給(QE)により仮想通貨ビットコインの従来の4年サイクルが崩れたとの見解を示した。ビットコインは2026年に20万ドルに向かうと予測。
06:20
仮想通貨の冬到来か、フィデリティ責任者がビットコインの2026年底値を6.5万ドル付近と予測
フィデリティのグローバルマクロ責任者ジュリアン・ティマー氏がビットコインの強気サイクル終了の可能性を指摘し、2026年の底値を6.5万ドルから7.5万ドルと予測した。機関投資家の参入により従来のサイクル論が変化しているとの見方が広がっている。
05:45
米FRB、仮想通貨企業向け「簡易版マスターアカウント」開設に進展か
米連邦準備制度理事会が仮想通貨関連企業を含む適格機関に決済サービスへの限定的なアクセスを提供する「ペイメントアカウント」案についてパブリックコメントを募集開始。
12/19 金曜日
17:38
税制改正大綱で仮想通貨税制が大きく前進、申告分離課税20%と3年間の繰越控除を明記
政府・与党が2026年度税制改正大綱を決定。暗号資産取引に申告分離課税を導入し、税率は株式と同じ一律20%に。3年間の繰越控除制度も創設される。金商法改正を前提とした条件付きで、2028年施行の見通し。昨年の「検討」から具体化が進み、web3業界の発展に向けた重要な一歩として評価されている。
15:33
米国法銀行初、SoFiがステーブルコイン「SoFiUSD」を発行
米ソーファイ・テクノロジーズが完全準備型の米ドルステーブルコイン「ソーファイUSD」を発表した。パブリックブロックチェーン上でステーブルコインを発行する米国法銀行として初の事例となる。
14:15
2025年の仮想通貨盗難被害額5300億円突破、北朝鮮関連グループの犯行目立つ=チェイナリシス
チェイナリシスが2025年の仮想通貨盗難事件についてレポートを発表。総額5300億円規模であり、Bybitハッキングなど北朝鮮関連グループによる犯行が目立っている。
14:13
サークル、インテュイットと提携 USDC で税金還付や企業決済に対応
ステーブルコイン大手サークルが金融テクノロジー企業インテュイットと複数年の戦略的提携を締結。TurboTaxやQuickBooksなどでUSDCを活用した税金還付、送金、決済サービスを展開し、年間15兆円超の取引に対応へ。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧